第七話 学園へ行こう
「マリーちゃん! 学園にいこう!」
きらきらした目でサリーが僕の両手を摑む。サリー言うには、もうすぐ彼女たちは学校の授業が始まるそうだ。
僕たちは、こじゃれたカフェで、茶などしばいている。テラスを使うとチャージが銀貨1枚という法外な価格に僕の心はいささかささくれだった。
ボッタやろ!
牛丼三つ食えるで!
ん、牛丼たべたい!
そういえば王都では牛丼を見たことないな。
僕の心は牛丼一色に染まった! 牛肉は牛バラ肉にしよう。食感も考えて、敢えてバラだ! バラの脂は旨い! あとは、玉ネギと醤油とみりんと砂糖と塩と米! 玉子とネギもいこう!
サリーが僕の手をきゅっと握る。
「マリーちゃん? どうしたの?」
僕はサリーの手を上から握りなおす。
「牛丼だ! 牛丼なんだよサリー!」
「グスン。百合だよな。間違い無く百合だよなこの2人」
ウニが鼻をすする。生おしりぺんぺんが相当気に入ったらしいな。
「ん、どうした。おかわりが欲しいのか?」
サリーの裸を見たこいつには、まだ物足りない!
「まぁまあ、マリーちゃんウニ君泣いてる事だし許してあげなよ」
「サリーでよかったなウニ。アナとかだったら、お前多分もっと激しく楽しい目にあってたぞ」
「ひっ、すみません」
ウニは深々と頭を下げる。子供は素直が一番だ。
「それで、何だったかな?」
「もー、マリーちゃん。一緒に学園に行くわよ!」
「りょ。いこいこ。けどその前に牛丼くうべ」
まあ、学校に着いてくくらい問題ない。それより、今は牛丼だ。
「ぎゅーどんてなに? こんなの?」
サリーは立ち上がり僕を抱き上げる、そして道路に突き倒す。
「なんなんだ?」
また、サリーが近づいてくる。
「ぎゅー」
また、抱き起こされる。
「ドン!」
突き倒される?
「ぎゅー! と、ドン! で、ギュー! ドン! はいご一緒に!」
「「「ギュードン!」」」
3人でハモる。
「はい! 正解ーっ! て、んなわけあるかー!!」
「おい、ウニ。ウォーターに流してやるから、これを買ってこい!」
紙に『牛バラ、玉ネギ』と、書いて渡す。小金貨1枚を投げて渡す。
「おう! お釣りは好きにしろ、飴玉でも買いな!」
「ありがとうございます。でっかい飴玉買えますね!」
ウニは片膝をつき、パシッと音を立ててキャッチする。おお、格好いい、必殺の人みたいだ!
「けど、姉さんパンツ丸見えですよ!」
ウニが低い位置からガン見している。
「マリーちゃん。もっと女の子らしくしようか?」
サリーが笑顔で青筋立てている。
いかん! もう、女の子のマナー講座は勘弁して欲しい。少しは今後は気をつけよう。
「それでは、すぐ戻りますね」
ウニはピョコピョコと嬉しそうに走っていった。
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