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 要塞の奥へ


「次のエリアには、城の最上階から行けるけど、その前についてきて欲しいとこがあるの」


 エルエルにそう言われ、別に断る理由も無いのでついていく。城への扉はエルエルが触れると簡単に開いた。手のひらでの個人認証なのか? 中は通路で床、壁、天井、全て正方形の岩が碁盤の目みたいに組んである。どういう造りなんだ? 抜け落ちたりしないのか?

 エルエルが歩きながら語り始める。


「ここは空中要塞パンデモニウム。一般には空魔殿と呼ばれてるわ」


 一般にはとか言っても、そんな言葉初めて聞いたし。まあ、エルエルはずっと死王だった訳で、認識に違いがあるんだろう。そのわりには、言葉にあんまり違和感ないような。


「神々の争いのあと、人が竜が争い、竜を根絶やしにするために造った要塞。先の戦いまでは、大空の覇者として君臨してたけど、女王が鹵獲して亜空間に封印した。そして、今はただの墓標。大空を駆け破壊を振り撒く事は二度と無いでしょう」


 みんなエルエルの言葉を静かに聞いている。話が中断すると、僕らの足音だけが通路に響く。やたら響く。通路にはずっと何も無いのだろう。

 ウシオは寡黙で、サリー&シェイドは僕に人見知りして黙っている。気まずい。それに僕はキラの時はキャラ作りで喋りすぎないようにしてる。それでエルエルが一方的に話す事になってる。

 エルエルが分厚いスライド式の石の扉を開く、通路を進み扉を開く。それを五回ほど繰り返す。なんか嫌な感じだ。分厚い幾つもの石造りの扉の奥にあるものが普通な訳ない。それだけ厳重に遮らないと危険なものか、逆にそれだけ守らないといけないような大事なもの。エルエルが言った女王は精霊女王。女王は化け物、この空間は彼女のもの。ここでは神に等しい力をもつはず。なら、この奥には女王が大事な何か。墓標って言ってたと言うことは。

 一際大きな扉をくぐるとすり鉢状巨大な空洞。僕たちは欄干がついたバルコニーのようなとこにいる。底は暗くて見えない。壁にまるで蛇がとぐろを巻いてるかのように半透明なものが貼り付いている。よく見ると中に階段がある。欄干についた石版のようなものにエルエルが手を触れると横にガラスみたいなもので覆われた階段が伸びてきて、欄干の一部が開く。そこに向かうエルエルに僕らもついていく。


「おびただしい数の黒竜の素材でこの要塞は浮かんでるわ。黒竜の素材は効率よくマナを反重力に変換できるから。武装は赤竜の素材、建材は地竜、外装は金竜。始まりは小さな小屋だったのが、倒した竜の素材を組み合わせてここまでなったのよ。ここは竜の墓標とも言えるわ。人種はおぞましいと思うかもしれないけど、これを作るために犠牲になった人種の屍はこの要塞の倍以上はいってたと思うわ。愚かなのは竜でも人種でもなく争う事よ」


 エルエルの声はなんか悲しそうだ。いろんな想いがあるんだろう。


 


 読んでいただきありがとうございます。


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