シェイド
「んー、リーダー5人で4人パーティーって事は、今ここにいるのは33人だから13人余るな」
僕はサリーと話している。他のクラスメイトもいつの間にか仲が良いグループに分かれて話している。
そして、ベルは出席簿片手にクラスメイト1人1人とヒヤリングしながらその出来る事を書き込んでいる。なんかベルは普通はポンコツなのに先生らしい事してるな。違和感が有り過ぎる。
「そうね。まあ、バランスや強さで分かれて余った人はここで料理つくったり、洗濯したりとか雑用しとけばいいんじゃない?」
しばらく考えてからサリーが答える。まあ、そうだな。やる事はいっぱいあるはず。33人での共同生活になるのか。なんか上手くいく気がしない。
まあ、僕がキラに変身したらもう1人リーダーが増える事になると思うが、さっき収納の入り口を暴走させた時にマナはあらかた使い果たしてしまった。多分、感覚ではキラになるための必要分が溜まるのは半日以上かかるはず。あ、そうだ。シェイド。サリーの半身のシェイドがいる。サリーの手を引いて部屋の端に行く。シェイドの事知ってるのは僕たちと一緒に冒険した事がある者だけだからな。
「なぁ、サリー。シェイドはどうする? 手伝って貰ったがいいんじゃないか?」
「まあ、そうね。戦える人が多い方がいいしね。それに、シェイドの部屋を解放しないとトイレもお風呂も今の所ないしね」
「ん、呼んだか?」
僕の影からシェイドが頭を出している。相変わらず、シェイドの部屋の入り口は僕の影だ。
「シェイド、取り敢えず出てこい。あ、サリー眼鏡の予備あるか?」
シェイドが僕の影から出てくる。ブレザーにプリーツスカート。サリーと同じ瓶底眼鏡。まるっきり黒いサリーだ。髪はピンクじゃなくてグリーンだけど。何人かシェイドに気付いてなんかボソボソ言っている。
「見てたから知ってるけど、シェイド嫌だぞ。あんな気持ち悪い男共を部屋に入れるのは」
シェイドは陰キャグループを指差す。なんかこっち見てハァハァ言ってる奴もいるし正直キモい。そうだな。シェイドの部屋はウシオと僕以外男子禁制にしよう。それに、僕の影に入る時僕のパンツ丸見えだと思うしね。
「じゃ、シェイドの事をベル先生に説明して貰うわね。あとシェイドの部屋のトイレは女子だけ解放するわね」
そして、ベルに説明してもらう。シェイドはサリーのスキルで生み出された分身という事で。驚いてる人もいたけど、すんなり受け入れられた。特に女子は喜んでいた。
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