平穏な学園生活②
「酷い目にあった……」
「あれは計算された動きにしか見えなかった。つまり彼女のあの行為は天然ではなく狙ったもの。」
「んなわけあってたまるか。あんなぽわぼわした子がそんなことしたら人間不信になるわ。」
「彼女は精霊族だから人間じゃないわよ?」
「マジレスはいらないよ!」
芳しい茶葉の香りを髪から漂わせつつ、隣でバカ笑いしているシェロの頭を教科書で引っ叩く。
あの紅茶で制服に髪までも濡れた俺は一度寮に帰った為に危うく遅刻しかけた。
「おはよう、3人とも。よく眠れた?」
「おはよう、ロゼちゃん。」
「おはよう、ロゼ。」
「ロゼさん、おはようございます。」
どうやらロゼさんも教室に間に合ったようでリリムさんが席を詰めてロゼさんが俺の左隣に座る。
「今日から授業開始だけど緊張してる?」
「まあまあ。」
良かった、ちゃんと話せてる。
特にぎこちなくなる訳でもないし、大丈夫かな。
「皆さん、おはようございます。」
他愛ない話をしている間に教室へと先生が入って来た。見たところ中年くらいの優しげなおばさんだ。
「このクラスの座学を担当します、ウェルネスです。このクラスには留学生がいるそうですね。パートナーの方はしっかりと導いてあげて下さい。それでは授業を始めましょう。まずは地理学から。」
「……魔法じゃないんだ。」
「魔法の授業は魔法学よ。座学っていうのは常識や規則、歴史に地理を学ぶ時間なの。きちんと受けないとこの国じゃ生きていけないから、しっかり受けるようにね、マコト君。」
「そこの貴方、私語は慎みなさい……おや貴方は留学生の方でしたか。ちょうどいいですね、パートナーの方、復習も兼ねて五大国の名称、特徴を述べて貰えますか?」
ウェルネス先生に咎められた俺たちに皆の視線が集まる。そんな中でロゼは立ち上がった。
「あら、生徒会長がパートナーでしたか。フリー脱出おめでとう。貴方なら問題なく答えられますね?」
「はい、先生。
竜人族が住む国、火山の麓『グラマソーサリー』
精霊族が住む国、空に浮かぶ『ヘクセレイ』
獣人が住む国、周りは砂漠の『コンジュレイ』
魔族がひっそりと暮らす、氷の世界『ウィチェリー』
そして学園がある国、ディアブレリーです。」
「お見事です。留学生さんも分からないことがあったら先生か彼女に聞くと良いですよ。」
「はーい」
先生が黒板の方を向き、種属の特徴について書き始めた。
まずは人族、これは説明することもないだろう。主にディアブレリーに住んでいる。
次に精霊族、自然との交わりを重視する種族であり、エルフやドワーフのような種族が代表的だ。
空に浮かぶ島に住んでおり、周りとの関わりを最低限に抑えている。
獣人族、まんま動物の姿や猫耳少女のような人に近いものもいる種族。縄張りを重視する種族であり、砂漠の中に存在するオアシス的な国で暮らしている。
竜種族、地球上で空想上の扱いを受けている者たち。彼らは長寿の為に刺激を求め、周りの種族と友好的に接している。彼らは通常は人の姿を取っているが自在に竜の姿へと変わることが可能。
温泉の観光地として有名な火山の麓に住んでいる。
魔族、人のような姿もいれば異形の姿をした者もいる。代表的なのは吸血鬼やら骸骨やら悪魔やらとりあえず悪そうな種族らしい。
以前、魔王の反乱により親父を含めた五英雄が倒して以来、国交は断絶していたがリリムさんと校長が結んだ契約により、少しずつだが元に戻ろうとしている。
因みにリリムさんは悪魔とのこと。
生命が存在できないほどの極寒の氷河地帯に住んでいる。
