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あの異世界の果てにて  作者: ウケソセ
2/2

皇都

マルキューレから東に三日ほど歩いた地点にアルフェルト皇国の皇都が位置する。

皇都は王宮を中心に貴族の館その外側には巨大な壁に掘りその先に平民達が住まう町が広がっていた。

王宮では本来なら毎日のようにパーティーが開かれていたが戦争の長期化により最近はめっきり行われなくなった。その代わり玉座の間では毎日会議が開かれてた

「陛下」

玉座の間に皇王を囲むように配置された椅子に座る家臣の一人が声を上げる

「どうした?ラツィオ公爵よ」

皇王は威厳ある堂々とした態度で答える

ラツィオ公爵は言いにくそうに喋り出す

「それが・・・フロイア平野に送った機甲騎士団のことなのですが・・・」

ところで機甲騎士団と言うのは皇国が古代都市の発掘作業で掘り出された古代の兵器(大砲やら重火器の類い)の完全には壊れていない部品を寄せ集めた物を装備にした騎士団のことである

「確かフロイア平野には機甲騎士団の過半数の兵力を送ったはずだが結果は見えておる我々の勝利であろう?」

皇王は上機嫌で答える

「それが・・・連合小国軍の反撃により壊滅したとのことです・・・」 

その事を聞いて皇王は態度を変える

「馬鹿な‼あんな軍事小国の集まりに機甲騎士団が負ける筈が無かろう‼我皇国は機甲騎士団率いて何十年もこの地上に君臨してきたのだ・・・それともあれか⁉奴等も古代都市を掘り出し古代兵器を復活させたと言うのか?」

「その可能性も考えられるとの事です・・・さらには小国連合軍は更に各戦線を押し返しております・・・このままでは数ヶ月後には皇都へと進軍するとのことです・・・」

「並ばあれしかあるまい・・・戦線から強力な魔道士や能力者を引き抜き地下都市探索を行い古代技術を完全に復活させるしかあるまい」

その時ラツィオ公爵とは別の家臣が声をあらげる

「待ってください‼そんな事をしてしまってはそれこそ戦線維持ができなくなってしまいます・・・それだけはお考え直しを」

皇王はその言葉を聞いて数十秒頭の中で考える 

「ならば町の教会やら役所にいる魔道士を使えばいいだろう・・・それとも何だまだ鷲に口出しするやつがおるのか?」

玉座の間にしばらくの静寂が続くもしも今意見を出せば殺されるとその場の誰もが察した。

「ならよい・・・それなら早速使者を送り込み協力を要請するように」




マルキューレの銀の魔法研究団の屋敷では神崎達が食堂で朝食をとっていた。

食事の内容はパン二切れに野菜のスープそれと少しの肉切れ出あった。これでも一般市民に比べるとかなり豪華な物らしい

「ところで神崎さん・・・」 

テスタが神崎に問いかける

「ここへきて随分とたちましたがどうですか?今の生活にも慣れましたか?」  

「はい、お陰さまで」 

「それは良かったです・・・ところでこれをどうぞ」

テスタは赤色に輝く宝石のような物を服の袖から取りだし神崎に渡す

「これはフェニクスの血を琥珀に混ぜダイヤモンドでコーティングした魔法石です」

その光景を見ていたレースが首を突っ込む

「いいんですか?そんな豪華な物をあげて・・・」

「別にいいのですよ・・・これから神崎にはそれなりに働いてもらいますしね・・・」

そのときであったドアをドンドンと叩く音が聞こえた。 

「おやっこんな時間に来客ですか・・・珍しいですね・・・少し観てきます」

テスタはそう言い残すと二人を置いて玄関へと向かって行った。

玄関の扉を開けるとそこには三人の騎士が立っていた。

そのうち真ん中の一人は女騎士でとても美しい顔立ちにロングヘアーの赤色の髪にエルフ特有の尖った耳、そして鎧の上からも分かるほっそりとして体型だった。 

「お初にお目にか借りますテスタ卿・・・私の名は皇国第七騎士団騎士長ウェレス・ライティです実は貴女方の力を借りるべく皇国都から参りました。」

「おや・・・皇都の騎士様がこんなところまで・・・一体何のようでしょうか?」

「一ヶ月後に行われる地下都市探索に参加を要請するためまりました。これはその前金です。」

ウェレスは懐から出した袋にパンパンに詰まった金貨をテスタに渡す

「つまり私たちに死ねと?」

「いえ・・・生きて帰ってくればいいだけの話です、参加しなかったらどうなるかはお分かりですよね・・・」

ウェレス達は不適な笑みを浮かべそう言い残すとその場を立ち去っていった


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