第八話 ワンサイドゲーム
「可哀想だな。明日までには死ぬんだって。それで、母さんこいつら誰が飼う?」
僕は近くにいたから、とりあえず双剣使いの剣を取り上げる。アクセルの魔法を使えば簡単だ。
「とりあえず、兜とってみて。気に入った子がいたら貰おうかな」
母さんのリクエスト通り、4人の兜を取る。強いて言えば女の子は可愛いが、あとは普通だ。4人はキツネにつままれてる。
「んー。いらないっかな。戦士系の女の子が欲しかったのに……リナちゃんにあげて」
母さんは誰も要らないらしい。女の子も心に刺さらなかったみたいだ。
「牛男、どうする? 戦いたいか? なんか強化されてるらしいよ」
「私は、弱い者いじめは、好まないです。斧もってきていただき、ありがとうございます」
牛男もいつのまにか斧を取り返してる。
「なんだ? 何が起こってる? 我々はシルバークラスだぞ!」
双剣使いだった男、特徴から糸目は、空の手をわきわきしてる。
「あのね、悲しいお知らせだけど、牛男君もキラちゃんもプラチナクラスより強いわよ」
母さんが人差し指を立てて優しく諭す。これからうちで働いて貰うから、あんまり精神攻撃しないでほしい。
「マリーって、ほんとは化け物だったのかしら」
ベルが顔を赤くして興奮している。
「ヘイストマキシマム!」
忍者君が加速する。うん、常人の最速魔法だ。いい仕事するなぁ。忍者君はリナの方へゆっくり走って行く。僕と母さんと牛男は超加速状態だから、忍者君はゆっくりにしか見えない。忍者君はリナを捕まえようとする。僕はリナを庇おうとするが、リナは普通にかわす。え、僕らと同じスピードで動いてる。何の補助もなしに!
『リナちゃんはデフォルトで超加速スキルをもってるわ。しかも、母さんやキラちゃんよりも速いわ』
母さんからの念話が聞こえる。超加速の世界では話せないのが難点だ。
とりあえず、忍者君の小剣は頂いとく。忍者君の魔法が解けたので、僕も通常スピードに戻す。
「剣で勝てないなら、魔法でいくわ! ファイヤーボルト・テン!」
メイスの手から炎の矢が多数放たれる。10本放つとは中々の術者だな。本数で当てにきたな。
「マジック・ミサイル・ハンドレッド!」
僕はロザリオを外して、得意かつ1つしか持ってない初歩攻撃魔法を放つ。初歩攻撃魔法で無双するのは男のロマンのうちの1つだ。百の魔法の矢は、炎の矢をことごとく撃ち落とし、余った矢は、シルバーズ4人の回りをぐるぐる旋回している。これで、4人とも無力化した。動くと当たってめっちや痛いはずだ。まあ死にはしないと思うけど。
「ここまで、力の差があるとは……しょうが無い。みんなあの世で会おう。進化!」
斧を持ってた角刈りは、その言葉をトリガーに全身が膨れあがり、異形と化して行く。
「うごごごごごっ!」
「キャアアアアアアーッ!」
4人は悲鳴とかを上げながら、その体がボコボコと膨れ上がり異形と化していく。
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