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味方雷撃機撃墜

敵の列機はどこだ!


私は灼熱の炎から飛び出し、前方を凝視した。


一瞬、敵機と擦れ違う。

P40の機首に目と口が描かれているのがハッキリと見えた。

そいつは機体を滑らせ、そのまま更に加速してゆく。

その描かれた目の視線の先は、遥か下方で攻撃中の艦攻隊が飛行しており、そいつはターゲットを艦攻隊に絞ったようだ。


くそ!


他に敵機は見えず、2機だけの襲撃だったようだ。


後続の零戦隊が素早く反転して追いかけている。


敵機は一気に急降下し、その凄まじい速度は圧倒的で、我々零戦の限界速度を超えているようだ。

反転した僚機も急降下するが、距離は縮まらない。


零戦はとても軽量だ。

ジュラルミンの翼に立つと、ベコッとへこんでしまうかと思うほど装甲が薄い。


利点は旋回性能と、航続距離だ。

どんなに遠い戦場にも馳せ参じて、切れ味鋭い刀を武器に縦横無尽に駆け回ることができる。


欠点は、機体強度の低さだ。

急降下などは、翼がたわんで折れそうになるし、防弾は考慮されていない。


鎧は着ないので、例えるなら新撰組みたいなものだ。


そのような、移動と攻撃に特化した機体であるが、我々の技量であれば最良の機体となるのだ。


私の編隊は敵機の追撃を諦め、上空を先回りして、太陽を背に襲いかかることにした。


追撃班と敵機の距離は開いているが、敵機の気を逸らそうと機銃を広範囲にばらまく。


3機の雷撃隊は攻撃が済んだ直後であり、急速に近づく敵機に気付き、それぞれ後方射手が応射を開始した!


敵機が射撃を始める!

雷撃隊は散開する!

かわせ!

擦れ違う!

爆発は起きない、無事だったか!

しかし、次の瞬間、無情にも後方の一機から火が出た!

たちまち後部が炎に包まれる!


許さねえ!よくも仲間を!


敵機は一気に高度を上げ始める。我々を振り切ったと思ってやがる!


我々は太陽を背に、敵機へのダイブを開始した。







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