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理想郷への潜入 前編

今回も2話投稿なのでよろしければ19時の分も見て下さい。

「義賊王、案外弱かったね。」


「私たちが強かったんですよ。イグニス?」


義賊王を想像によって作り出した手錠をつけて引きずってディアンさんが待つ日本っぽい城へと向かう。


僕たちは笑いながら玉座の間へと入ろうとするが兵士達に止められた。


「僕たちはプレイアデス傭兵団です。ディアンさんに義賊王を捕まえたと報告をしにきました。」


「あ、あの!失礼しました!どうぞ!」


僕たちは扉を開けて中に入ると皆が僕を見る。

だがその目はいつもの憧れや尊敬などではない。

まるで異物が混ざりこんだような奇怪な目だ。


「おい、何をしていた。」


「は、はっ!プレイアデス傭兵団の方が来たのでお通しを!」


「私は言ったはずだ。誰も通すなと。貴様は王の命令を守ることが出来ないのか?」


こっわー!ディアンさんがすっごい目で見てる。

ほらぁ、兵士さんガクブルしてるじゃん。

仕方ない、庇ってやるか。


「ディアンさん、言う通りに義賊王を捕まえました。こちらを。」


僕は義賊王を地べたに転がす。

その体は傷だらけだ。

仕方ない、彼女が嫁達の服を奪ったりして辱めたりしたからだ。


だがそれを見てディアンさんは意味ありげに兵士に視線をやると奥からぞろぞろと人がやって来た。


その中には義賊王とまるっきり同じ姿の狐耳の獣人がおり、彼女が指を鳴らすとまるでまやかしのように消え、彼女の背後の尾が9本になる。


「ルナールよ、貴様を捕まえたらしいがどう思う?」


「うむ!妾の分身体はどうやら捕まったらしいな!」


「分身!?ボク達が捕まえたのは分身だって言うのかい!?」


アルキュはそう叫ぶ。

つまりなんだ、僕たちは遊ばれていたのか!?

なら何故ディアンさんは彼女を捕まえない!


「まさか洗脳!?」


「そんな訳ないでしょう?貴方、馬鹿なのかしら?」


「クレア!何故君がそちら側に!!」


「まさか裏切っていたのですか!クレア!」


「歳上にはさんをつけなさいマイア。はなから私は貴方達の情報を得るためについていただけ。貴方達って甘いわよね?おかげで内部事情はあらかたわかったわ。」


くっ!まさかクレアさんが裏切り者だったとは!


「それにお前たち、今、この国で何が起きていたか、知っているか?」


「義賊王やなぁ?火山も噴火などをしていましたなぁ。」


ケライノの言う通りだ。

火山から爆発音などがしていたがそれだけのはずだ。


だがそこでメロが呆れたようにラインを取り出した。


「マスターに何度も連絡しましたよね?異常事態が発生、応援を頼むと」


やべっ!なんかライン通知がたくさん届いてると思ったらそういうことか!


「しかし、拙者達は義賊王に騙されて宝石店に行っていたでござる。仕方ないでござるよ。」


「優先順位がありますわ。たかだか宝石やそれより価値あるものを盗まれるのと。この国の姫と他国の貴族が命の危機。どちらが優先されるべきですの?」


「そんなの無茶苦茶じゃない!盗まれたものが思い出ある品だったりしたら可愛そうでしょ!」


ターユの言う通りだ。

形見とか盗まれたらその人はすごく傷つくはずだ。


「だから一国の姫様に対してその言葉は………もういいですわ。形見の品がなくなって嘆く人が生まれるのと他国の王族の血を継ぐ貴族の娘がなくなり、国際問題になって我が国民が嘆くのだったら貴方はどちらをとりますの?」


「それに妾は形見の品などは取らぬぞ。今の妾は悪徳貴族から不正の証拠や財宝を分け与えるだけで強盗まがいのことはそなたらが生まれる前からやめておる。だからこそ盗賊王ではなく、義賊王なのだぞ!」


