表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パンツマン~境心一は今日も、パンツを信仰しています~  作者: 友城にい
第二話 イヴのパンツは、いいパンツ~♪ すごいぞぉ~♪
13/22

「心一、なににやにやしてんのよ。またパンツ?」

「違うよ、イヴ。時代がぼくについてこないという葛藤をしてたのさ」

「やっぱりパンツじゃないの。くだらないわね。心一の頭の中は、いつも」


 対面に腰かけるツンデレっ娘――金色イヴは嘆息を交えて、ぼくを小バカにする。


「いつの日かイヴも、ぼくサイドに来るさ。ぼくはいつでもイヴを歓迎するよ」

「気がむいたらね」

「釣れないなぁ、もう素直じゃないんだから。このこの~」

「うっさいわね。マフラー編んでんだから、ちょっとじゃましないでよ!」


 怒られちゃった。

 さぁて。いま、部室にはぼくとイヴだけの二人きり。

 緩ちゃんは生理痛が酷いらしく、お昼前に早退した。お腹を冷やしすぎたのかな?

 なぜ、ぼくがその内情を知っているのか。

 たまたま、偶然、奇跡的に保健の先生と緩ちゃんの会話を盗み聞きしたからです。知ったからには、放っておけないのが男というものだよね。

 心愛はもうじき時間通りに来るかな。

 本日、護流ちゃんは生徒会の会議があるらしいから来訪はない。さびしいね。

 そして、ぼくもイヴ同様、縫い物をしている。


「よし、できた。あとは、ゴムと裏地を縫いつけたら完成だ」


 下半身を温めてほしくて、緩ちゃんにプレゼントするための、ナイロン素材だけでパンツを作っていた。これで痛みを緩和できたらいいな。

 うんうん。純白パンツを眺めつつ、ぼくはうなずいた。我ながらいい出来栄えである。

 後日談だけど。緩ちゃんに手渡したら、イヴに半殺しにされました。焼きもちかな?

 さておき。


「ぬかった。完全に忘れてたよ」


 ぼくとしたことが、ゴムも裏地も切らしていた。

 一気にひまになった。このままでは、エネルギーが底をつくのも時間の問題。ぼくはひまが大嫌いだ。つねに考案したり、行動していたい。とくに、こういうときは……。


「そー、だ」


 一秒ほど悩んだ末。黙々とマフラーを編んでいる、イヴのロリな体型に目が止まった。

 肩をすくませて、前かがみで手元だけをじっと見て、編み棒を丁寧に繊細に動かしている。手芸部の鑑だね。

 でも――ぼくが言いたい、見てもらいたいところはべつにある。諸君どうだろう――。

 今日のイヴは、非常にターゲットにしやすい格好、無防備さを晒していた。

 なぜ?

 まず部室内も二人だけなのもあり、よくあったまっている。むしろ暑いくらい。なのでイヴは、薄紫のカーディガンをイスの背もたれにかけていた。

 こちらもめずらしい。

 いつもの純正の金髪を、今日は前に流している。

 そこも踏まえて、ぼくは観察を続けた。


「イヴは、いわゆる第二性徴期の真っ只中なわけである。しかし、著しいほどに成長はかんばしくない。逆に衰退したようにも思える」


『衰退』とは言いすぎな感もあるが、ぼくとイヴのつきあいはそれなりに長い。

 いろいろ細かい部分は割愛させてもらうけどね。といっても、ほとんど丸三年ぼくとイヴは、毎日学校で共に暮らす間柄である。

 ということはだよ。互いの変化には、それなりに敏感な関係には築けているはず。


「なのになんだ。ない。なんの変哲もない。見る影もないじゃないか!」


 ぼくは戦々恐々とした。

 説明するまでもなく、『おっぱい』のことである。

 あんなに寄せていても、おっぱいのシワらしきものが一個もできないのだ。


「いや。ぼくはべつに、ナイチチを否定しているわけではない。どちらかというとイケる口だ。だけれど、問題点はそこじゃない」


 大事なことなので、もう一度言う。ぼくとイヴは丸三年、顔を合わせば会話混じりに、双方のいろんなところを確認する仲なのさ。


「さっきからなにぶつぶつ言ってんのよ。かえって集中できないじゃない」


 ぼくは頭の先から、机にでているイヴの身体のラインを目でなぞった。


「な、なによ。いきなりじろじろ見だして……は、はずかしいじゃないのよ」


 はじめてイヴと出会ったときから、とくに変わった点が見当たらない。身長だって、身体つきだって、声質だって、顔の幼さだって、パンツの好みだって。

 まるで三年間、イヴが誰かから成長を止める魔法でもかけられたみたいに――。

 もしぼくがロリコンならば、お嫁さんロードを爆走するレベル。

 しっかし、ぼくは残念ながらロリパンツを愛しても、ロリっ子を性的な目で洞察できない。かわいいけどね。

 ぼくは、眉を内に寄せた。

 永遠の体躯を表す言葉――。うん、そうだね。イヴのおっぱいは、言うなれば――



「――ロリパイだ。幼くあどけない。ちっぱいとはまた違う。そうさ。あれがまごうことなき、イヴパイだと――。認めよう。イヴパイを、ぼくは」



「ロリ言うな! ちっぱいでもないし! それとなによ、イヴパイって! あと拝むな!」

先の展開を何度も書き直して、ようやくボーダーを超えるものができました。

安易な下ネタなどは、今後どうするか考えていきます。


2015年11月20日改稿。

友城にい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