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 第十四話 聖都へ


 アナとモモさんは、一足先に聖都に帰ることにしたそうで、僕たちは、二人を見送った。少し寂しい。また会えるはずだけど。


 僕たちは、牛男とベルのダイエットが終わったら聖都に向かう事にした。


 僕は胸にギルティ君を抱え、いつも牛男と一緒にいるようにした。安全確保のためだ。


 キラに戻った時は、ベルを目隠しして、ばれないようにしながら、出来るだけマリーでいるようにした。


 なぜならば、僕には夢がある。女風呂に入るという。ベルにばれたら実現不可能になる気がする。


 2週間で牛男とベルのダイエットが終わった。採取系の依頼を受け続けたおかげで、お金は使ってない。


 そして僕たちは、聖都に向かう。町を出る時に、みんな町の事を開拓町と言うので、僕はこの町の正式な名前を知らない事に気づいた。気になるの門番さんに町の名前を聞いたらガンデュームと言うらしい。ガンの破滅? ガン○ム? なんかツッコミ所が多い名前だから今度どっかで調べてみよう。


 そして、僕たちは、ガンデュームを、後にした。




「丘をこーえ、ゆこーよー!♪」


 僕は歌いながら、ぶんぶん腕をふる。右手には牛男、左手にはベルと手を繋いでいる。


 牛男はダイエットに成功し、まるで、東方の金剛力士像みたいだ。ダボッとしたパンツにタンクトップ、右手には巨大な斧を持っている。斧は、冒険者ギルドにモモさんが確保していたのを引き取った。今の牛男を見て襲いかかってくる馬鹿はいないだろう。


 ベルもダイエットに成功し、超絶美少女スタイルだ。もう、慣れたので余り緊張しない。ツインドリルをふりふりしている。


 僕たちは、聖都まで歩いて行くことにした。多分3日ほどかかるが、木があればベルハウスもあるし、僕の収納があるから飲食には困らない。


 ちなみに、ベルの使える魔法は確認している。


 まずは、水を出す魔法と、着火する魔法、便利だ。あと、アンブロシアとグラトニーと無生物の分子分解。それと蒸かし芋召喚。要は役立たずだ! けど、意外な事に徒手空拳ではマリーであるときの僕よりも強い! バフが出来る武闘家と言った所か。


 当然牛男はめちゃんこ強い。黄金認識標の冒険者を片手であしらう位の戦闘能力と、瞬間再生。がちチートだ!


 僕も当然レベルアップした!


 目を開けてお風呂に入れるようになった。初めて僕の体を見た時にはぶっ倒れたが、2週間の修業の成果で横目で見ても大丈夫くらいに成長した。


 あと、攻撃手段も手に入れた。ギルティ君としっかり話し合い、魔力を分けてあげる代わりにビームを放って貰えるくらい仲良くなった。エッチじゃないシチュエーションでも、僕が『ギルティ!』って叫んだらビームを出してくれる。ギルティビームは常人が気絶するくらい痛い。痛いだけだけど。


 街道をてくてく歩いて行く。先に10人位の人影が見える。馬車が3台見え、その前に思い思いの格好で立ってる。うんこ座りとかしてて遠目にもチンピラ臭がする。近くに寄ると、またまたモヒカン集団だった。


「ヒャッハー! 持ち物すべて置いていきな!」


 僕たちの前に立ち塞がる。馬鹿発見!



 読んでいただきありがとうございます。


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