「このように種族は分かれておりますが英雄達の働きかけにより、この学園ではさまざまな種族の方がいらっしゃいます。文化も違い、価値観も違うかもしれませんがパートナーになったら互いに理解を示して良い関係を築き上げてください。今日は最初ですのでここまでにします。」
「へえ……少ししか分からなかったわ。」
「おおざっぱに分かればいいわ。私が悪魔で魔族、ロゼは人族、クレアは竜種とかぐらいで十分よ。」
「リリムはこの学園で唯一の魔族だからね。」
ロゼと血が繋がっているエルデは多分人族だとしてガルディさんは竜種かな?聞いてみよう。
「ってな訳でグッドモーニング!」
丸めた教科書でスパーンと音がなるほどエルデの頭をぶっ叩く。
なお、一応ガルディさんに叩き起こしていいか聞いている為、問題はない。
「うおっ!何だ!?敵襲か!?強盗か!?って何だ……マコトかよ。あん?授業は終わったのか?」
「とうに終わってるわ、馬鹿野郎。」
寝ぼけ眼でこちらを見たエルデはまた睡魔に身を委ね始めたので今度はロゼさんに硬化の魔法をかけてもらい頭をはたいた。
ちなみにこの硬化魔法、紙でも鉄並みに変えることが可能だ。
軽く頭を叩くと金属音と共に目に涙を浮かべてエルデが起き上がる。しかし、もしかしたらまた寝るかもしれないので念の為、もう1回叩いておこう。
「よーし今すぐ起きなきゃもう1回行くぜ〜せーのっ!」
「もう起きてまーすッ! おめめパッチリだぜコンチクショー! だからその教科書を下ろして!もう殴らないで!」
割と泣き叫ぶくらいの声を上げてガルディに治癒魔法をかけてもらうエルデに先程の質問をする。
「俺?俺は精霊族だよ。ハーフエルフって奴でな。母が精霊族のエルフなんだわ。」
「つまり嫌らしいほどのその綺麗な顔立ちはエルフの血が入ってるからか。」
「おう、耳も少し、とんがってるくらいで別にあんまり変わりはねえよ。しかし、美形ってのは嬉しいからもっかい言え。」
寝ぼけた事を言うエルデを放っておき、ガルディさんにも聞く。
「さっきの話しからやっぱりガルディさんは?龍人?」
「ああ、こいつは……」
「よくぞ聞いてくれましたわ!私こそ気高く荘厳な存在ーー即ち龍人ですわ!」
後ろ指で正体を明かそうとしたエルデを押しのけ、前に出てきたガルディさんはやはり竜種らしく、結構ある胸をはる。
「この学園にも数々の竜種はいますが私こそがその中でも完璧な存在ですの。だから竜種の……クレアシオンよりも私は強いですわ!クレアシオンよりも!」
「じゃあ手合わせする?お姉さんは……いえ私は姫様相手なら手は抜きませんよ?」
お、おお…一瞬にしてクレアさんの空気が変わった。体から流れる圧に息苦しさはないものの何故か頭を下げたくなる。
これが騎士としてのクレアさんなのか。
「……ええっと…すいません調子にのりましたわ。流石に真面目な貴方に勝てるとは思いませんの。」
「ふふっ賢い子は好きよ。だから貴方達、夜の営みは少し押さえた方がいいわぁ。漏れてるもの。」
「何故それを知っているんですの!?しっかり防音はしてますのに!!」
「えっ…………その、何だ……おめでとう。」
「何言ってやがんだガルディぃぃぃぃぃぃ!!後、その生暖かい目をやめろ、マコトぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
エルデバラン……お前もか。
ほら見ろ、ロゼさんが頭を抱えているぞ。
流石の彼女も自身の身内の情事の話なんて聞きたくないみたいだ。
「貴方達、こんな所ではしゃいでいていいの?もう授業始まるわ。」
