風呂と飯
私達3人は走る!
話したいことはたくさんあるが、風呂と飯のあとだ!
階段を駆け降りる!
迅速にトイレを済ませ、部屋に立ち寄り洗面器と下着、手拭いの入浴セットを持ったら浴場に駆け込む!
浴場は決して大きくはないが、3人なら快適だ。
私達は脱衣所で飛行服の脱衣勝負を繰り広げ、浴室に入ると、待ち焦がれた湯煙が充満している。
オォ・・・・
それだけで感動する。
風呂釜から洗面器で貴重な湯を少しすくい、体を拭く。そして湯を溢れさせないように静かに浸かるのだ。
グオォゥ・・・フゥ。
熱い!もともと熱いのだが、冷えた体には灼熱!しかし我慢する。
少しすると体が順応してきて、極楽昇天モードに変わる。
体を弛緩させ、リラックスする。
最高だ。
しかしご褒美モードは終わりだ。すぐに気持ちを切り替えて風呂を出る。
すぐに脱衣場で飛行服を着用。今度は食堂に小走りで移動する!
食堂の扉を開けると、私達はカレーの香りに包まれた。
「やった!カレーだぞ!」
那須一飛曹が叫んで我先に飛び込んで行くと、コック達が笑顔で迎えてくれる。
「お疲れ様でした!カレーをどうぞ!」
コックが素早くカレーをよそってくれるので、礼を言い受け取る。
「どうでした?真珠湾は?」
「バッチリさ!凄い戦果だよ!弁当の海苔巻きのおかげさ!」
「それはなによりです!お疲れ様でした!」
コック達はカレー以外にもおにぎりを大量生産中で忙しい。
戦闘配置中なので、食堂に来れない者のために作っているのだ。
今は私達だけで食べられる。こんなに贅沢なことはない!
「いただきます!」
カレーは艦によって素材も味付けも異なるが、今日は特別仕様で、ゴロリと肉が入っている!
普段は冷静な神鳥谷が叫ぶ!
「こんなご馳走、生まれて初めて食べます!」
私も生きていて良かったと痛感する。
食べ始めたらあっという間に3人同時に食べ終わる。
「ごちそうさまでした!」
さあ、部屋に寄って入浴セットを片付けたら待機室に急ぐぞ!