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ありがたやぁ、ありがたやぁ、
ぼくはロリの神様に愛された少女を、心の底から礼拝する。
「てか、いいかげんにしなさいよ。聞こえてるんでしょ。ねぇっ! 心一ってば!」
あ、そういえば今日、イヴどんなパンツ穿いてんのかな。
「もう! 聞こえてるのか、って言ってるでしょうが!」
「☆?〒※$♪&←」
突然、スピーカーで大音量を耳元で流されたみたいに頭に怒号が轟く。
気づけばイヴがぼくの横に立っていた。
その顔は感情をあらわにしている。あらわにするなら、パンツがいいけどね。
「どした? 邪魔にならないようにしてたつもりだけど。気になった? ちなみにぼくは、イヴのパンツが気になります」
腕組みしているイヴのスカートが温風で揺れる。ああ、なんだろ、このどきどき。
「わかっていると思うけど、見せるつもりはさらさらないから。そうじゃなくて、あんたの欲望全部、口からでていたわよ? なに? さっきバカにした仕返し?」
「誤解だよー。ぼくがそんな人間に見えるかい?」
釈明を図るが、イヴは訝しんだ顔を解かない。
「そうかっかしないでさ。そうだ。この際、どうせなら向かい合わせになって話ししない? テーブルがあるのと違って、新しい発見があるかもよ?」
「そうねぇ。ナイスアイデアかもね、心一にしては。わたしとしてもそっちのほうが、体裁をくわえやすいし、今後の糧にもなるわね」
冗談きついなぁ、と思いもし、準備を始めた。というわけで。
ぼくとイヴは、ファンヒーターの風が二人の足にぎりぎり当たる距離を取って、対談の形となった。
「ねぇ、なんでこんなに離れてるの? もっと近くに寄ろうよ。せっかく弊害を省いたのにもったいないよ」
「わたしにとってのもっともおそろしい弊害は、心一以外のなんにでもないわ」
「信用ないなぁ、いくらなんでもお話の最中に手をだしたりしないよー」
「どうだか。なんなら、わたしから信用を勝ち取ってみたら? そうすれば、近づけてやらないこともないけど」
後ろ髪をかきあげ、そう言ったイヴは細い足を組んだ。み、見えない。もどかしい……。
肝心のスカートも裾をお尻に折りたたんで、完全パンチラ防止の態勢を心得ている。さすがイヴだね。しわとか折り目など気にしない性質なのかな。
「よくわかんないけど、簡単に言えば、ぼくにベタ惚れさせればいいんでしょ」
「えらく飛躍したわね……。まあいいわ。かかってきなさい」
足を組んでいる上に腕を組んで、鼻を高くするようにふんぞり返る。
イヴから信用を得ろ、か。得ろ……。
さびしがり屋のイヴのことだから、難しく考えなくてもいいかな。そんな確定事項の問題よりも重大な問題が、ぼくを夢中にさせていた。
レンズを絞るようにある一点を凝らす。
隙間――。
人間。とくに男というのは、とにかく狭いところが好きなものなのだ。好奇心をくすぐられるというか、入っていった先の領域に心が躍る。
スカート――。
――それは、イヴのイスと太もものあいだにできた絶妙な空間――。
イヴのスカートは、膝上五センチ。上げたモモの角度は四十度。生みだされるパンツの範囲は――。
ぼくの見えないところでイヴのパンツは露呈しているのかな? 逆三角形を成形できているのかな?
知りたい、見たい、言いたい!
一旦顔をあげて、ぶつかった視線は訝しんでいて、蚊ぐらいなら余裕で殺せそうな目をしていた。
いまのイヴは、大変厳戒態勢を執っていた。こりゃいつものは無理だね。どうにかして、怪しまれずにパンツを見る方法はないかな。
「まさかと思うけど、わたしのパンツを見る方法でも模索してるんじゃないでしょうね? 妙に、下のほうに視線を感じるんだけど」
「はは、バレた?」
ぼくはあっさり白状した。
「やっぱり……たまにはパンツとかじゃなくてさ。なんか、こう、ね。いっぱいあるでしょ。らしさ、というか。中学生っぽい会話がさ。べつにパンツを否定してるわけじゃないけど、心一にもあるでしょ。好きなものが。もちろんパンツ以外よ!」
ジェスチャーを交えつつ、イヴがぼくに訴えかけてくる。
パンツ以外で、中学生らしい会話の内容が、イヴのご希望のようだった。
ぼくはいま一度、イヴの全身をくまなく脳内に写した。
しかし、結果は変わらなかった。
思い浮かんだとすれば。
イヴって、つるぺた、なのかな。
そんな中学生で思春期男子なりの疑問が、ぼくの脳裏を急によぎった。
うーん。中三だし、ぺたでも、つるはないのかな。
そういえば知らないな。女の子は、いつごろ生えるのかを。心愛は生えてないけど、気になってきた。
とっても、答えてくれないだろうね。後日、緩ちゃんにも聞くとして。うーん、あ。
そんなことを頭の中で、ぐるぐる回転イスにかけていると、ぼくにある生理現象が。
や、やばい、パワーアップしてきた。すごいトイレ行きたい。あ、そーだ。
「イヴ、オ○ニーする?」
半年ぶりに復活しました。またよろしくお願いします。
しかし、亀速更新に変わりはございません。どうか温かい目で見守っていただけたら、幸いでございます。
ネタは一定のラインだけは超えないよう、常に徐行を心がけた作品にしていきたいと思っています。
もし、「これはアウト」と感じた方は遠慮せず、僕に感想なり伝えてください。
それでは、今後こそ挫折しないでゴールを目指しています。目標は、6月中です。
友城にい