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 幕間(前編)


 やっとなんとか服を着れる。


 アナを優しく横たわらせ、三人がもし起きても問題ないように、サリーの出した巨岩に隠れ、まずはカボチャパンツを脱ぐ。鼻血まみれで、真ん中に穴が開いてて、焦げてる所もある。数々の試練を一緒に乗り越えた戦友だ。


 しみじみしながら収納にしまう。


 タオルを出して体を拭く。飲み水を持ってるので、それで浸して絞った。


 収納の中から服を出して着る。服を着れるということは、とても幸せな事だと実感した。


 ほんと、今まで収納からなにか出す余裕すらなかったからなー。


 その後、破裂しそうな膀胱を解放する。


 後回しにしたのは、もしかしたら少女たちが目を覚ますかもしれないから、大事をとったのと、グングニルが静まってなかったからだ。静まらないと出ない。


 ちょうどいい岩に腰掛け辺りを見渡す。岩がゴロゴロ転がってて、薄着の少女がうなされながら横になってる。特にサリーは寝相がよろしくなく、みてはならないものが見えそうだ。


 この状況を、今、誰かに見られたらどう思われるだろう。


 僕が少女たちを戦いの末に倒したようにしか見えない。


 実際そうなのだが、これはまずい。犯罪者扱いされそうだ。


 逃げようか?


 もし、ここに魔獣やモヒカンなどが来たらどうする?


 見捨てるという選択肢はないな。正直、特にアナとは二度と関わりたくないのだが、迷宮では助けてもらったしな。しぶしぶ、まずは三人を一所に集める事にする。


 アナには出来るだけ触れたくないので、まずは、モモさんから。


「スー、スー」


 穏やかな寝息を立てている。清楚という言葉が似合う美少女だ。胸元がすこしはだけてこぼれそうになってる。いかん、僕は収納からボタンシャツを出して上からかけてやる。お姫様だっこで持ち上げると思ったより軽く触れてる所はとても柔らかい。緊張で震えながら、アナの横に寝かせる。


 次はサリー。


「ううん!」


 うなされて時々動く、足を開いて、すそがまくり上がり、一瞬みてはならないものが、見えた気がする。そこに顔をうずめた事を思い出し、全身が熱くなる。目をそらして頭の方から接近して、収納からマントを出して上にかける。小柄な体をすっぽり収めさせて、お姫様だっこする。


「キャー! コブラー!」


 びっくりするなー……


 寝ぼけて僕の首にしがみ付く。凶悪なスライムが押しつけられる。厚手のマント越しでもやばすぎる。ロンギヌスが再び進化しそうだ。さらに、サリーは強くしがみついてくる。こいつ実は起きてるのでは?


「……ひゃうっ!」


 首すじに、柔らかいしっとりとしたものが、一瞬触れる。力が抜けて、彼女を落としそうになる。


 事故だと思うがチューされた!


 やばい、頭が真っ白になる。


 瞬間でロンギヌスがグングニルに覚醒進化した!


 やはり、こいつは強敵だ。


 急がねば、今誰かが目を覚ましたら、間違いなく痴漢にされる!


 残った力の全てを使い、サリーもアナの横に寝かしつける。


 もったいないがアナの上にもボタンシャツをかけてやる。


 これで、なにかがあって気を失った三人を助けた人の体でいけるはず。


 けど、女の子の寝顔を見て興奮してる変態に見えない事もない。収納から、予備の鎧を出し装着する。


 岩にに腰掛け、起きるのを待つ事にした。



 読んでいただきありがとうございます。


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