第七話 魔弾の射手
「なんか、役立つもの……」
ロロが、空中に出来た黒い穴に手をつっこむ。お、こいつ魔法の収納持ってるのか!
ロロの癖に贅沢な!
「あった!」
ロロが銃みたいなものを出す。なんか水鉄砲みたいでちゃちいな。
「くらえ!」
ロロが立ち上がりトリガーを引くと、スケルトンに弾が当たる。なにも起きない。
「なんだぁ? 効いてないじゃんかよ!」
「まあ、見てなって! 激しいよ!」
ゴゴゴゴゴオッ!
弾が当たったスケルトンから炎が噴き出し、辺り一面を焼き尽くす!
「ガン・オブ・ファイアウォール! 凄いだろ! けど一日三発しか撃てない……」
結構な数のスケルトンを飲み込んだけど、また、後ろから現れる。歩くのが遅いから助かってるが、このままではやばい!
「ロロ、使えそうなもの全部出せ! 寒いから風呂から出たくない。出来れば飛び道具」
「解った!」
ロロは収納に手を入れる。
「カップ・オブ・ウォーター! いつでも美味しい水を飲める!」
僕は、ゴブレットを受け取って水を飲む。
「普通の水だな。温いし美味しいかは微妙だな。ボケたつもりかもしれんが、面白くないからつっこまんぞ! はい、次!」
「パラライズガン! 弾は一日五発!」
「アンデッドには効かなさそうだから、とりあえず保留!」
「ブラストガン! 魔力をチャージすれば10発撃てる!」
「お、いいじゃない。で、どうやったらチャージ出来る?」
「忘れた……」
「思い出したら教えろ! 保留! おい、さっきのもう一回行こう! 近づいてきたぞ!」
「くらえ!」
ロロがもう一発ファイアウォールを放つ。これで時間稼ぎが出来た。
「これはどうだ! 魔銃! 魔法を弾にして撃つ事ができる! プロトタイプを入れて3丁ある」
ロロがちゃっちい銃を3丁出す。そのうちの1つを取り、近づいてくるスケルトンに向けてタッチヒールをこめて撃ってみる。
バシュ!
当たらない。
「お前! 何魔力の無駄使いしてるんだ! もっと慎重に狙え!」
「うるせーな! 母さんかよ!」
バシュ! バシュ! バシュ!
やっと当たる! スケルトンは光を放って消える。
「だから無駄づかいするなよ! まだ、ヒール使えるのか? 僕が狙うから、お前が撃て!」
ロロが僕の手に手を重ねる。密着してるが、こいつは男と見なす!
「撃て!」
バシュ!
「撃て!」
バシュ!
「撃て! 撃て! 撃て! 撃て!」
バシュ! バシュ! バシュ! バシュ!
「ロロ、お前すげーな! 百発百中じゃねーか!」
当たったスケルトンたちは崩れ去る。
「マリー! お前こそすげーな! 後何発撃てる?」
「千以上!」
「え! 嘘だろ?」
「マジだ!」
あ、ロロが固まった!
「マリー……お前本当に人間なのか?」
「当然だろ! それよりナビれ! 撃ちまくるぜよ!」
「了解!」
僕たちは、迫り来る骨共をことごとく撃ち尽くしてやる。
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