2,2才から本気出せれば人生イージーモードか検証w
やぁ皆さん。2才になりました!
最初の1年はそもそも何もできなかった。
目がぼやける、下の世話がとまらん、抱っこ以外の
移動手段がない、すぐ眠くなる。
まぁ諦めたよ。でも2才になって歩けるこの
素晴らしさ!自分の意思で動ける事に初めて
感謝した。
話は変わるが、遂に新たな情報が手に入った。
まず自分の名前。スピラ・ドクラ。そして父がシン。
母がメリー。俺はドクラ家に生まれた長男だと
わかった。そして母親のお腹には既に赤ちゃん
いちゃってる。やることやってんねーご両親。
因みにこの世界は現代日本とは明らかに
文化や常識がかなり異なっていた。まず驚くのは
魔法の存在。もぉ異世界だと分かった。てか
感動してしまった!この世界の人間最高かよ!
って思った。
次に両親が剣と杖を持ち、鎧やローブを
羽織って外へ出ていく姿を見た。彼らは稼ぐために
冒険者という職業に付いていた。もぉかっくいいの
なんのって親だからって理由抜いても全然
かっこよい!憧れて痺れるところだった。
だが、同時に冒険者という職業自体危険が常にある。
まず、基本的に町の門を出て、モンスターを
倒したり、植物の採取、誰かの依頼をこなして
報酬を得て帰ってくるのだ。
是非ともこの職業につきたくはないね。死ぬの
早まりそうでマジこわい。
・・・魔法はかっこいいけど。
そして3才になった。両親とも会話をするうちに
会話のコミュニケーションがとれるようになった。
ここで俺は両親にお願いをすることにした。
「父さん、母さん、ちょっとお願いがあるんだけど
いいかな?」
「お、どおした?スビラ。何かして一緒に
遊ぶか?」
「あら、丁度家事も終わったし、仕事も
今日はお休みだからいいわよ!」
「今日は母さんたちは時間があるみたいで
良かったよ。実はお願いっていうのはね。
2つあるんだ。」
「ん?どおした?」
「僕、魔法学校に行きたいんだ。だから、
ます勉強して・・・」
「駄目だ!!」
3才に声を掛ける声量でも言葉でも無いような
勢いで怒声を浴びせる父。それはごもっともで
怒ることも理解はしている。母も驚き、目を瞑って
いるが、悲痛な顔にも見える。
以前、母が絵本を読んでくれた。
タイトルは〈ヒトと悪の話〉
むかし、むかし、3人の仲間が居ました。
それは〈ヒト〉、〈獣〉、〈貴〉。
〈ヒト〉は、生きるために
〈獣〉は、守るために
〈貴〉は、導くために
3人は仲良く暮らしてました。
でも、そこに〈悪〉がやってきました。
〈悪〉は3人に友達になってほしいと言いました。
〈ヒト〉は。共に生きれるなら
〈獣〉は、共に守れるなら
〈貴〉は、共にみちびけるなら
と〈悪〉を迎え入れました。
ですが〈悪〉が仲間になった事で
喧嘩がおきました。
3人とも〈悪〉と仲良くしようとして、
〈悪〉の取り合いになりました。
そこで〈ヒト〉は〈悪〉と一緒にウソを
つきました。自分が生きるために。
「獣、貴族が獣を嫌ってるぞ。」
「貴、獣が貴族を嫌ってるぞ。」
たちまち大喧嘩、〈ヒト〉は隠れて〈悪〉と生きた。
〈貴〉と〈獣〉は喧嘩したけど仲直り。
仲良く暮らしました。
まず、俺の魔法見たときの「人間最高かよ!」
って、気持ち返してほしいよ。
ヒトをディスるための絵本にゾッとするけど
この絵本がこの世界でみんなが見てるかと思うと
更にゾゾッとする。そう感じた俺は母に
これはみんな知ってるのか聞くと苦笑いで
「うん、そんなにヒトはひどくないのにね」と
言っていた。
つまり、ヒトは、この世界において害虫や
ゴミと同じ存在と思われていると言うことだ。
そして両親は、この現実を冒険者として
何かしら味わっていたのだろうと勝手に推察した。
そんな世の中に我が子を出したくないと思うのは
とても当たり前なのだ。
「いいか?スピラ!魔法学校に行けば、お前は
苦しい思いをして過ごすだけじゃなく!人権すら
無いような生活が待ってるんだぞ!だから、
二度と言わないでくれ・・・」
「母さんも、あなたが傷つくって分かってて
行かせたくはないわ。それに、試験も難しいの。
だからお願い。」
「・・・うん、わかったよ。ありがとう、
父さん、母さん。」
「・・・分かってくれたならいいんだ。父さん
こそ、急に怒鳴ってすまんかった!遂動揺して
怒鳴っちまったな。」
「もぉ!ホントに心配したから怒鳴ったのかも
だけど、怒鳴らないって約束でしよ!」
「わ、わりぃ、メアリー。・・・ははは。」
2人とも子供の事をしっかり愛情注いでて
ホントに感謝だ。だが、今回はお願いが
2つある。これで仕込みはOK。本題へと移ろう。
「それでね?2つ目のお願いなんだけど・・・
本当はこんな事言ったら困らせるだろうし、
嫌われるかもしれないんだけど、ちゃんと
父さんと母さんに話たいって思ったから言うね?