そのリリムさんの言葉にバッと教室を見渡すともはや誰1人としておらず、時計を見ると次の授業まで後5分もなかった。
「い、急ぐわよ!私の無遅刻無欠席記録をここで破るわけには行かないわ!」
ロゼさんの号令と共にバタバタと教室から出て行く皆んなを俺は後ろから追いかけるのだった。
*
「ロゼ、クレア、ガルディ、リリム以外遅刻。全く彼女らを見習ってもらいたいものだ。」
「きったねえぞ……ロゼなんて最後風魔法使ってたじゃねえか…ガルディも!」
「クレアさんなんて爆発の勢いでリリムさんと床に貼った氷滑ってたじゃんか!」
「問題児のお前らの言い分など知った事ではないな。留学生も気をつけろ。こいつとつるんでると碌な目に遭わないぞ。」
全力で走って訓練棟に着いた俺たちを出迎えたのは髪をペッタリと貼り付け七三分けにした中肉中背の男はマントを翻すとBクラス全員の前に立つ。
訓練棟は大きな3階建ての建物で1階が魔法訓練所、2階が武器訓練所、3回が自主練所となっている。
「さて2分遅れだが授業を始める。まずはこの魔法学を受けるのが始めての者もいるだろう。その為にまずクラスを決めたいと思う。」
先生が真ん中に飾ってあった台座にかかっていた布を取ると巨大な鏡が現れた。
「新入生は順にこの鏡に触れろ。この鏡に触れれば自身が使うことのできる魔法の属性が現れる。試しに…ロゼ頼む。」
「はい、先生。」
ロゼさんが歩いていき、鏡に手を触れるとそこから鏡が揺れるように波紋を描く。
その波紋が治ると鏡に映ったロゼさんの周りに赤、青、黄、緑の光の玉がふわふわと浮かんでいる。
「これが表すのは彼女は四属性を扱えるということだ。そして彼女は上級魔法も全て扱える。魔法に関してはこの学園内にいる生徒で勝てるものはいないだろう、ロゼ戻って良い。」
ロゼさんははっきりと返事をして俺の隣に戻ってくる。俺はそんなロゼさんを尊敬の目で見ていた。
「魔法の属性には4種類存在する。火、水、風、土だ。更に種族によって固有魔法と呼ばれるものを持つ。龍人なら雷のようなものをだ。クレアシオン見せて貰えるか?」
「ふふっいいわよ?さあ皆んなお姉さんの体をよーく見て?」
ダイナマイトボディーに思春期の男子は見惚れ、パートナーの女子達に小言を言われる中でクレアさんの体に変化が起きた。
まずは拍手のような振動音。そこからバチバチと黄金色の魔力が形となり、体に雷を纏った。
「このように竜人は雷、精霊は光、獣人は木、魔族は闇、人は無と分かれている。」
そこまで語ると先生は右手に火の魔法を左手に水の魔法を出すと両手を合わせて辺り周辺に霧を発生させる。
「そしてこのように魔法の属性を混ぜられる者もいる。私は2つ、二重魔法使いだが先程紹介したロゼは五重魔法使いだ。5の属性を混ぜることが出来る。五重魔法使いは生徒中では彼女しかいない。」
周りの生徒たち、特に新入生だと思われる生徒達からの羨望の眼差しが一斉に彼女に集まる。
ロゼさんは少し頬に朱を染めて微笑んでいる。
「君たちも彼女を目標に頑張って貰いたい。それでは今から適性を調べる。新入生は順に並べ、在校生は私の指示に従って行動してくれ。」
ロゼさんに背中を押され、最初に鏡に触れることに。
異世界転移で最強ものなら全属性が使用可能だが……さてどう出る!?
「……………」
「……ああ、その……なんだ。魔法だけが全てじゃないぞ。」
「先生の優しさが辛い!」
崩れ落ちた俺を慰めるように背中をさする先生。
けど、まさか全属性使えないとは思わなかったよ!
魔法に関する才能はゼロかよちくしょう!
