マップを求めて
「おい、ここには次のエリアへのマップは売ってないのか?」
村に入るなり、僕とウシオは村の中央近くにある雑貨屋に入る。なんか嫌な感じがするからここには出来るだけ長居したくない。前ここに来た時には人懐っこいハーフエルフが居たはずだ。
「何よ、いきなり! ってあんた前に来た巨乳じゃないの? どうしたの、また揉んで欲しくなったの?」
やっぱエルフ系やだ。変なクスリでもキマってるんじゃねーか? 何が悲しくて雑貨屋に乳揉まれに来にゃならんのだ? なんか無性にイラッとする。
「揉んで欲しい事あろかい。僕は客ぞ、とっとと商品出さんかい!」
「何よアンタ。なんで来るなりけんか腰なのよ! って、その隣のイケメン誰よ? アンタのセフレ?」
「「違う!」」
僕とウシオはハモって顔を見合わせる。あ、ウシオ、顔真っ赤?!
「お前な、男女が2人でいるからってすぐにそういう下世話に考えるの止めろ! 僕たちは清い間柄だ!」
「んー、清い間柄のセフレ?」
やたらイライラする。あ、そうだ、欲望を増幅されてるんだ。この村の呪いだな。
「おいおい、セフレから離れやがれ! ウシオ説明頼む」
「私とご主人様はそんな、ふ、ふしだらな関係では無い。ご主人様は私にとっては命以上のものだ」
珍しいウシオがどもっている。ウシオ、顔がまっ赤だ。多分欲望を増幅されてるのに耐えてるんだろう。けど、このセリフって逆効果では?
「ハイー、キタコレ! もしかして女王様と奴隷な訳? それってセフレ以上じゃない!」
やっぱそう来たか……
もういいや、疲れた。
「はいはい、もう好きにしてくれ。そんな事より最初に言ったけど、お前、ここでは下のエリアへのマップ売ってないのかよ?」
「んー、あるにはあるけど、時価よ」
時価? なんて不穏な言葉なんだ。要はコイツの言い値って事か。ふっかけられるだろな。大金貨百枚とか言うんじゃないか?
「で、幾らだ?」
「大金貨千枚よ!」
「馬鹿かっ! 帰るぞウシオ。そんな値段あろかい。そげなもの売れたなら、お前はこんな所でしょっぼい店なんかしてる訳ねーだろ。帰ろ帰ろ」
僕はウシオの手を引いて店を出ようとする。あ、さっきので照れたのかいつもよりウシオの手が温かい。
「しょっぼい店って酷いわねー。冗談よ冗談。ここは迷宮らしくクエストで解決しましょう」
「クエストって何をすればいい?」
「そうね、この雑貨店では魔法薬も扱っていて、その調合はあたしがしているの。それで欲しい材料は『大天使の羽根』。最近森の奥の泉に大天使が水浴びにくるらしくて、その落とした羽根を1枚拾って来て欲しいの」
ん、大天使? もしかして、さっき僕が悶絶させた奴の事か?
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