モテまくりで女性が嫌いになったので弟には普通の日常を過ごして欲しい。
もしもとんでもなくモテる体質の人が現実で過ごしたらどうなるのだろうと考えてやってみました。
現実だったらどう考えても誘拐されまくるだろうと思うんですけど実際はどうなんでしょうね。
俺はとんでもなくモテた、それは赤ん坊の時から
助産師があまりに可愛すぎて俺を誘拐しかけたとか、まぁそれは未遂で終わったのだが?
この無駄にモテてしまうせいで俺の人生は台無しになった、幼稚園の時は女の子達に群がられたせいで男の友達がつくれなかった。
小学校になっても相変わらず変わらなく、低学年で一部のませた女子からはラブレターを貰う事もあった。
高学年になると流石に分別がついてきたのか抱きつくのはやめてくれた。
その代わりにとても熱い視線を送って来た、そのせいでただでさえ男子から避けられていたのにさらに避けられた。
小学校の時も誘拐されたことは数百回以上、これでは危ないと俺の父親が護身術を習わせ始めた。
中学生ともなると1日に1回以上告白された、そして今まで誘拐されかけたせいだろうか、危機察知能力と護衛術がかなり成長していた。
さらに人の感情と気配も分かって来てしまった、もうこのまま武道の道を突き進もうかな。と考える程に俺は強くやっていた。
護身術を習わせてくれた父親にはとても感謝している、反抗期?そんなものやってる暇は無い。
ちなみにさらに男子からは避けられた、もう友達をつくるのは諦めているので悲しくなんか無い、悲しく無い。
高校生になった、女子達に邪魔されながらも勉強を頑張ったのでかなりの有名高に入る事が出来た。
そして弟が生まれた、物凄く可愛いこの子は天使か?と思う程の美形だ。と思った瞬間にアレ?この子も俺と同じような道を辿るのでは?と考えついた。
それはいけないと俺は弟を守ることにした、いずれは俺も社会人になるがそれまでに護身術を教えなければと、可愛い弟を守る為に俺は燃えていた。
大学生となった、先生方に近場にある大学を勧められたのでそこに入る事にした。
弟は4歳となっていた、舌足らずだが「おにい、おにい」と着いてくるのには日々の疲れが吹き飛ぶ
この子は本当に天使なのでは?と思い始めたがそれはどうでも良い、最近モデルのお誘いがうるさい
しっかりと断っているのだがしつこく付き纏ってくる、そろそろ警察を呼ぼうと思う。
社会人になった、モデルとか言う目立つ仕事なんかにはならずにITの会社を自分で設立した。
これならば自宅でも出来るし弟と一緒に居られるし丁度良かったのだ。これならば基本的に誰かと顔を合わせずに済む。あと弟はさらに可愛くなった、護身術を教えているがとても飲み込みが早く教え甲斐がある、流石は俺の可愛い弟だ。
俺が今までの事を暇潰しに書き綴っていると、スマホが振動する。仕事の依頼かと見てみるとどうやら幼馴染からの着信のようだ。
内容は……俺への愛を書いた文章だった、それを見た瞬間にブロックをする。
俺に会った女性は全て謎に強い愛情を抱く、それはもうヤンデレとかストーカーになるくらいに
今でも俺の危機感知センサーが家の周りに沢山居ることを知らせてくれるが問題無い、何せここはマンションの最上階でセキュリティーは最高の防犯性が高いところなのだ。
俺が可愛い弟を危険に晒すわけが無いからな
ん?どうした弟よ、お兄ちゃん大好きだって?
フハハ嬉しい事を言ってくれるな、お兄ちゃんもお前の事が好きだぞ……おい、何だそのナイフは?
す、少し待とうか落ち着くんだ。お兄ちゃんを殺して僕も死ぬだと!?それは俺が許さないぞ、一体何があったんだ!?
「お兄ちゃんが、綺麗過ぎるからいけないんだよ?」
その言葉と同時に俺の腹にナイフが突き刺さる。
避けるわけ、避けれるわけがなかった。何せ俺はデスクワークばかりで運動なんてしていなかったのだから
なる…ほどな、俺の女難の相は……男にまで効くのか……まぁ…弟に殺されるのならば本望だろう
ぁ……でも……弟が死ぬのは…嫌…だな
俺の人生は弟が自身にナイフを刺すところで暗転した。
《人物紹介》
【主人公】
超モテる体質を持つ主人公。
その環境のせいで鍛えられた鋼の精神力を持ち大体のことでは驚かなくなった上、それを勉強に使ったためにかなり頭が良い。弟を溺愛している。
【弟】
主人公の弟。
可愛い系の美形で兄が大好き、極度のブラコンであり愛が極まった結果他の女子に兄を渡すくらいなら心中したほうがマシなどと言う思考に跳躍した。どうしてそうなった?