~焔~ 1
――別次元…焔の国――
デガント高原
「うおおおぉぉぉ!!!」
今日も熱いぜぇぇぇぇ!
俺はイフリート・フロウガ(17)男だぁぁ!
「うるっさいんだよ!心の声までうるせぇ!」
俺にケチをつけてくるこいつは
バルブル・ファイ以下俺と同じ
すごくクールぶってるが、本当は熱い奴だ!
今は二人で特訓中!
「さて、次はなんだ!?」
「いいからもう少し静かにできないもかねぇ…」
はっはっは!無理だ!
「はぁ…じゃあ基本型の魔術でいいか?」
「おおぉぉぉう!!!」
おもいっきりガッツポーズで返事をする
ファイが溜め息をついている!全く、幸せが逃げていくと言うのに!
因みにこの星の民族は皆、基本型の魔術として星の名の通り焔を操ることができる
とは言ってもやはり個人差と言うものは存在し、紙や草など簡単に燃えるものがないと焔を出せない者から、
全くの無の状態から焔の球をつくりだす者など様々だ
さらに言えば、操る焔自体で攻撃を行う特攻型から焔を身に纏う直攻型もある。
俺は直攻撃が得意だ!
ていうか、それしか無理だ!
ファイは特攻撃派だな!凄い奴だぜ!
「あのさぁ…声漏れてんぞ、お前」
「なんだ、盗み聞きか?」
「嫌でも聞こえるんだよ!!!」
はぁ、俺のキャラが破滅してるよ、なんて呟きながら頭を抱えていらっしゃった。
「ったく、ほらやるぞ~」
その合図で二人の修行は始まった
時折こうして二人でお互いに軽く闘って技や身体のチェックをしたりするんだ!
ファイはとても強いから楽しいぞぉ!はっはっは!
それに、俺の相手になってくれる奴なんてファイしかいないしな!
俺はこんな性格上やはり近寄ってくる奴なんていないんだ!!!
なんだ…?よくウザイとか言われるなぁ!
だから俺はファイにとても感し…
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
「うぉっ!?どうした!」
それ以上は恥ずかしい!と、叫んで止められた。
この恥ずかしがりめぇ!…なにがだ?
とかなんとか言っている暇もなく、さっきの叫び声と同時に余程はずかしかったのか
とびっきりドでかい火焔玉が俺めがけてとんでくる!!
相変わらず熱い一撃だぁぁ!
「うおおぁ」
なんとかそれをギリギリのところでかわし、全力でファイへと駆け寄る。
本気で焦ると台詞にビックリマークをつける余裕もなくなるぐらいなんだな
と、心の中で(今回は声にもれていないはず)感心するのだった。
「俺の熱き拳…受け取れぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
右手に焔を纏いながらストレートを放つ!!
俺カッケェェ
だがファイはそれを、あえて効果音をつけるならまさしくヒョイッ って感じに軽くかわす
「くそう!何故あたらん!」
「そんな大振りな力任せな攻撃なんてだれが喰らうか」
そう言って俺の右腹部に火焔玉を放つ
「ぐおおおおぉぉぉ!!!?」
はい、俺ノックアウトォ~ カンカンカンカーン
「くそぉ、やっぱり強いなぁ!!!」
「いや、お前の技が雑なんだよ。いつもいつも大振りの大技ばっかり…ったく、そんなんじゃあたんねぇっての」
「凄くなければ…」
「誰も凄さなんて求めねぇって…魅せる技じゃねぇんだろ?」
「そ…それは、だがダメなんだそれでは!忘れたのか!?これは…」
そのとき
ドーーーーーッッッン!!!
「「!?」」
遠く離れた場所から凄い爆発音が聞こえた
「あ、あそこって…」
そう、俺達の街から