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敵戦艦撃沈
私自身、魚雷の威力と、実際に爆発したときの衝撃を目の当たりにするのは初めてのことで、まさか戦艦が浮き上がるとは夢にも思わず、戦慄で身震いしながら、我を忘れて凝視すると、二つになった戦艦はスローモーションに落下した。
次に始まったのは、水しぶきという名の巨大な水龍が、天にかけ上がろうとするかのように高らかに駆け登り、そして供物に喰らいつく様子であった。
ハワイの海神が、突然叩き起こされて怒り狂う様であり、その怒りが収まる頃には、戦艦は海中に引きずりこまれていた。
私は、第一撃から敵戦艦が粉砕される程の攻撃力に戦慄し、我が日本軍の凄まじい攻撃に高揚するばかりであった。
ほかの敵艦にも魚雷は次々と命中しており、港湾内は炎と水龍が猛り狂い、破壊と死が渦巻く地獄絵図が誕生した。