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【前編】第5話 おしあげるモノ

 だが俺自身もここで待っている気はない。


「多分、この障壁なら――拳法1のままでも、ふん!」

 低レベル者を足止めする程度のようで、障壁はガラスが砕け散るように霧散した。


『初めてのダンジョン』

※実績解除


 ダンジョンの中は想像通りなのだが何処か様子が違う。


 岩肌に苔が生えているのは違いないが、背筋を指す冷気が異様に強く、初心者向けダンジョンとはとても思えない。


「スライムとかいるかな……?」


 入り口はまだ光が差し込んでいるが、奥に入れば暗闇に包まれるので光を灯すパークを取得するのも必要かもしれない。


「お、いたいた」


 この世界のスライムは液体というより、まるくてゼリーのような生き物だった。


 だがスライムの枠線はグレーを示している。クロバナさんはレベル50ダンジョンと言っていたので、初心者用スライムも異様に強化されている。


「ほぼ同格か、だが俺にはバッカスを倒した時に取得した新たなパークが存在する、それは――」


 足元に落ちている小石を拾い、大きく振りかぶる。

 そして力任せにスライムへと投石する。


「とうせき、レベル1だああああああ!」


 石がスライムに触れた瞬間、砲弾でも着弾したようにスライムは爆発霧散した。


 えぐい。


 けどパークポイントが幾らか獲得できたので、それ相応の経験値を有していたのだろう。


「まずは『ドローン1』を取得して更に2へ強化、これで自動ライトが発動して周囲を照らしてくれるはずだ」


 オートマッピングは街中で迷わないように初期パークで既に開放しているので、ダンジョンでも効果は発揮している。


 ドローンを発動すると何処からともなく飛行するドローンが召喚され、俺の周囲の暗闇を払ってくれた。


 ドローンの光を頼りにスライムを木っ端微塵にしつつ、パークポイントを取得しながらクロバナさんが進んだであろう道を進む。


 幸なことにダンジョン構造は初心者向けから変わっていないようで、道に迷うことなく最奥まで俺は到達した。


 何故、最奥か理解できたのは瘴気の濃さが尋常じゃないからだ。これに関して俺が無事なのは俺自身も不明である。


【カクヨム】

https://kakuyomu.jp/works/16818093086666246290

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