物語の終わりに感じるもの2 ~エンディングのその後で~
何か一つのことに執着することが多いたらこです。
最近読んだ作品で、とても面白かったものがあります。
その作品は物語の主人公(勇者)を見守る読者が主人公という、かなり凝った設定の話でした。
物語の主人公(以下、勇者)を見守る読者である主人公(以下、読者君)は、やきもきしながら物語の行く末を見守ります。
……と言う話。
そんなの面白いの? と疑問に思われるかもしれませんが、面白いんですよこれが。
たらこは勇者を見守る読者君にずっと感情移入して読んでいました。
なんでって……そりゃぁ、ねぇ。
上手くいかないからですよ。
物語の勇者は読者から贈られるポイントを力に変えて戦います。
また感想欄に意見を求めて今後の行動を決めたりします。
物語を最初から見守って来た主人公の読者君は、そんな勇者の姿を見てずっとやきもき。
思い通りに動かない勇者の姿を見て悩んでいたんですね。
そこが……良かった。
もし全部、主人公(読者君)の思い通りに動いていたら、きっとたらこは読むのをやめていました。
でも、最初から最後まで、読者君はずっと悩みながら物語を見守っていました。
そんな彼の姿にずっと感情移入して、たらこは物語を楽しみました。
やっぱり悩みや葛藤が無いと物語を楽しめないのですよ。
主人公が淡々と敵を倒していくだけの物語は好きになれそうにありません。
たらこはその作品を気に入り、ポイント評価しました。
話が更新されるたびに感想を書いて、レビューも書きました。
短めの話だったのですぐに完結。
物語は終わってしまいました。
最後まで読んだたらこは、その終わり方に大満足。
もう何も言うことはないなと思ったのですが……。
なんか、すごく、物足りない。
いえ、作品自体はとても満足したのです。
物足りないのは……もう応援する手段がないことです。
ポイント評価、感想、レビュー。
もう全部やりました。
たらこにはできることが何もありません。
あんなに感情移入して楽しめた物語が終わってしまい、たらこは一人取り残された気分です。
たらこの熱は冷めません。
もう少しだけ物語を楽しみたい。
でも……もう何もできないのです。
せめてレビューだけは最後に取っておくべきだったか?
今更後悔しても、もう遅い。
とっくの前に書いてしまいました。
物語はいつか必ず終わると、以前書いたエッセイで述べました。
その時はそっと読者に寄り添うべきだとも。
その物語は読者に寄り添う形で終わりを迎えました。
最後はその後どうなったのか書きすぎず、想像の余地を残しています。
だからこそ、もっと応援したいと思ってしまうのです。
このまま終わりだなんて……。
レビューがかかれました。
え?
ホームボタンを押して、マイページへ行くと目を疑いました。
レビューなんてめったにもらわないので、誰がくれたのかなと……。
それは、たらこが読んだその物語の作者さんからでした。
たらこがレビューを書いたから、お返しに書いてくれたのかなと、最初は思いました。
ですが……ちょっと違ったのです。
その人の活動報告を読んで、どうして書いてくれたのかが分かりました。
ご存知の方も多いかと思いますが、作者の方の中には、レビューを受け取ると活動報告で紹介してくださる方がいます。その際に、レビュー主の作品を紹介することもあるのです。
その方は、送られたレビューと一緒に送り主の作品も紹介してくれる作者様でした。
ですが……作品の紹介があっさりしています。
なるほど。
たらこは理解しました(活動報告に書いてあった
その方は活動報告で作品を紹介しても逆お気に入りユーザーにしか紹介できないので、レビューを書いたうえで作品を紹介してくださったそうです。
面白いなー!
たらこは思いました。
たらこも自分の活動報告で、お世話になった作者様の作品を紹介したりします。
確かに言われてみれば、その通りで、レビューを書いた方が多くの人に紹介できますものね。
それに、ちゃんと読まないと書けないので、作品を読んだというメッセージにもなる。
あったまいいなぁ。
たらこは感心しました。
ふと……あることに気づきます。
あれ? もう寂しくないなと。
物語が終わってしょぼーんとしていたところへレビューが飛んできて、嬉しい気持ちになったから……というよりも。
たらこの中で物語が更新されたからだと思います。
その作者様によって。
意味が分からないと思うでしょうけど、つまりはこういうことです。
物語は確かに終わります。
けれども、作者と作者の関係は続いて行くのです。
関係性が続けば、物語も続きます。
現実のなかで。
ますます意味が分からない?
たらこも上手く伝えられているか自信がないです。
ようは、作者と作者の間に存在するつながりもまた、物語の一部なのだと思うのです。
レビューを書いたうえで活動報告で作品を紹介する面白い手法。
物語の内容とは一切関係ないのですけど……たらこにはそれが物語の続きのように思えました。
なんででしょうね……。
よく行間を読むと言いますが、たらこはその物語の終わりに無限の行間を感じています。
作者様が作品を書き、読者であり作者でもあるたらこがその作品を読んで、お互いに感想やレビューを送り合い、ともに影響を与えながら成長していく。
まるで小説のような展開です。
物語が終わっても、関わりが続けば終わりは来ない。
何故なら全ての作品はその作者の一部だからです。
こういった風に感じるのも、たらこが物書きだからなのでしょう。
たらこは作者の中に物語の続きを見てしまうのです。
これを読んで、少しでもたらこが羨ましいと思ったそこのアナタ。
エッセイを書いてみませんか?
憧れの作者様とお近づきになりたかったら、あなたにしか書けない作品を用意しましょう。
作品がないと皆さんと同じ目線に立てません。
作品があるからこそ、互いに尊重し合えるのです(至言
そして……毎日投稿をするのです。
三か月でエッセイを50本投稿すれば、君も立派ななろう作家だよ(真顔
ネタがない?
大丈夫、安心して。
君の人生は素晴らしい。
ネタに満ちている。
たらこのエッセイを読んでみて。
本当に大したことなんて書いてないよ。
でも、それでいいんだよ。
大したことのない内容でも、きっと誰かが読んでくれる。
そしてその誰かさんは、あなたにとってかけがえのない存在になるかもしれない。
エッセイを書けば、今から君は主人公。
君の物語を多くの読者が見守ってくれている。
たらこが夢中になった、あの物語みたいにね。
たらこが読んだ作品が気になる人はリンクを貼っておきますので、下へスクロールしてそちらからどうぞ。
紹介の許可は作者様より頂いております。
また、タイトルが2ってんだから1もあるだろうって気になった人。
そちらも合わせてリンクを貼っておきますので、よろしければご覧ください。