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「考えすぎかもしれないけど、そういうことだなー」
確かに、学園の先生はかっこいい。
貴族出身の先生が多いからか、やっぱり顔立ちが整ってるのよね。そんで、大人の余裕と、先生と言う付加価値によって、人気もある。若い先生も多いしね。もちろん、歳な先生も多いけど、それはそれの魅力があって素敵なのよね。
もちろん、女性の先生も少なくなくて、大体の男子生徒は一度は誰かに恋すると言われている。大人の魅力強い。
なるほど、ジャックが気付いたのは心当たりがあったからね??
「おい、何か関係無いこと考えてるだろ!」
「……鋭いわね」
「いや、分かりやすすぎだから、顔に出まくりだから」
「……別に。自分がそうだからって、彼女もそうとは限らないんじゃないかなーって思っただけよ?」
「いや、何それ。お前、あのアホなウワサを真に受けてるな?そんなわけないだろ?男子生徒が何百人居ると思ってる??俺は、一般的な意見から考えただけだ」
ふーん。
でもなぁ。
先生たちのところに聞きに行ってるってだけでねぇ?そう思う?普通?
「別に悪いことじゃないから良いんじゃない?ハリエラ先生なんて可愛いから大半の男子はイチコロですって」
ハリエラ先生は、ヒロインよりの美人先生だ。セクシー系のジェライア先生も居るけどそっちよりは、ジャックが好きそうなのよ。だてに友人やってないわよ!セクシーより可愛い系、小動物系が好きよね!知ってる!
「なっ!だから!それは、一般的な意見だろ?」
……何でこう的確なんだよ。
ぼそぼそとそう呟いたのを私は聞き逃さなかった。
おお、ビンゴですか。
それはまぁ、一般的な意見ですね。
男子の間では、ハリエラ先生かジェライア先生かと言われているみたいだからね!
その2人に大半の男子は一度は恋するのよ。
すごいでしょ。
でもまぁ、これ以上は掘り下げないで置きましょうね。
ハリエラ先生は、既婚者なのですよ。素敵な旦那様とラブラブみたいですわよ。
……そっとしておいてあげましょう。
「とにかく!フェリーナ・ミルズさんは、バーナード先生が好きなのかも知れないってことなのね」
意外だわ。
隠しキャラだなんて。
やっぱり、彼女は転生者なんじゃないかな?
それにしても、バーナード先生って、意外なところだけど。
そこは、王道でルーファス殿下だと思ってた。……隠しキャラならディアレンが人気だったかな?
私は攻略対象で言えば、シルヴァンが好きだけど。攻略は面倒だけど。でも、あれよ。笑わない“氷の貴公子”様が自分だけに見せる微笑み。最高なのよ。 苦労しただけあって余計にね。
「たぶんね。バーナード先生ってところは、意外だけど。そこは鋭いんだな?女子の大半はハーヴァン先生かブライアス先生じゃない?」
そうなのだ。
バーナード先生ももちろん人気なんだけど、それよりも人気なのが、ハーヴァン先生とブライアス先生なのだ。
ハーヴァン先生は、中性的な美人先生で、ブライアス先生はワイルド系の武闘派先生。
こちらも、好みが分かれるところね。
ゲームに出てこなかった先生の方が、格好良いってどういうことやねんって、思うわよね。
思うわよ。
でもまた、バーナード先生もタイプが違うからね。でもねぇ。2人の中間って感じだからどうしても、ハーヴァン先生派かブライアス先生派かって分かれるのよね。
この三人だと、バーナード先生が一番良いかなと、個人的には思うんだけど。一番気さくで、気取らなくて、話しやすいの。優しいし。
そう、ヒロインは別に攻略対象じゃなくっても、ゲームに出てこなかったイケメンをゲットするって選択肢もあるのですよ!
そう、居るのよ!
イケメン!
攻略対象以外にも!
