表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

516/536

 岩山


「とりあえず、ここのてっぺんまで、登ってくれ。グラビティ・ゼロ」


 僕はウシオの背中に跳び乗る。マリーの身体能力じゃ、ここを登るのは無理だ。


「かしこまりました」


 ウシオは器用に岩山を飛んで登る。かなり重力をカットしてるから、ウシオなら楽勝だ。サリーとシェイドもついてくる。

 程なく頂上に登りウシオから降りる。そこはゴツゴツしたドーナツ型をしてる。歪な円形で中央にはそこまで深くない穴が空いている。確かグランドキャニオンって大地が川の水で削られてできたって話じゃなかったかな? なのに、なんで火口みたいな穴が空いてるんだろう? まあ、ここは地球じゃない異世界だし、そんな事があるだろう。それにしても絶景だ。辺り一面赤茶けた岩山。広いな。ここが迷宮都市の中っていうのが信じられない。どっかに境界線があるんだと思うけど、見渡す限りそれは見つからない。


「なんか薄らと生き物の気配はするんだけど、見当たらないわね」


 サリーは岩山の淵から下を見ている。怖くないんだろうか? かなり切り立った崖なのに。


「うわっ」


 急に体が浮き上がる。落ちていく。急に空に向かって落ちていく。サリーもシェイドもウシオも浮き上がっている。僕は近くにいるウシオに手を伸ばし掴む。


「グラビティ・ゼロ」


 とりあえず重力をカットしてみたら止まった。僕とウシオは宙に浮いていて、サリーとシェイドも浮いている。サリーが僕たちに近づいてくる。


「マリーちゃん、見て」


 サリーがゆっくり浮き上がる。その髪は逆立ち、まくれるスカートを両手で押さえている。


「重力が反転してるのよ」


「なんだそりゃ? じゃ、重力戻したら上に落ちてくって事?」


「そうなるわね。けど、多分ここら辺だけ。多分あたしたち誰かに攻撃されてる。多分、何らかの魔法。マリーちゃん、ここら辺の魔法を一端解除して」


 解除したら、多分ちゃんと地面に落ちるはず。岩山までは距離はあるけど、ウシオがいるから大丈夫だろう。やってみるか。マナを練り込み百倍威力のディスペルマジックを放つ。


「世界よ変革せよ! 『魔法の無い世界(マテリアル・ワールド)』!!」


 白い光が弾け、辺り一面に広がる。僕らは浮力を失い落下し始める。良かった地面に向かってる。ウシオが僕を引き寄せ抱っこする。えっ、一瞬見えた。下の岩山が崩れ、中から黒いものが出てた。ウシオが着地し、僕は下を見る。岩屑からのぞいている黒い光沢がある鱗。地面が揺れる。ウシオが地面を蹴ってダイブする。崖を落ちていく僕らが見たのは、岩山の頂上で首をもたげ翼を広げる黒いドラゴン。まじか、岩山に擬態してたのか。

 


 読んでいただきありがとうございます。


 みやびからのお願いです。「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、ブックマークの登録をお願いします。


 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