初戦闘と失敗
さて、初の戦闘なのですが、まずは落ち着きましょう。下手に焦ってもやられるだけです。そうと決まれば僕はその場で棒を剣を使うような感じで構え相手の動きを待ちます。すると
「来た‼」
ホーンラビットがこちらに向かって突進してきました。 ――意外と速い、目の前まで走ってきたかと思ったら角をこちらに突き刺すようにジャンプしてきた。
慌てて僕はその攻撃を躱す。しかし、予想外の速さのせいか反応が遅れたため左腕に少し掠ってしまった。びっくりしているとまたホーンラビットが突進してこようとしている。とにかく気持ちを落ち着かせ油断せずに相手の攻撃を見極めていく、何度か続けているとだいぶ余裕をもって躱せるようになったし、相手の攻撃も突進しかないことがわかった。なので今度はこちらも攻撃を仕掛けよう。そう考えていたらまた突進を仕掛けてきた。
「そこだっ」
ホーンラビットが突き刺すために飛び掛かって来たところを余裕をもって躱し、頭を棒で思いっきり殴る、すると上手く入ったのか2割くらいゲージが減った。とっさに取り出した棒は武器ではなかったのでダメージを与えられるか不安だったが、僕が直接殴るのと同じ扱いなのか、一応STR分のダメージは入った様だ。
それから躱しては殴り、躱しては殴りを続けていたらようやくゲージをけずりきれたのかホーンラビットは地面に崩れ落ち消えていった。その場にはドロップしたのか角が一つ落ちていた。
「やった。初勝利だぁ‼」
そうやって喜んでいると僕がいる場所に向かって何か歩いて来ていることに気が付き、また魔物が来たのかと慌ててそちらを向いた。するとそこには魔物ではなく、剣や盾、杖や弓などを持ち、防具らしき物を身に着けた4人の人がいた。多分プレイヤーだろうパーティーかな、初めて他のプレイヤーと遭遇したということでそれが少し嬉しくて右手を大きく振りながら、そちらへ向かって歩いていく
「おーーーーーい‼」 ――ドスッ‼
僕の目の前は真っ暗になった……
弓使い「なんか変なゴブリンだったわね、なんでこんなとこに一体だけいたのかしら?何かのイベント?」
剣士「もしかしてプレイヤーだったんじゃね?種族にあっただろ」
魔法使い「あれを選ぶ人なんて少ししかいないでしょ、人気ないんだし」