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家族で過ごすクリスマス

作者: 葉二

昔書いた話を改稿しつつ、投稿。

 とある夜、一人の少年が母親に聞きました。

「ママ、サンタさんって本当にいるの?」


「コウちゃん、どうしたの?急にそんなこと言って」

突然の質問に母親は驚いたように答えます。


グスグスと泣きながら、少年は言いました。

「だってね。

 おとなりのシロちゃんがね。

 サンタさんなんかいないいって。

 シロちゃんちのパパがくつ下にプレゼントを入れてるの見たって。」


母親はそれを聞いて、優しく少年を抱きしめました。

「コウちゃんはどう思ってるの。

 サンタさんは本当にいると思う?」


泣きやんだ少年は母親の顔を見上げて、信じ込むように言いました。

「いるよ。いる。

 サンタさんはぜったいいるよ。」


「そうね。」

お母さんは少し考えてから話を続けます。

「シロちゃんのお家はサンタさんがシロちゃんちのパパに頼んだのよ。

 今の住宅は煙突がないし、各家のセキュリティも強いからプレゼントを置くために家に入って捕まった日には何とも言えなくなるから…。」

「なにそれ?」

母親の妙に現実感のある話を聞き、少年は少し混乱してしまったようでした。


「ちょっと分かんなかったかな、ごめんねコウちゃん。」

「ううん。だいじょーぶ。」

少年は首を振って、何かを伝えようと言葉を紡ぎます。

「ママのいうことはよくわかんないけど。

 でも、サンタさんがいるんならいいや。」

安心したように少年は満面の笑みを浮かべました。


「ふわぁ~。」

緊張が切れたのか、少年は大きなあくびをしました。

「コウちゃんはもうオネムね。」

「サンタさんが来るまで起きてるもん。」

「あらあら。」

母親はサンタクロースを一目見ようと頑張る息子に優しい微笑みを浮かべる。



ピンポーン。

調子外れのチャイムの音が響いた。


「丁度戻ってきたみたいね。」

母親は息子の布団から離れ、玄関に向かう。




その時、少年は必死に眠気と戦いながら、母親の戻ってくるのを待っていた。

そんな少年のまぶたは、どんどんどんどん閉じて行き…。


「コウちゃん、お目当ての………さん来たわよ…、って寝っちゃてるわ。」

「まあ、時間ももう遅いですし、良い子は寝る時間ですよ。」

「やっぱりこの子にはまだちょっと早かったかしら。」

「もう少ししたらコウも大丈夫だと思いますよ。」

「そうね。

 そういえば、今年は早かったわね。」

「まあ、いつもの年以上にサンタ役をしたい親御さんが多かったのでほとんど前日までに親御さんに渡せて来れましたから。」

「そう、じゃあ今年最後のクリスマスプレゼントはこの子になるのね。

 じゃあ、パパ。プレゼントを入れてあげてくれる?」

「僕でいいんですか?」

「プレゼントはパパの仕事でしょ。」

「じゃ、じゃあやりますね。

 コウ、メリークリスマス。

 サンタさん(パパ)がプレゼントを持ってきたよ。」

クリスマス一歩手前に投稿。

いつもながら短いなぁ。


分かりにくかったかもしれませんが、コウちゃん(少年)の父親が本職のサンタクロースだったというオチ。


改稿前とストーリーがまるで違うけど…。


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