よし……どっかの桃髪の公爵令嬢みたいな感じだと前向きに考えよう。
特別な力として魔眼もあるしな。
「〜〜〜っ!!」
「ねえ、ロゼさん、この呼吸困難を起こしてる男に魔法を使って下さい。殺傷力高めの。」
「魔法はダメだから物理にしなさい。」
「ロゼ、訂正する所はそこじゃない。」
引きつけを起こし始めているエルデの腹筋を更に崩壊させるために拳を打ちこむ。しかし、以外に鍛えているのか割と硬い。
「けどよ、男が魔法なんて使えなくても別に構いやしねえよ。男は心武器で女は魔法で援護ってのが当たり前だからな。」
エルデの言葉に皆、頷く所からそれが当たり前なのだろう。
地球での男は働き、女は家庭をって考え方に似てるな。
となると正反対の価値観を持つ者もいそうだ。
「よし全員魔法適性が分かったら先輩達とグループを組んで初級魔法の練習をしろ。」
仲間たちとの雑談の間に話をし終わったらしく、グループを組んで初級魔法の練習を開始する。
俺はロゼさんのパートナーだから彼女に群がる新入生の男どもに混じって彼女の有り難い講義を聞く。
クレアさんとリリムさんは俺の解説役として隣に立っている。
「初級魔法とは詠唱を簡略化して唱える魔法よ。威力はあまり高くないから牽制に使われるわね。例えば……''ファイア''!」
するとロゼさんの右手から火が燃え上がる。
「これが初級魔法よ、これに詠唱を加えると……"ヘルファイア''!!」
ロゼさんの右手の火が猛々しく燃え盛り、巨大な火柱を形成した。
「今のが中級魔法。そして最後の上級魔法は更に詠唱を重ねないといけないの。''煉獄に笑う者よ、血を滾らせ、罪人を劫火の演舞で、灰燼とかせーー紅蓮演劇灼熱演舞」
彼女の詠唱終了と同時に彼女の背後から真紅の壁が吹き上がる。
それは天すら灼く炎の壁であり、地すら溶かす真紅の炎。
「……やり過ぎね。ちょっと調子に乗っているみたい。」
「あらあらお姉さん暑くて服脱ぎたくなるわ。」
「このクソ熱い中でよくそんな冷静に言えるね!クレアさん!リリムさん!ぎゃあ!肌が露出してるところから肉が焼けるにおいがする!」
彼女の魔法について述べてみたがそれよりもまず熱量が桁違い過ぎる!
太陽でも落ちてきたみてえだ!!
「……私から離れないで。"冷酷に残酷に原初を語る詠み人よ、汝に与えられるは白銀世界ーー白銀世界にただ1人」
リリムさんの詠唱とともに顕現したのは白銀の雪、それが降り積もっては空間の温度をどんどん下げていく。
「ロゼ、魔法を解かないと皆が焼け死ぬ所よ。これは貸しにしとく。」
「……うわぁやっちゃった。……うん、ごめんリリム、ありがとリリム。おかげで助かったわ。」
太陽と雪の中で頭を下げるロゼさんにリリムさんはさっさと魔法を解くように指示し、ロゼも素直に魔法を消す。
完全に消えたのを見計らってリリムさんも魔法を解く。残った雪は訓練棟に仕掛けられた魔法陣によってすべてきれいに溶かされた。
「……ロゼちゃん?貴方ね。見せるだけなら別の魔法があったでしょうに。」
「ごめんなさい。ちょっと調子が良くていつもより難易度が高い魔法を使いました。ごめんなさい。」
周りの生徒たちを見てみると自力で熱から逃げたのは先輩達だけで新入生達はもれなく制服が焼け、穴が開いていたりした。
「おいロゼぇ!!テメェはバカか!あんな魔法使うんなら先に言え!」
「私達の心武器がなければもっと被害が出ていたわ!彼にカッコいい所を見せたいのは分かりますけど他の人を危険に巻き込まないで欲しいですわ!」
「……申し訳ありません。本当に申し訳ありません。」
