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ボッテ村の名物は中華まんだ。
ズラっと中華まんの店がのぼりを出して立ち並んでいた。
「どの店にしようかしら。あ、ここの店肉まんが大きくて美味しそうだわ。肉が食べたいって言ったわよね」ゼロは店先の見本を見ている。
「おお、いいな。美味そうだ。ここにしようぜ」ジャックは今にもヨダレを垂らしそうな目で見ている。よっぽどお腹が空いていたようだ。
3人は店内へと入った。
「いらっしゃいませー」カウンター奥の保温器にはズラっと肉まんだけが並んでいた。
「うちは肉まんだけで30年やってきたんですよ」店員が言った。
「じゃあそのデカイ肉まん6個くれ」ジャックは財布を取り出した。「ここは俺が奢るぜ」
「まあ、ありがとね」ゼロがトレイを持って3人は席に着いた。
ヨシキとゼロは一つでお腹がいっぱいになった。
ジャックは残り4個を軽く平らげた。
「美味かったなー。機会があったらまた来ようぜ」ジャックは満足気な表情だ。
「そうね」
「ああ、そうだな」とゼロとヨシキ。
3人は店を出た。
「そろそろアンドロイド討伐に出かける。腹ごしらえも終わったところだしな」歩きながらヨシキは二人に話した。
情報によると廃墟に集まって集団で生活しているらしい。
「まずはその廃墟を目指す」




