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語り部のいない昔話
初投稿です。
週1が限界だと思います。
昔々、人々は空に憧れました。あの広く大きく青い空を自由に飛び回れたらなんて素敵なんだろう、と。
しかし、太陽に近づきすぎた翼を得た英雄は翼を溶かされ墜ちてしまいました。
そこで人々は、翼をもつ種族、特にハーピィ族を神の使いと崇めるようになりました。
人間の昔話は此処でお仕舞い。
今度は、ある種族の話をしよう。
その種族は生まれつき羽根を持って生まれます。美しい羽根と強さを尊ぶ種族で、弱くても羽根が美しければ、強ければ羽根が無くても虐げられることはありませんでした。
彼らの王は種族の中でもっとも強く、彼らの王妃は種族の中で最も美しい翼をもっていました。そんな2人は、ある日女の子を授かりました。その種族の住まう国は歓喜しました。強さと美しさが最上級の彼らから生まれる姫はきっと美しく、強かに違いないと。
しかし、生まれてきた姫は美しい翼も強かさも持っていませんでした。
その内王子が生まれ、姫は忘れ去られてしまいました。
悲しい昔話は、此処でお仕舞いだよ。
ありがとうございました。