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 新しい朝


「マリーちゃん、起きて起きて」 

 

 サリーに肩を揺らされて起きる。ん、僕は何してんだ? ここはどこだ? ん、シェイドの部屋だな。なんで座ったるんだ? しかもなんか手がベトベトだ。黒い何かで……


「うみゅ……」


 なんか変な声が口から出る。マリーの時ってこういうフワフワした声が出るんだよね。むー……


 そうだ、いつの間にか椅子に座って寝てたんだ。この手のベタベタはアンブロシア改。食べるか食べぬか迷ってて寝ちまったんだな。なんだかんだでマナをしこたま吸い出されて疲れてたから。頭がボーッとする。いかんな、やっぱゆっくり布団で寝ないとマナの回復が良くない。けど、起きないとな。僕たちには時間が無い。


「サリー、おはよう。もう大丈夫だ。ここに居るのはシェイド、ベル、アナか。みんな起こしてくれ」


 サリーにみんなを起こしてもらってるうちに、僕はベタベタな手を洗いに行く。部屋の外に居たウシオと合流する。コイツ廊下で寝てたのか? 今晩はせめてソファで寝かせてやろう。そしてみんな起きて作戦会議。ベッドや椅子に思い思い座っている。今日するべき事は次のフロアに行く事と修業部屋にクラスメイト達をぶち込む事だ。


「修練の間へのマップはベルが持ってるかしら。あ、修練の間って言うのはお前たちが言ってる修業部屋の事かしら」


 また、ふかし芋をベルが差し出す。食べ物をマップにするのは止めて欲しいものだ。


「なんで、そんなん持ってるんだ?」


「言わなかったかしら。ベルの分身のシャドーサーバントを数体迷宮に放ってるのよ。そしてベルにマップを持ってきてくれてるかしら」


 そうか、トイレで黒ベルと遭遇したのはそのせいか。まあけど、今回は少しは役に立ってるから良しとするか。


「けど、そこってめっちゃお金かかるのよね。確か1人頭大金貨1枚」


 サリーが言うとおり。前回はその金額だった。


「それについては、僕に任せろ。確か金額の内訳は使う魔石の金額と宿泊費って言ってたのよな。魔石の代わりに僕のマナを使ったらかなり値引けるんじゃないかな?」


「そうね。じゃ今日はマリードレインは控え目にするかしら」


 それでもベルは僕からマナを吸い上げるらしい。


「じゃ、やる事は決まったな。まずは全員でその修練の間に言って、ザコ共をぶち込んだら、ここのフロアボスと戦うって事だな」


 アナがまとめて行動開始だ。とは言っても僕を含む女子軍団はシェイドの部屋に待機だ。ウシオに修練の間へのマップを渡して外に出てもらい、シェイドの部屋のホストをウシオにして、男共を引き連れて移動してもらう事にした。



読んでいただいてありがとうございます。


 この作品は、他サイトのノベルピアさんで三話分先行配信させていただいてます。


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 これからストーリーが加速していきますので、応援よろしくお願いしますっ!


 下のマリーちゃんの表紙絵が私の作品の目印ですっ!(´▽`)ノ


挿絵(By みてみん)


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