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爆撃

800キロ爆弾は戦艦の弾薬庫を直撃したらしく、途方もない誘爆によって生じた衝撃波は空間が歪むほどであった。


爆発が収まると、戦艦は黒煙だけを残し、歪んだ空間に吸い込まれてしまったようだった。


湾内はいたるところで800キロ爆弾の爆発が炎柱となる一方、命中しなかった爆弾は海面上で爆発して高らかな水柱と化し、海の神に捧げる炎と水のパルテノン神殿が完成された。


魚雷の爆発もすごかったが、800キロ爆弾も凄まじいな。あのなかにいて、生きていられるのが不思議だ。


戦艦2隻は撃沈確実だな。しかし味方機もかなりやられたんじゃないか。あの強烈な弾幕はなんだ。中華の弾幕とは比較にならない。強さが桁違いだ。


私達6機2小隊は真珠湾から離れてゆく。


オアフ島上空を横切って、帰りがけにオアフ島中央に位置するホイラー飛行場を偵察する空路だ。


真珠湾を離れると、オアフ島は平穏だ。森と川、田園が広がり、人々が穏やかな暮らしをしていることが伺えた。


しばらくすると、遠方に黒煙が立ち上り、上空にキラキラと光の反射が見えるようになる。

ホイラー飛行場上空だろう。味方機が攻撃を続けているようだ。


私は列機に手信号を送り、高度を上げて敵機に備えることとした。


ホイラー飛行場に近付くにつれて、状況がわかってきた。


飛行場上空を舞うのは第二次攻撃隊の零戦であり、地上に機銃掃射を行っている。

爆撃は終わった直後のようで、飛行場に隣接して建てられた格納庫は炎に包まれ、滑走路脇に駐機していたと思われる敵機は粉々に破壊され、炎上している状態であった。


私は目を凝らして敵機のおよその数を数えた。


情報では戦闘機P40を主力として数百機の敵機がいると聞いたが、あの残骸の数でも100機以上破壊している。

敵機は綺麗に並べられていたようで、飛び立つ間もなかったようだ。


格納庫は無事なものもあるが、機銃掃射はしているし、なにより滑走路を破壊しているから作戦中は離発着出来ないだろう。


私がホイラー飛行場攻撃結果を分析していると


弾弾弾!


短い7.7ミリの斉射!


敵の合図だ!!


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