第八話 神々と玉座
この世界にはとある神話があるという。光の神々と闇の神々、争い続けたけど、終焉が来た。
光の神の王が人間と結婚し子を作った。神は成長しないが、人間と神の子は成長し続け闇の神の王を倒す。
倒された闇の神の王は、自身を幾つかの欠片に分けて、人間や亜人と同化して、自らも成長するものとなり、光の神の眷属を滅ぼそうとした。
その欠片を持つものは強大で、魔王と呼ばれる者の幾人かはそれを宿しているという。光の神の力を持つ子孫はいるが、闇の神の欠片を持つ者はより強く、それに対抗するために、異界から神の力を持ってきてそれに対抗したという。魂に異界の神の力、神の欠片を融合して。
母さんの話は、要約するとこんな感じだった。僕には多分それがあるのではということだ。
例えば、アナには戦いの異界の神アレスが融合している。異界でアレスを語る者がいる限り、時空を超えてアナに力が供給されるそうだ。その神の種類により、様々な能力を発揮するらしい。僕の能力は女体化、もしそうだとするのなら何の神なのだろう。なんか、ポンコツ臭がする。
「私が知ってる事、解る事はこれ位だわ、後は、色んな物知りさんを探して聞いてくしかないと思うわ」
母さんはそう言うと、お茶を飲んでカップを置くと消えていた。
「「ただいまー!」」
アナとモモさんが帰って来た。アナはあろう事か傀儡魔神の玉座を担いできてる。それにしてももう終わったのか? 早すぎるだろ。
「ベル、これ、ここに置いてたらどうなるのか?」
持ってきた派手な玉座に座ってアナが尋ねる。
「いわば、ここは別空間だから、扉を閉じてもそのままかしら。けど、中に人が誰かいるとノブは取れないのよ」
「じゃあ、これ、ここに置いとこう。飽きたら売ろう」
アナは玉座にふんぞり返る。どうもアナはデブ魔神の玉座が気に入ったらしい。
「ベルはそれに座りたく無いかしら。あれが数百年座ってたのよ。痔が移りそうかしら」
ベルが下品な事言った!
ギルティ!
「こら! ベル! 痔とか下品な事言わない! 次言ったらお仕置きだからな!」
僕はゆっくりベルをたしなめる。僕はベルを出来るだけ怒らずに穏やかに教育する予定だ。多分。僕より年上だけど、精神年齢はお子様だ。
「解ったかしら。王女様」
ベルがしおらしく頭を下げる。なんか変なもの食べたか? それとも新しいプレイか?
「ん、なんでマリーが王女様なんだ? 今はむしろ、私が王様では? そうだ、とりあえず王様ゲームでもするか?」
先にアナが食いついた。王様ゲームってアレだよな。もしかして今、王様ゲームが流行ってるのか?
「マリー様は、女王様の娘だから、王女様かしら」
そう言えば、母さんがいるとき、ベルは無口だった。なんか勘違いしてるのだろう。
「ベル、うちの母さんは辺境に住む引退した冒険者だ。今は魔法屋をして、薬とかを売ったりしてる。普通の中年おばさんだよ」
僕はベルに説明する。急に辺りが冷えたような気がする。少し寒気がする。
「中年おばさん! 中年おばさん! 中年おばさん!」
僕の後ろには母さんが立ってる!
「ハグしていいですか。さっきし損ねて」
アナが母さんに、駆け寄る。
「いいわよ?」
アナは母さんとハグする。幸せそうだ。
「あの、私もいいですか?」
モモさんも遠慮がちにお願いする。
「まあ、いいわよ。娘が増えたみたいで嬉しいわ」
モモさんも幸せそうにはぐはぐする。なんなんだこの時間は?
「マリー、ここには、母さんすぐ来れるから、次変な事言ったら怒るわよ!
あと、ベルちゃん、私はただの主婦だから、いままでと同じ様にマリーと接していいわよ。王様ゲームしてもいいけど、エッチ過ぎるのは無しよ。ここにマジックアイテム『エッチな事はギルティ君ver.3』を置いていくから。好きなだけあそびなさい」
母さんは、テーブルにウサギのぬいぐるみと王様ゲームのくじを置いて消え去った。
この空間では口に気をつけないと。けど、実の娘に王様ゲーム推奨するな!
アナが全員にゲームのルールを説明する。やっぱりアレだ。なぜこうなるのだろう。嫌な予感しかしない……
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