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 第三話 ボディタッチ

 ここから、しばらく1日3話づつ予定です。よろしくお願いします。


「うわ! マリーちゃんまじ女神! うりうりうりっ!」


 サリーが僕の胸に顔を埋め、うりうりしてる。


 ここは、モミと同じアパートのサリーの部屋。あの後、アナ達の証言のもと、キモイ力士は、衛兵にしょっ引かれていった


 僕は彼女らに拉致されてここにいる。3人とも着換えて、僕はサリーから新しくピンクのワンピースを貰った。丈が短いがしょうがない。ソファに腰掛けて、意味の無い時間を過ごしている。


「あわわわわっ! サリーさん、くすぐったいんですけどぉ……」


 ぼくはマリーの時は出来るだけ、女の子っぽく振る舞うようにしている。クレイジー仮面の事がもしばれたら、多分間違いなく命にかかわる。


 サリーは僕の言葉を無視してうりうりし続ける。


 サリーのスライムが僕にあたって、顔が上気する。勘弁してほしい。


「次は、私の番だ。変われ! うーり、うりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうりうりぃー!」


 アナがサリーを押しのけ、うりうりする。長い長すぎる……


 ぞわぞわぞわぞわ!


 アナのうりうりは、さらにやばい! 所々どうも、はむはむされてるようだ。さすが変態! 至る所にアブノーマルさがにじみ出ている。


 僕は、力が抜け、手足を投げ出す。やべぇ、さぶいぼたちまくりだ。


「次は、モモちゃんのばんよー!」


 サリーは、またも、僕に軽く抱きつく。勘弁してほしい。けど、少し嬉しい。


「私は、いいわ。遠慮しとく」


 モモさんは、気だるげに立ち上がり、どっかに行く。助かったのか?


「ヒャンッ!」


 僕の胸に、すべすべひんやりしたものが触れる。


 モモさんが、後にまわり襟口から手を滑り込ませて僕の胸を軽く掴んでいる。


「大きいな……」


 ひんやりすべすべの手でダイレクトだ。どこが遠慮してるのだろうか? ソフトに攻めるという意味なのか?


 モモさんが実戦よろしく一番攻撃力が高い!


 なんで、女子同士ってこんなにボディタッチが激しいのだろうか? まあ、男同士だったら、見てて余り気持ちの良いものではないが……

 モモさんは、僕をひとしきり蹂躙し、満足したのか、ソファに座りなおす。微妙に頬が緩んでる。何がそんなに楽しいのだろうか? 僕は、力が抜けてソファに崩れ落ちている。このソファ、気持ちいいな、ずっとこうしていたくなる。


 待てよ?!


 ここで僕は気づく。


 僕も今は女子!


 もしかして、合法的に触ってもいい側なのではないか?


 ……誰をねらうか……


 モモさん一択だな!


 至極自然に立ち上がる。息を止め、モモさんの座ってる後ろにまわる。野生動物を狩るときのコツは、風下に立つ事と息を止めることだ。多分呼吸のわずかな空気の流れも感知されるからだと思う。僕はにじり寄る。彼女は、和服系の服だから、手を滑り込ませるのは容易に思える。ダイレクトに触ったということは、ダイレクトに触られてもいいってことだ。人を揉むものは、人に揉まれる覚悟のあるものだけだ!


 僕は早くなる鼓動を感じながら、無防備なモモさんの後ろ姿を見る。彼女が昏睡してたときに見えかけた、綺麗な形のスライムさんが頭をよぎる。それだけで、全身が熱くなる。そのスライムさんが今から僕のものになる。口の中が乾く。頭がちかちかする。


 ままよ!


 僕は手を伸ばす、偉大なる成長の一歩を踏みしめるため!


「キングスライム! ゲェーーーットォ!!」


 ひんやりとしたものがぼくの両胸に触れる!


「ヒャアアアアッ!!」


 後ろから、ひんぬーアナに抱きつかれている。獲物を狙ってハントする瞬間が、一番無防備になる。そこを狙われてしまった。しかも奴はクロスさせるように手を滑り込ませて、ダイレクトに僕の胸を掴む。やばい、誰かこの変態を止めてくれ!


「モーミ、モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミ!」


 口で言いながらもみもみしまくる。もみの中になでがはいってくる事で、余計にくすぐったい。


「キャハハハハハッ! 誰か! 誰か助けてー!」


 サリーとモモさんを見るがスルーだ。


「大丈夫だ、どんなときも私が助けてやるぞ!」


 アナの攻撃がさらに激しくなる!


「お前から、助けてほしいんだよおおおおー!」


 僕の声が辺りに響き渡る…… 



 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「お買い物に行きたいので、帰ってもいいですか?」


 やっと解放された僕はソファに沈み込んでる。疲れた……


「だめー! 却下でーーす!」


 なぜにか、サリー即レス。


「ええええー! なんでですか?」


 僕は口を尖らせる。むー、なんかオネェになった気持ちだ。けど、僕が男とばれないためには演じつづけるしかない。ばれたら、多分殺される、こいつらめっちゃ凶悪だから……


「マリーちゃん聖女でしょ、一緒にいるだけで、あたしたちも癒されるのよ。だからだめー。今日は疲れたから」


 サリーはそう言うと、また抱きついてくる。


「聖女ってどういうものなんですか? 私、まだ、聖女になって間もなくて……」


 サリー言うには、聖女は常に聖なるなにかを出し続けるので、まわりにいるものを常にいろいろ回復し続けて、さらに辺りを浄化し続けるのだと言う。そう言えば、そういうスキル持ってたな。


「だからー、ついつい抱きついちゃうのよ。ごめんねー」


 サリーは、さらに、うりうりしてくる。ついついじゃねーだろ! やたら絡まれる原因が少し解った気がする。


「では、買い物にいくとするか」


 アナが立ち上がる。どーも皆で買い物に行くことになったらしい。嫌な予感しかしない……



 読んでいただきありがとうございます。


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 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

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