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アンドロイドが車を下りて中へ入ってきた。そのままヨシキ達に気づかず2階へ階段を上って行った。
「まずい、気づかれるぞ」ジャックが小声で言った。
「この修理装置と一緒に建物ごと吹き飛ばそう」ヨシキはリモコン式の爆弾を修理装置に張り付けた。
「なんだこれは!」2階からアンドロイドの大声が聞こえた。
3人は走って外に出た。
「ここまで来れば大丈夫だろう」100メートルほど走って行ってヨシキがスイッチを押した。
ドドドーン!
建物が木っ端みじんに吹っ飛んだ。
「すごい威力ね」ゼロは壊れた建物を静かに見ながら言った。
「どこで買ったのよ」
「さっきの武器屋で買っといたんだ。こんなこともあろうと思ってな」ヨシキはスイッチを地面に投げ捨てた。
「さあ行こう。これで歌も作ってもらえるだろう」
「まあアンドロイドさんには悪いけど、私たち世界を救う使命があるのよね」ゼロは吹き飛んだ建物に向かって合唱した。
3人は車に乗り込み、ボッテ村へ向かった。




