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開戦3日目(12月10日)

「総員起こしぃ!」「総員起こしぃ!」


我々は三度ハワイの朝を迎えた。


三度目となると、戦いのなかでも慣れというか、余裕が生まれてくる。


昨日の夕飯は赤城名物の酢豚!本当に旨かった。人員も減ったということもあるが、航空兵はいくらでも食えとのことで、私達は思う存分食べさせてもらった。


那須一飛曹なんか、豚になったのかと思うほどだ。


本当に幸せで、いつか世の中が平和になったら、家族みんなで酢豚を食べたいと思った。


そんな昨日の味を思い出しながらハンモックを片付ける。


さあ朝飯だ。寝ただけなのに腹は減る。


慌てず急いで準備を済ませ、制空隊は待機室へと入る。


待機室には制空隊ほか、淵田中佐ほか攻撃隊幹部が集まると、源田参謀が指示にやって来た。


「起立!」「礼!」

「みんなおはよう!」

「おはようございます!」


「さて、みんな体調はどうだ、大丈夫だな。」

全員を見回す。

「昨日は赤城名物の酢豚を食べたんだ。体調が悪くなるはずはないな。」


「さて、作戦は昨日話したとおりだ。まず第一段階は敵の攻撃隊を待ち受け、制空隊でこれを殲滅する。」


「敵情については、知ってのとおり、昨日夕刻敵の索敵機であるPBY カタリナ飛行艇が飛来した。撃墜には成功したが、直掩機が1機犠牲となってしまった。」


「これでオアフ島のアメリカ軍は、昨日の段階で我々がまだ徹底的にやる気だと勘づいただろう。今日は我々を攻撃するためあらゆる攻撃機を繰り出してくるはずだ。更に残存の戦艦部隊も出てくるかもしれん。」


「間もなく索敵機が出撃するが、攻撃隊については、発見次第、第一に空母エンタープライズ、第二に戦艦に対して攻撃を行う予定だ。」


「敵基地攻撃はそれら脅威が除かれた後だ。以上、質問はあるか。」


板谷少佐が代表して挙手し発言する。

「第一段階としては、制空隊の規模は何機上がりますか。」


「基本的に敵索敵機に発見されてからは全機出す。現状の稼働機空母6隻で約80機となろう。ただし、エンタープライズ攻撃隊発艦の際はそのなかから18機を護衛にまわす予定だ。」


「本作戦は君たち零戦隊の活躍にかかっている。まずは我々6隻の空母を死守せよ。そして更に、敵の攻撃隊を殲滅させるのだ。頼むぞ。」


「ハッ!命に代えましても遂行致します!」


「淵田中佐!」


「ハッ!」


「攻撃隊発進の際は淵田中佐に指揮してもらうが、それまでは待機となる。頼むぞ」

「了解しました!」


「敬礼!」

ザッ!相互に敬礼を交わす!

「解散!」


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