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 第四十二話 壮絶な死闘


 キターーーーーッ!(・∀・)


 初評価ありがとうございます。しかも10p。


 感謝感激雨あられでございますー!


「……お前の都合は分かった……」


 アナが口を開く。


「けど、私達は、ゴールドクラス! この、金色の認識票にかけて、仲間をやられて、そのままではいられない。お前を倒し、力を証明する!」


 おいおい、お仲間をやったのは、自分らの魔法だろ! めんどくせー! やっと逃げられると思ったのに。


「強者よ、お前を乗り越え、私達は、さらなる高みを目指す!」


 エルフ系ってバトルジャンキーなのか? やっぱりそう簡単にはいかないか。


 僕は服を着るため、そしておしっこをするため、この困難を乗り切ってみせる。


 なんて、人として底辺な欲求だろうか……


 すこしマナは回復できたが、尿意は増した。何らかの少しな衝撃で放たれかねない。


 僕は女性に暴力は振るえない。たとえ、変質者としてお尋ね者になったとしても、これは譲れない。マリーのビンタ位なら暴力の範疇には入らないと思う。

 難易度は高いが、隙を見つけて逃げ出すしかないだろう。とりあえず、逃げて逃げて逃げまくって活路を見いだすしかないだろう。


「テトラアタック!」


 アナは、僕に鋭い三連突きを繰り出す。突きが増えても間合いは変わらないので簡単にかわせる。それでも、彼女は単調な攻撃を繰り返す。


「サリー、今だ!」


 アナは後ずさり、サリーが、右手を突き出す。巨乳が揺れる。まずい、アナは囮で超魔法の詠唱時間の時間稼ぎだったのか。


「ストーン・バレット・インフィニティ!!」


 サリーの声が響き渡る。


 キュイーン! 


 耳なりがする。辺りの空間がきしむ。


 やばい彼女の突き出した右手から、巨大な岩石が放たれる。巨大な胸も揺れる。


 もう、なり振り構わす、乳を隠すのは諦めているようだ。

 羞恥心より、僕を倒すことを優先したのだろう。眼福だが、僕も余裕が無い。


 だが、悪手だ!


 放たれた岩石を足場に蹴り跳び上がる。アナが近づいてくるが、無数の岩石がそれをはばむ。


 貰った!


 上空へ逃げよう。多分彼女達には空中戦の能力はない。


「甘いわね、計算通り」


 サリーの低い声。


「ストーン・シャワー!」


 突如、上空より、岩石が降り注ぐ。何だそりゃ!


 二つの極大魔法を同時進行させてたみたいだ、そんな話見た事も聞いた事も無い。


 彼女は、間違いなく魔法の天才だ!


 上と横から、巨大な岩石が僕に襲いかかる。



 けど、僕は負ける訳にはいかない!



 中空に、発生した岩石も足場に、まるでピンボールの玉みたいに連続で岩を蹴り直撃をかわす。


 まさに紙一重。


「角度も計算通りよ!」


 最後の岩石を蹴り、降り立とうとした地面の前には、サリーがいた。え、嘘だろ。僕の動きを読み切ってたのか?


「まずいっ」


 やっとしのいだと思った心の隙をつかれた。逆さまになってる僕を、手にしたロッドで突こうと近づく。


 早い!


 上手い!


 間に合わない!


 しかも乳がでかい!


 さすが、上級冒険者。戦いなれている。


 しかし所詮少女。こっちの戦いはどうかな!


 咄嗟に僕は足を開く。


 僕は僕の誇るロンギヌスの威力にに全てを賭けた!


 サリー視線がロンギヌスにロックオンされる!


 サリーは怯えた草食動物の様な目をする。


 ロンギヌスがサリーに肉薄する。


「キャー! グロテスク! むりー!」


 勝った!


 サリーは目を瞑った。高度な戦闘では目を閉じる言うことは、即、死に繋がる。


 ロッドは僕に当たるが、盲目での攻撃は芯がぶれ大したダメージにはならない。


 ドサッ!


 勢いあまって僕はサリーに衝突する。


 まずい!


 ショックからかサリーは、棒立ちでそのまま後ろに倒れそうだ。頭を打つかもしれない。急いでその体を抱き締め、彼女と地面の間に体を滑り込ませる。その体は、とても柔らかく少し幸せ。


 ふにょん!


 柔らかいなにかが僕のお腹に触れる。


 ドシャッ!


 僕は地面に倒れ込むが、重力操作のおかげでダメージはほぼ無い。けど、裸ゆえに背中は擦りむいてる。オートヒールはマナに依存の能力なので、枯渇仕掛けている今、ほぼ働いてない。


 それよりも、僕たちの体勢が問題だ。


 とても柔らかいものに顔を挟まれている。どうもちょうど、お股の所に顔をうずめているらしい。咄嗟にびっくりしたみたいで、めっちゃ抱き締められてる。薄手のネグリジェ越しなので、感触がよく解る。スリープタッチが発動してるがどうもレジストされたみたいだ。


 お腹には、柔らかい二匹のスライム。


 鼻先にはもっとやばいものが触れているような……


 女の子耐性がない僕には難易度が高すぎる。

 必死に何も考え無いようにするが、止まらない。


 神を貫く槍ロンギヌスが覚醒して神の槍グングニルと化した。


 僕の右の太股あたりにサリーは頭を置いている。ちょうど進化を目の当たりにしたのだろう。さすがに僕でも少し恥ずかしい。


「キャー! コブラー!! もう、だめー……」


 サリーの力が抜ける。気を失ったのか。スリープタッチが効いたのか解らない。少女には、グングニルはオーバーキルだったようだ。すべすべした太股が名残惜しいがこのままだと、僕もKOされてしまう。


 優しく彼女を横たわらせ、グングニルを両手で隠して立ち上がる。さすがに僕でもグングニル丸出しは人としてきつい。


 ポタッポタッ!


 鼻血もでるが、どうしようもない。勇壮なグングニルは片手では手に負えない。


 僕はまさに、満身創痍だ……


「よくもやりやがったな! ド変態め!」


 アナが僕をにらみつける。僕は微塵も否定できない。


 美少女の前で、裸でパンツ被って、股間を両手で押さえながら止めどなく鼻血を流している僕は、どっからどう見てもド変態だろう。


 ああ、可哀想な僕を誰か助けてくれないだろうか……



 読んでいただきありがとうございます。


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 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

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