すごい比率よね。怖いわ。
それでもバーナード先生ってことは、元々すごい好きだったのか、バーナード先生ルートに入ったのか。
やっぱりヒロインと接触するかは、悩むわ。
もう少し、様子を見ることにしましょう。
何か上手くやる気がするわ。
このヒロインなら。
ちょっと、安心した。
*****
わりと、平穏な日々を送っている。
たまにフェリックが来るけど、最初の1週間ほどしつこくないし、今では普通に知り合いから“友人”に近いものにはなれたのではないだろうかと思う。
なんと、こんだけ接触してれば慣れるものらしい。すごいよね。
私は見事にスルースキルをゲットしたのです。はいはいと、熟練のおばさんのように受け流し、上手くやっていると思う。
それもこれも、フェリックにとってはただの暇つぶしだろうなーと言う確信があるからで。期待しようが無いので、勘違いすることもない。
甘い雰囲気になることもないし。
あの人、私のこと男友だちだとでも思ってるんじゃないかしら?と思う時さえある。あ、でもやっぱり、扱いはちゃんと“女子”なので、そこは何というかタラシさすがと。
一体、何なんだろうと思うけれど、意外と実害が無いので、ほっといている。
そう、『彼にどうやって取り入ったの?!』みたいな感じで絡まれたり、『地味女が!』と嫌味を浴びせられるんじゃないかと、恐れていたのだけど、そう言うことは無かった。
彼らは、わりと割り切った関係なのかもしれない。興味無いけど。
ただ、“タイプ違うわね?”とか“何で彼女?”みたいな訝しげな視線はある。“彼女も意外と遊んでるのかしら?”みたいなのは、風評被害が酷いので何とかしたいとは思うけど。
だけど、クラスや食堂に居る私たちの態度が甘ったるいもんじゃなくて、わりとドライなものなので、そういうウワサが少し減ったのは幸いである。
あと、幸いなことに、アルバートもあれから絡んでくることは無い。ゲームの時のフェリックみたいに構われたら困るので、本当に良かったと思う。たぶん、一度の接触で、警戒するに値しないと判断されたのだろう。何よりだ。
ヒロイン並に可愛かったら、話が違ったかもしれない。
もうすぐ、試験がある。
学力試験と魔術試験(実技)。
その総合の得点で成績順が決まるのだ。
ただし、魔力には個人差があるので、ある程度は学力試験の方で補えるのが幸いだ。ほんの少しでも魔力があれば、魔法学園に通わなければいけないための配慮である。
それでも、トップの成績を納めるためには、学力も実技も完璧に来なさなければならないが。
しかしながら、武術、馬術、ダンス、刺繍、音楽など、魔力の関係ない教科も存在するので、魔力があれば良いと言うことでもない。
確か、試験前に攻略対象とお勉強するイベントが発生したと思うけど、彼女はせっせとバーナード先生とそれを起こしているのだろうと思った。
私も、ナタリーやハンナ、ジャックなんかと勉強したりしている。
試験が終わったら、ご褒美にカフェでケーキを食べようって、エリオネル君と話した。
初めての試験にとても緊張していたので、元気づけるために約束したのだ。
せっかく、この学園に通えるのだから良い成績を残さないと!とすごいプレッシャーを感じていたから、それは家族からのものなのか、尋ねたら違うとの事だったので、もう少しリラックスして大丈夫だと宥めた。サボるのは良くないけど、気負いすぎるのは、もっと良くない。思い込みが一番良くない。
カフェで美味しいケーキを食べるために頑張る、それくらいの気持ちで挑んでは?と、少々適当なことを言って、丸め込んだのだ。
あのままだと、プレッシャーで失敗する気がしたので。魔力量が多いみたいだから、あまり追い込みすぎると暴走に繋がるので、とても危険なのだ。
そんなわけで、私も試験終わりのご褒美をとても楽しみにしている。
実は、カフェ側もそう言う学生の事情を知ってか、試験後お疲れ様メニューがあるのだ。
上手いこと考えるわよね。
なんて、乙女ゲームも転生も何も無い、穏やかな学園生活を送っている。
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