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オアフ島縦断

我々2機はオアフ島を北進縦断する。


真珠湾付近からオアフ島北端までは約50キロ。所要時間は約10分だ。


オアフ島の地形は、山脈が南北に縦断して島の東西で表情が変わり、島の東側は奥深い山岳地帯で海岸付近まで集落は無く、山脈の西側には集落が点在している。


住民もハワイ先住民の人々が多く、最初は物珍しそうに見るが、ハワイ王国旗を見るととても嬉しそうに手を振る者もいる。


我々は山脈に身を隠すように北上を続け、敵に発見されることもなく北端に近づく。


北端は小さい町と海岸線が続く。隊長機は再び爆弾槽を開放し、大量のビラを撒き始める!


付近一帯は軍事施設も無く集落も僅かだ。平和そのものと言ってもいいと思う。


日本からわざわざ6000キロメートル以上の距離をやってきて、戦闘攻撃機でビラ撒きを行っているこの作戦のことを思い、本当に意味があるのかと考えることもあるが、ただ爆弾を落とすよりも痛烈な一撃を与える可能性を面白いと感じており、それが結論だと思っている。


我々は北端の海岸線沿いに反時計回りにビラを撒きながら、南西に針路をとる。


高度は1000メートル。この付近は重要地点につき、より確実にビラを撒くため高度を下げたのだ。


私は見張りをしながら、味方のことを考える。

我々は無事に作戦を遂行できそうだが、予定ではこの辺りで味方機と合流する予定だった。


何かあったのだろうか、那須と神鳥谷は大丈夫だろうか。


不安が大きくなってきて、私は必死に上空の見張りを行う。


太陽に敵は居ない、周囲は遠くまで敵は居ない。対空砲陣地も無い。


だが感じる・・・何処だ何処だ何処だ。


ん!下ァ!!!


まるで蜥蜴のように森林に擬態したP36ホーク戦闘機2機が下方の森林地帯の木々すれすれに飛んでいる!!


雷撃時のような低空飛行だ!しかも迷彩塗装で発見が遅れた!

7.7ミリを発射して隊長機に伝達!そのまま敵機に向けて加速!上方からの一撃で叩く!


こいつらが先に仲間をやったのに違いない!

私は叫ぶ!

許さんぞ!同じ手を食うか!

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