表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

147/485

 第十六話 大立ち回り


「者どもであえ! であえ!」


 ぱん!ぱん!


 ルドラが手を打つと、ルドラ側の鉄格子を開けて、黒装束の方々が出てくる。おお! これは時代劇とかでよく見るやつだ! ピアノでリズミカルな音楽が流れる。いい感じだ。


「牛男カモン!」


 牛男が鉄格子を蹴破って入ってくる。僕にマントをよこし、前に立つ。僕はマントを羽織る。ベルの感触がなくなって、ベルはマントから出てくる。む! ベルはもういつもの赤いドレス姿だ。


「ベル! ルドラを脱がせ!」


 負けたら脱ぐ。見たくはないけどルールはルールだ。守ってもらう。


「了解かしら。グラトニー」


 ベルの手から出た光がルドラに吸い込まれる。ベル必殺のデブ化の魔法だ。


 ルドラがさらにぶくぶく太りパンツが弾ける。ルドラは耐えられず大股開きで転倒する。見たくは無い粗末なものが見えている。


「ひかえ! ひかえぃ! このいんのうが目にはいらんかー!!」


 僕はルドラのブツを指差す。



 しーん……



 少し静寂に包まれる……


 激しくすべったか?


 僕はのりで叫んでみた。下品過ぎるけど。陰嚢いんのう印籠いんろうをかけてみたんだけど。まあ、元の世界のネタだから通じる訳がないか。当然誰もつっこんでくれなかった。少しショック……



「「「ブー! ブー! ブー!」」」



 客席から当然のブーイングが飛んでくる。


 とりあえず無かったことにする。


 まずは、僕はブラジャーを拾ってつける。さすがにこのままはね。


 キン! キン! キン!


 黒装束の方々が牛男にナイフを投げたり切り付けたりする。当然ノーダメ!


「牛男! 受け取れ!」


 僕は収納から牛男スペシャル斧を出し、放る。


「承知いたしました。ご主人様!」


 牛男は受け取り、


 凪ぐ!


 凪ぐ!


 凪ぐ!


 黒装束が木っ端のように飛んでいく。


 一応峰打ちみたいだ。


 その隙に僕は大金貨を収納にしまう。


「金返せー!」


「ひんむいてやるー!」


 鉄格子に観客が群がりガンガン叩いている。


「皆様のお怒りはもっともです。それでは皆で、今から聖女と天使を蹂躙いたしましょう! それでは鉄格子オープン!」


 アナウンサーの声に合わせて、鉄格子が上がり始める。やばい、もみくちゃにされたら、僕とベルは!!


 少しは強そうなスーツ姿の4人が現れ牛男に群がる。アイツら確かルドラのボディーガードっぽい奴らだな。牛男の攻撃を上手くかわしている。秒殺は難しそうだな。


 鉄格子が上がり、観客がステージに登り始める。


「マリー魔力をよこすのよ!」


 ベルは僕のロザリオをむしり取り、手を取る。


「万物よ、在りし日の姿に戻り給え!」


 ベルの手が光り、そこにマナが収束していく。必殺の分子分解か?


「合体超魔法! 分子分解ディスインテグレイト改め原始の世界プリミティブ・ワールド!!」


 ベルの手から光が放たれどんどん大きくなり、全てをつつみ込み、一端収束したかと思うと弾けほとばしる。



 究極に嫌な予感しかしない!



「牛男来い! グラビティ・ゼロ!!」


 僕はギルティ君を拾い収納に入れて、牛男とベルの手を取ると加速し、ステージに来た通路へと逃げ込む。途中で牛男が僕たちを抱いて猛ダッシュする。光が僕たちを追っかけてくる。


 走る!


 走る!


 走る!


 追いつかれる!


 すんでの所で光の膨張は止まった。


 そして、光が晴れていく。


 そして、そこには、地獄絵図が広がっていた!!





 読んでいただきありがとうございます。


 みやびからのお願いです。「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、ブックマークの登録をお願いします。


 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