第十三話 レッドドラゴンランジェリー
「サリー、モモさん!」
僕は叫んで起きる。僕はどこか解らない大きなベッドに寝てた。誰もいない、何をしてたんだっけ?
「夢だったのか?」
「夢じゃ無いわよ!」
「オオッ!」
僕のわきにサリーが現れた。急なのでびっくりした。
「おはよう!」
「ウワオゥ!」
僕はびくんとなる。僕の上にモモさんが飛び込んで来た。
「びっくりするじゃないか? 2人ともどこにいたんだ? それと、その格好はなんなんだ?」
2人とも丈が短いフリフリのメイド服を着ている。
「マリー! 起きたのか!」
アナと金カブが部屋に入ってくる。2人ともメイド服だ!
「ギル王子が言うには、サンドリバーでは女性は寝るときこういう格好をするらしいわ」
モモさんが顔を近づけて言う。やばい、また、気絶する!
「モモ、離れて、マリーちゃん鼻血出てるわ」
サリーがハンカチで拭いてくれる。胸の谷間がすぐそこにある。
「あれ、止まらないわね?」
「サリー、お前のおかげだよー」
「え、キャッ!」
サリーが胸をかくして、後ずさる。もったいない事をした。
「もう、マリーちゃんのエッチ! もしかして見えた? ここでは、女性は寝るとき下着はつけないらしいから……」
え、では全員下着つけてないのか?
「1つ言ってもいいか? お前たちみんな騙されてると思うぞ、多分、趣味だな王子の」
「「ええーっ!」」
みんなハモる、気付かないのか?
みんな、悪い男に騙されそうだな。
気をつけないと……
「行くわよ! 王子の所に!」
ベッドから出ると、僕もメイド服だった!
しかもスースーする?
下着つけてないし……
「えー、騙した訳では無く、理由があるのだ」
顔をボコボコに腫らした王子が口を開く。
「これを、お前たちにプレゼントする!」
サクラが僕たちのに1つづつ紙包みを渡す。
開けてみると、中には赤色のスケスケの布面積の少ない下着が入っていた。何故か僕だけふんどし?
ボクッ!
ガシッ!
ガツッ!
ふぎゅるっ!
みんな王子を無言で殴り、最後に金カブが踏む。
一応王子なのに、容赦ない。
「それで、何のつもりなの?」
モモさんが腰に手をあててぷんぷんしてる。
可愛い!
「乱暴な奴らだな……マリーは俺を殴らないのか?」
王子は声が若干うわずってる。
もしや、ご褒美だったのか?
つくづく残念な奴だ……
「これは、レッドドラゴンの鱗を素材に魔力を込めて作ったものです。王子のパンツを参考に作りました。サンドリバー最強の強度を誇ります!」
サクラがドやる。こいつそういうのが得意だったっけ? それにしてもドラゴンの素材って貴重極まりないはずなのに、それをパンツにするとはイカれ過ぎている。
「何で下着?」
僕はついつっこんでしまった。
「それは。一番大事なものを守るため! ベルという凶悪なエルフ対策だ!」
「で、なんでスケスケで、僕だけふんどしなのか?」
「決まってるだろ! 俺が楽しいからだ! ま、まて、マリー、お前がベルを制御すればこれには頼らなくていいだろ!」
「確かにそうだな」
「という訳で、ここで、試着してもいいぞ! 俺はお前たちが、目の前で着替えても気にしないからな!」
「こっちが気にするわ!」
サリーの低空ドロップキックが王子に刺さった!
悶絶する王子を後目に、僕たちは寝室へと向かった。
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