平身低頭で謝罪の言葉を口にし続けるロゼさんに居た堪れなくなり、目を逸らす。
結局、魔法を続けて使うには被害が大き過ぎる為、その場は早めに解散となった。
*
「滅茶苦茶やらかしたわね。」
「…返す言葉もありません。」
昼飯を食堂でとる中、先に行って席を取ってくれていたクレアさんの言葉がこれである。
「ったく、マコトの野郎に自分が優秀な所を見せたかったんだろうが、加減を考えろって言ってんだろ!!」
「だって……マコト君の前じゃあだらしない格好しか見せてないから少しはできる所を見せておこうと思って…」
俺の隣で小さくなってぼそぼそと言葉を紡ぐ、ロゼさん。
たしかに1回目の決闘時や2回目の決闘時には大した活躍をしていないかもしれない。
「けど、初めて会長に助けられた時、魔法を操る会長はすごくかっこよかったですよ!だからロゼさんが凄い人なんて最初から知ってますから!」
あの時の事が無ければ俺は会長と出会っていなかったかもしれない。
それを考えればあの時に彼女に救われた事が今の関係に繋がっているかも知れない。
「ロゼさんは言ってくれたじゃないですか。『私はパートナーの全てと向き合って決めた結果、貴方を選んだ』って俺だってそうですよ!ロゼさんの全てを引っくるめて決めたんですから、もっと自信を持ってください!」
「マコト君…」
2人は見つめ合う。
ロゼは頬を淡く染め、マコトは優しく笑っている。
いい空気である。
それは間違いないのだが……
「2人とも場所を弁えて。ここは食堂。あんな事やこんな事をするなら部屋に帰って。」
ここは星が輝く夜空の下でもなければ朝焼けが差し込むベッドの上でもない。
その言葉にはっとした2人はすぐさま顔を逸らす。
「そ、そういえばこのカリーって俺の国の料理に似てるんだよな!何で!?」
露骨に話題を逸らしにいったマコトに微笑ましい顔を見せる4人に、マコトは恥ずかしさを誤魔化すかのように睨みつける。
「アレだよ、アレ。確か、シェンデーレ校長の元パートナーが作った完全食らしい。野菜や肉に穀物が一気に取れるから野宿時に良く食ってたらしいぜ?」
「蘊蓄は気に入りませんが飯に罪はありませんわ。」
「右に同じ、こんな食を考えた人だけは許してもいい」
「お前ら、俺のこと嫌いなの?」
彼らがまた騒ぐ中、マコトは1人で妙に納得していた。
(そっか……このカリー、というかカレーは母さんが作った味なのか。だから懐かしい味がするのか。)
マコトは1人思いを馳せる。
母は一日中働いて、帰ってきたらご飯を作ってくれた。
家でのカレーは俺が誕生日やクリスマスの時にしか食べられないメニューだったのだ。
こんなに肉や野菜が入ったカレーではなかったがそれでも俺は出るだけで嬉しかった。
(まさか異世界に来てからお袋の味を味わえるとは思わなかったけど…な)
目頭が熱い。
なんだか泣きそうだ。
地球ではもう母を表すものはない。
形見の品は全て親戚に売られ、母の名前すら実家から消されている。
だがこちらの世界で母は確かに生きていたのだ。
だからこそ母は最後に笑って死ねたのではないか。
「マコト君!手貸して!この馬鹿に常識ってもんを叩きこむから!」
「上等だぁぁ!クソ兎!テメェに人参山程食わせてやらぁぁ!!」
「止めるの手伝って。落ち着きなさい。」
感傷に浸るのはここまでにしよう。
ここから先は母の墓参りで報告するとしてまずは彼らを止めなきゃな。
俺は笑って彼らの仲裁に入るのだった。
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