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 マップの値段


「それで、どこのマップを売ってるの?」


 僕はカウンターの前の席に腰掛ける。


「転移部屋と、冒険者ギルド、武器屋、防具屋、道具屋、宿屋、神殿、銭湯、トイレ、レストラン、カフェが10万円。宮殿入り口、カジノが100万円よ」


 メイさんが料金表みたいなのをカウンターの下から出して読む。前に地下2層で買った時は一律100万円だったから安いって言えば安いのか? 


「そう言えば、マップの値段って時価って聞いたな」


「そうよ、だいたい100万円なんだけど、今はキャンペーン中だからお買い得よ。売れたら歩合で貰えるから、じゃんじゃん買ってねーっ」


「と言うことは、メイの取り分の額は値切れるって事ね」


 サリーが優しい声を出す。


「サリーさん、待って下さい。値切りは一切不可なんです」


「その前に、メイさん、街のマップは持ってないのか?」


「はい、当然持ってますが、迷宮都市の市民以外を街に連れて行くのは禁止になったんです。噂では前のアンデッド襲撃で迷宮都市の運営のお金が無くなったんで、しばらくは外から来た人からは徹底的にお金を取る方針だそうです」


 なんとはた迷惑な。ちょうどタイミングが悪かったみたいだ。相変わらずぼったくりの街だ。


「あのー、僕たちは市民にはなれないの?」


 ケリーがおずおずと口を開く。


「私が知ってる限り市民権を手に入れるためには、3年以上ここにいた事か、2親等以内の親族が迷宮都市の市民である事が条件です。あとは市役所で聞かないとわからないですね」


 ん、と言うことは、そう言えばベルって昔ここに住んでたって言ってたよな? それに、僕の母さんもここに住んでると思われるしな。僕とベルは市民になれるんじゃないか? それと、ここは迷宮都市。お金さえ払えば大抵の事はなんとかなる。市民権も買える事だろう。街を足がかりにすれば迷宮で暮らしていくよりは幾分快適になるはずだ。

 まあ、それは後にして、まずはマップを買わないとな。


「マップ買いたいけど、お金無いな」


「シェイドの部屋に幾らかはあるわ。けど、マップ1つ手に入れたら増やしてみんなで持てるから、あたしが全額出すのはなんか不公平だわ」


「それなら、増やしたマップを売ればいいんじゃないですか?」


 エリーが口を開く。ケリーもエリーも死んだショックからか、しばらく大人しかったけど、幾分回復してきたみたいだな。


「そうね、マップ1つ1万円で売ったとしても結構すぐに元は取れそうね」


 バタン!


 勢いよく冒険者登録所の扉が開かれる。


「ご主人様、ご無事ですかっ!」


 ウシオが僕に向かって走ってくる。

 ノベルピアさんで、三話先行配信しております。興味がある方はぜひお待ちしてます。


 読んでいただきありがとうございます。


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