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ラグランジュ・ポイント

南雲司令官の言葉に、全員が頷く。

言葉は出ない。


しばしの静寂の後、草鹿参謀長が話し始める。


「次の作戦についてだ。」

みな、表情が引き締まる。

「第一に、ハワイ航空戦力の殲滅だ。残存の敵基地航空隊を誘き出し、これを叩く。」


「第二に、空母エンタープライズに止めを刺す。修理のため真珠湾に戻ろうとするのは明白だ。これを撃沈することは容易いと思われる。」


「そして第三に、オアフ島の再爆撃となる。以上だ。」


戦いは終わらない。


全員何も言わない、私自身もそうだ、覚悟は出来ている。


我々は弾だ。国のための弾となりて、敵を穿つために存在しているのだ。何度でも、どのような任務でも、死を決して出撃するのだ。


続いて源田参謀が口を開く。

「敵空母戦力が存在しなくなった今、脅威となるのはオアフ島基地の残存航空戦力約150機だ。陸軍機が殆どで、戦闘機が8割、爆撃機が2割と推定される。爆撃機は水平爆撃用であるから艦隊の脅威ではない。」



「我が艦隊はこのまま、オアフ島を中心として一定の距離を保つ楕円形を描く針路をとる。最終的に、明日の日の出にはオアフ島の南西方300キロ地点に進出する。」


「この地点こそ、我が艦隊の目指していた地点だ。以降は、この地点をラグランジュ・ポイントと呼称する。忘れるな。」


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