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  乙女ゲームに転生しましたが、モブでした。



  そう、思い出した時から薄々思っていた。

  だけれども、万が一という事があるし、と……色々書き出したのだが、たぶん間違いがない。



  まず、名前。

  ミア・ウェンなんて覚えがないし、たぶん出てこない。


  それから、容姿。


  そう、私の容姿は残念ながら普通だ。

  まぁ、貴族というものは何故か美形が多いので、どちらかと言えば悪くはないのだ。それなりに整ってはいると思う。ただ、いかんせん地味なのだ。

  醜くはない……と、思いたい。

  目立つ訳もなく、ごくごく一般的な貴族の顔立ちなのである。

  加えて家は伯爵家。

  上位貴族ではあるが、そこまで地位は高くない。貧乏でもない。財力もそれなり。

  そこに物語性も無い。


  もしかしたら、ゲームに出てくるけれども名前はないモブなのかも知れないけれど、たぶん、名前も出てこないモブですらないモブでは無いのかと考える。


  ヒロインと仲良くなるような家柄でも性格でもないし、悪役令嬢の取り巻きになる派閥に属しているわけでもない。今のところ縁もゆかりも無い。

  もちろん、攻略対象の幼馴染みなんて美味しいキャラでも無い。だったらもう少し前に思い出してるはずだ。


  今のところ接点が無いわけで、このままいけば何の接点もなしに過ごすことは想像にかたくない。


  つまりは、(まご)うことなきモブ。

  立派なモブなのだ。


  せっかくの乙女ゲームに転生したって言うのに、モブってなんだ。


  めっちゃ、ウケる。


  普通こういうのって、ヒロインとか悪役令嬢とか、攻略対象に転生するものじゃない? そのほうが面白くない??

  でも、遠くからキャラたちがキャッキャウフフとしてるのを眺められるとか最高。なにそれ最高……。

  ヒロインに転生したところで、荷が重いし、悪役令嬢に転生したら、めっちゃ頑張んなきゃいけないし、攻略対象なんてなったら、ヒロインから逃げたい。荷が重い。


  と言うわけで、『特に関わることなく穏便に学園を卒業する』が、目標となった。


  ただ、普通に生きればいいだけなのだ。

  問題は無い。



  乙女ゲームなんてものをやりながら、特にキャラに思い入れもない。それなりに楽しんだしときめいたし、キュンともした。好きなキャラもいる。

  けれども、それまでである。

  あくまでヒロインと攻略対象の恋物語を私は楽しんだのである。

  基本的に、ゲームだろうと漫画だろうとアニメだろうとドラマだろうと、私は傍観者と言う視点で見る。特にヒロイン視点で見ることがあまり無いのだ。

  なので、乙女ゲームに転生したからと言って攻略対象に近付いて落としたい! 逆ハー築きたい! なんて思うわけもなく、ただあの格好良いキャラたちが動く姿をそこそこの距離から見たい! ってくらいの気持ちなのだ。


  ちなみにこの乙女ゲーム、魔法が使える世界であるが魔王とか世界滅亡とか命の危険がある感じではないので安心である。

  なので、安心して傍観者と言うモブに徹するわけである。


  そもそもこのゲーム、“ヒロイン”の選択肢とパロメーターによって様々なエンドがあるのだ。

  それぞれのキャラとのハッピーエンド、バットエンドに加えて友情エンド。もちろん逆ハーエンドもあるし、悪役令嬢やその他ライバルキャラとの友情エンド、まさかの百合エンドも、存在するすごいゲームなのだ。


  そんな感じなので、さらに、関わってらんない! って感じなのである。

  悪役令嬢、その他ライバル様方申し訳ない! 頑張って“ヒロイン”と和解して!


  と、他人事である。


  だって、転生物で見たもん。

  関わったら最後、何やかんや勘違いの末に気に入られてすごい地位に居たりしちゃうんでしょ。すっごい困るし、私そもそもそこまで性格良くないから同じことは多分、無理だし、薄情だけど、関わらないことに決めたのだ。


  大体、そんな地位もない派閥も違うたかが伯爵令嬢が、由緒正しき家柄の地位も名誉もすごい侯爵家のご令嬢である悪役令嬢様に、話しかけることすらムリなのだ。

  伯爵令嬢もピンキリなのよ。

  そんな話術ないし度胸もないし。

  あったら、誰か攻略してハッピーエンド目指すわ!


  と言うわけで、12歳からの3年間無事、誰と関わることも無く過ごしたのだ。

  特に努力はしていない。



  と、ここからが本番である。


  学園への入学は12歳が基本であるが、この乙女ゲームは“ヒロイン”が15歳の時から始まる。

  一般家庭で育った庶民の“ヒロイン”は、10歳時の魔力検査で魔力を特に感知されなかったので、ごく普通の魔力のない子供が通う“学校”に通っていた。

  しかしながら、14歳の時に突然魔力に目覚め、魔法学園に編入することになる。1年の学習の成果ととても珍しい“光魔法”が得意と言うことから、15歳の時に『王立クロライト魔法学園』への入学が決まるのだ。



  つまりこの15歳の新学期、ついに乙女ゲームの世界が動き出すのだ!




  “ヒロイン”が誰を選ぶのか、周りがどう動くのか、“ゲームの強制力”的なものはあるのか、とっても楽しみなのである!




閲覧ありがとうございます!

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