・・・父さん、母さん、冒険者の仕事、
辞めてほしいって思ってるんだ!」
「「・・・へ?」」
完全に不意を点かれた顔をしている両親。
心の中でしっかりガッツポーズとってしまう。
実は人にお願いをする時に必要な事は3つ。
1,答える事の難しいお願いを最初にだす。
2,最初のお願いよりグレードを下げたお願いを言う。
3,自分の言う事に懸念している事をいう。
4,必ず最後はあなたが決めてねと言う。
1つ目はまず、受け入れる姿勢を作るために
相手に罪悪感を持たせることが大事だ。例えば、
「100万かしてくれ」と本気で言ったあとに
断られるとしよう。この時、仲のいい友達で
あれば断ったことに少なからず、罪悪感を
覚えてしまう。この罪悪感を持たせれば
1つ目クリアだ。そして2つ目のお願い(本題)を
話そう。
2つ目に、2回目のお願い、つまり本題を
相手に話さなければいけないけど、この時、
ただお願いするだけでは意味がない。次に
お願いすべき事は、最初のお願いより要求が
控えめであることが大事だ。当たり前だけど
無理と思っている要求よりグレードが下がれば
断らず助けてやってもいいかもと思える。
例えばさっきの「100万かして」と言ったあとは
「10万かして」といえば良い。これにより
「100万は無理だけど10万なら友達だし」と
思えるのだ。これは罪悪感を感じるから
成功に近づけれるのだ。
そして3つ目の懸念している事を言わなければ
いけない。懸念とは、物事に対して抱いてる
感情や考えだ。
「100万かして」も「10万かして」
も本質としてはお金を借りる話だ。それに
決して安い訳でも無い。更に言えば借りる相手に
負担はかかるし、正直あまりいい手段ではない。
といった感じに相手と自分の関係に視点を当てて
懸念される事を考える。
他にも、自分の感情にも視点を当てよう。
お金の貸し借りは信用を無くしやすい。
もし返す宛がないとすれば?相手と仲が悪く
なるかもしれない。凄く不安になる。ほかに
手段を考えたけど借りるとすれば信用したい
人から借りたいと思った。もっと考えてお金を
使うべきだった。みたいな。
そして、もしも返せないとしたらまで考える
ことができれば上等!ここまで出来れば他の考え
も、浮かぶかもしれない。
お金を返すことが出来ないとしたら、それから
どうする?お金以外に何ができる?相手の
困っている、悩んでいる事があったか?
それを解決することは自分に出来るか?
それか手伝えないか?
もし、答えられるなら「借りる」より「貰う」に
出来ないか?貰えれば返す必要はなくなる。
更に言えば相手の悩みを無くすことができれば
更に仲良くなれる。
つまり、懸念してることをまとめると
「あなたにお金を借りれば信用を無くすかも
しれなくて怖い。でもお金を借りるとしたら
信用してるあなたから借りたいと思った。
でも、あなたとはギクシャクしたくない。
なかよくありたい。だから、あなたのこの
悩みに自分は答えれるのだけれど、もし
悩みが解決すれば報酬としてお金がほしい。」
と話す。
まぁ嫌だとは仲が良ければ言いづらいだろう。
そして最後、4つ目。ここまでこうしたい
ああしたいと話してきたが跡は「あなたが決めて」
と言う。
は?それいっちゃだめじゃない?と
思うだろう。決める権利は確かに相手にあるとは
思うがそれを言っては断られるかもと思っちゃう
と思うんだけど、実は逆。
成功率が2倍も変わるんだ。
人はこれがいいからそうしたほうがいい。
と言われると自分に自由がなくなると感じ、拒否反応
が出てしまう。コレが一番やってはいけないこと。
オススメしたい、分かってほしい、お願いを
叶えてほしいと思ってこうであれと言っては
いけない。逆に、あなたが決めてと言えば
オススメと言われたがどうすべきかと真剣に
考えてくれるだろう。
さて、それを踏まえて両親を説得してみよう。
この世界で初めての本気だ!