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ヨシキとゼロ  作者: ミミヨシ
世界の終わり
8/42

7

二人がスケート場へ向かうと、キャー、と悲鳴が聞こえ、集まっていた人たちが四方八方に走り出していた。

「何事だ?」ヨシキはスケート場へ走り出した。

「ヨシキ!アンドロイドが現れたわ!」ゼロが駆け寄ってくる。

「なに!?」胸ポケットからプラズマガンを取り出した。「行くぞゼロ」そのままスケート場中央へ走っていくとアンドロイドが人を襲っていた。

アンドロイドは何人もの人を殴り倒し、バッグを奪っていた。金品目的らしい。

ヨシキは銃を構えアンドロイドへ向けて引き金を引いた。バンッバンッ。アンドロイドは素早くかわしたが2発の銃弾は肩に命中した。だが、アンドロイドは倒れない。こちらを振り向き、銃を向けてきた。

バンッ。その時、一人のおっさんがアンドロイドの腕を掴み、そのまま上へ向けた。銃弾は宙を切った。

すぐさまおっさんはアンドロイドのボディーに一撃パンチを食らわせる。アンドロイドは怯んだ。「今だ!頭を狙え!」

ヨシキはもう一度引き金を引く。バンッ。今度は頭に命中した。

ズサッ。アンドロイドは頭から地面に倒れた。奪い取ったバッグも地面にばらまかれた。

「やったわね、ヨシキ」ゼロはヨシキに駆け寄った。

「ああ」ヨシキはプラズマガンを胸ポケットに仕舞った。

おっさんがこっちへ歩いてきた。「なかなかの腕前だなお前」ヨシキに向かって言った。

「まあな、あんたも大したもんだ。アンドロイド相手に怯まないなんてな」

「俺の名前はジャック。この街のチャンピオンだ。この程度、容易いもんよ」

「ジャック・・・。あんたが町長さんが言ってたやつか。なるほど、さすがはチャンピオンってだけあって身のこなしは上等だ。俺はヨシキだ」

そこに町長がゆっくりと歩いてきた。「ジャック、よくやった」町長とジャックは握手をした。「お前をこの彼に紹介しておいた。ついていくがよい。鍛錬になるぞー、ほっほっほ」

「アンドロイドを倒しに行く手伝いをしてほしい」ヨシキは言った。

「ああ、なるほどな。ヨシキって王様のヨシキか。俺はつえーからな、まあ俺がいれば安心だ。ついてってやるよ。どうせ暇してたところだ」

ジャックは仕事をしていない。毎日スケートを滑って夜は酒屋で晩酌をしながら悪友としゃべる毎日だ。

「そうか、よろしく」ヨシキはジャックと握手をした。

「景気づけに今晩酒場で待ってるからあんたもこいよ。友達を紹介するよ」

「ああ、ゼロと二人で行く」

「わかったわ、じゃあ後でね」

ヨシキとゼロはその日は町長の家に泊まることになった。

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