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命中!

私は零戦を一気に急降下させる。


零戦は装甲が薄く、急降下に弱い。

具体的には、通常の最高速度は時速530キロくらい。

次に急降下での限界速度は、時速600キロを超えたあたりで翼が分解するおそれがあり、危険になる。


時速600キロは、一秒間に約150メートル進む。高度5000メートルから急降下すると、敵艦まで約30秒だ。


あらゆる対空砲が、私に照準を合わせるのを感じる。


敵艦に近づけば近づくほど、対空砲の命中率は上がる。


もし盾があれば、構えたい!


なるほど、これが急降下爆撃の気持ちか!


こりゃ死ぬぞ!


ウオオオオオオオオオ!


私は叫ぶ!


撃てェェ!


私は静かにたたずむ特殊潜航艇に向けて叫んだ!


その声が、思いが届いたのか!特殊潜航艇の前面から魚雷が発射された!


しかし!


!ザッバァァン!

次の瞬間、特殊潜航艇は反動で海面に姿を現してしまう!


アメリカ兵は特殊潜航艇に気付き、同時に魚雷の雷跡が加速接近してくるのを見て浮き足立つ!


私を狙う対空砲は、ほとんど脅威とならない戦闘機よりも、特殊潜航艇や、接近中の魚雷を撃ち落とそうと一斉に砲塔を反転させ始め、私を狙うのは2箇所くらいになってしまった。


今度は私が助けられた!このまま機銃掃射を加えて、潜航までの時間を少しでも稼ぐ!


私は操縦桿を握りしめ、敵艦の対空砲に向けて機銃を喰らわせるべく、一気に加速してゆく。


2000メートル!

1500メートル!

1000メートル!

まだ命中弾はない!

500メートル!


ウオオオオオオオ!!!


私は叫びながら7.7ミリと20ミリを発射した!


弾弾弾弾弾弾弾!鈍鈍鈍鈍鈍鈍!

20ミリにはまだ遠い距離だが、標的は巨大な戦艦だ。必中だ!


20ミリ弾は甲板上で跳ね回って情熱的な死の舞踏を舞い、対空砲の射手たちをまとめて冥界に連れ去った!


弾弾弾弾弾弾弾!鈍鈍鈍鈍鈍鈍!


操縦桿を振って甲板上に散らす!


血しぶきが甲板を染め上げる!


全力で重い操縦桿を引きつけ、機体を引き上げて水平飛行となり、一気に敵艦を越えて駆け抜ける!


被弾しなかったか!?


特殊潜航艇は!


ちょうど真下!すれ違う!


その時私は見た、特殊潜航艇の勇姿を。

船首の魚雷格納用の出っ張りが二つあり、一つは発射で空いているが、もう一発もやる気らしい。


クソッ!


特殊潜航艇の周辺海面は艦砲や対空砲弾が着弾して水しぶきが上がっており、もはや一刻の猶予もないことを知った。


私は全速で駆け抜ける!


そして数秒!眩い閃光が真珠湾を照らす!


図呉呉呉呉吽!


振り向くと、火柱が出現し、炎の化身が召喚に応じた!





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