ドラゴンプリンセス 3
「ほう、普通の相撲では立ち合いで頭をぶつけ合うのとは真逆の発想というわけだな」
アビゲイルはキラキラした目で応える。
一端停戦という事で、僕らは丁度いい感じの岩に座り、アビゲイルはヤンキー座りしている。
尻相撲のルールを教えてやったんだがもしかして乗る気なのか?
ちなみにルールは後ろ向きで立ってお尻で押し合い足が動いたら負けというオーソドックスなルールだ。僕が小学生の頃は学校のレクリエーションで女子とバトった記憶とかあるけど、今はもうコンプライアンス的にやってないんだろうな。どうでもいいけど、小学校の頃は女子にでっかい女の子がいたりして、女子の方が強かった思い出がある。僕は小っこかったもんな。
「けど、この話はなしだな」
僕はアビゲイルを見る。その尻尾を。
「なんでだ?」
「なんでだってルール聞いてなかったのか? その尻尾だと尻相撲できねーだろ」
「問題ない。竜は尻尾を曲げる事はあっても言葉を曲げる事はない。どんな相撲であろうとも俺には勝利しかない!」
ガシャン。
アビゲイルの言葉と共に音を立てて尻尾が落ちる。いや、中は空だ。尻尾鎧が外れただけだ。あと立派な角も無くなってる。
「力は落ちるがより人間に寄せる事もできる。これなら問題あるまい。思う存分尻相撲ができるぞ」
そうか、尻尾は消せたのか。なんかやたら尻相撲したがってるな。もしかしてコイツ、ただ遊びたいだけなのか? それとも僕やサリーやシェイドのお尻に触れたいのか? まあいいだろう。僕らはともかくウシオなら尻相撲で勝ってくれるだろう。もし負けたとしても違う勝負ふっかけて、危険なく勝てばいいだけだしね。
「やっぱ鎧が邪魔だな。『アンドレス』」
ん、アビゲイル、鎧脱ぐのか? 確か今のはサンドリバーの重騎士たちが使う鎧離脱の魔法。便利だよな。魔法の収納の中から出し入れして瞬間で鎧の着脱できるって。けど個人的には時間差をつけながら一パーツづつ装備して欲しい。しかも装備する毎にSEつけながら。そして最後にはポージングしてジャキーンとか金属音系のSEで締める! おお、セイントみたいで格好いいな。アビゲイルの鎧もそっち系だし。
は……
あいつ誰だ?
アビゲイルがいたとこに黒い短髪の美少女がいる。さらしにふんどしの破廉恥な格好の。一瞬脳がフリーズしてしまった。声からもしや女の子かもとかは思ってたけど、可愛いは卑怯だ。今までの会話から、もっとお馬鹿っぽい姿をイメージしてたのに。
「なにジロジロ見てやがる」
「お前、女の子だったのか……」
おお、リアルでは絶対言わないセリフ言ってる。
「違う! 俺は男だ!」
おお、アビゲイルがもっとリアルでは有り得ないセリフを!
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