「つか、言う通りに行動すんな。自分の頭でよく考えろ。命令だけ聞いて行動するなら誰だって出来んだよ。バーカってあだぁ!ガルディ殴んな!」


「拗れるから黙ってなさい!」


「ともかく、お前たちがやった事は今まで多めに見て来た。殺人犯である幼い少女を警護に突き出そうとした強面の無実な男を射殺し、逃した。村の男たちを皆殺しにして彼らから住む場所を奪った。そして太っているが仕事に真面目なうちの宰相を真面目なふりをした悪徳貴族に唆されて自殺に追い込んだな?」


「傭兵団、貴方達が我が国に来てから得たものと失ったものが釣り合いません。むしろ、失ったものが大きいですわ。」


「イグニス様は悪くない!悪いのは彼を騙した奴らよ!」


ステロペが泣きながら僕を庇ってくれる。

僕も黙って彼女を抱き寄せようとした時、彼女の目が見開かれた。


「騙した奴らが悪い。だけど貴方には調べる力があったはずよ?虚飾を司る悪魔の貴方なら。」


「そ、そんな何故リリム姫様がここに!?」


「虚飾、虚を飾り、嘘を見抜く貴方ならわかったはず、だから貴方を擁護できない。」


リリム、彼女が魔眼の持ち主。

僕の力を奪おうとしている悪魔か!


「もう諦めろ。お前は悪い奴じゃないかもしれない。だがお前がやってきたものは学生の俺から見て悪いことなんだよ。」


「違う!僕は躊躇って取り返しの付かなくなる前にーー」


「クレアシオン、メロ、奴らを叩き出せ。命までは奪わなくていい。こやつらに悪意はない、だがその力の使い方を間違えている以上、国においていく訳にはいかない。もう庇いきれないからな。」


「「拝命しました。ディアン様」」


クレアとメロがこちらへ歩いてくる。

そっちがその気ならやってやる!


「図書館接続します!イグニス!」


「拙者の剣は冴えてるでござるよ!」


マイアが彼女が司書を務めるこの国が誇る古代図書館

と接続し、古代魔法の知識を得る。


ほかの皆も一斉に魔法の詠唱をはじめ、それの時間を稼ぐためにエレクトが刀を抜きながらメロへ向けて踏み込む。


「峰打ちでござる!骨は折れるかもしれないが勘弁するでござるよ。」


エレクトの剣技は冴えわたり、僕たちの目には見えない斬撃となって


「ぬるすぎる。剣姫と謳われた我が剣が泣いてしまう。」


たやすく鞘から少し出した刀で受け止められた。


「貴殿に本当の抜刀を教えてやろう。」


鞘からゆっくり剣を抜くエレクトは構える。が、そこから何も動かないように見えた。

しかし、エレクトは武装状態のまま膝から崩れ落ちた。


「本当の抜刀とは視認すら不可能な高速の抜刀。貴殿の剣はただのお遊びにしかない」


「まさかエレクト!」


「ぼうっとしてていいのかしら。お姉さんがやっちゃうわよお?」


「大丈夫!彼女はボク達に任せてイグニスは!」


アルキュが言葉を言い終わる前に雷撃が彼女の体を焼き、目を奪われた隙にケライノとターユがいつのまにか後ろに回り込んでいたクレアに地面に叩きつけられた。


「アルキュ!ケライノ!ターユ!」


「どいて下さい!イグニス様!闇魔法!ダークバレット!」


「古代魔法!星降る夜にシューティング・スター


「リリムちゃんに比べたら練度が低いわね。雷魔法ブリッツガン。」


手の平から迸る雷の輝きが闇を撃ち払い、驚愕の目をしたステロペへ飛び膝蹴りを叩き込んだ。

マイアの雷魔法であるシューティングスターは当たったが彼女の雷の魔力がより一層増しただけだ。


そのまま距離を詰められ、彼女の落雷を思わせるかかと落としが決まり、マイアも地面に倒される。


「マイア!ステロペ!よくも!」


僕は殴りかかる。

こう見えて鍛えてはいるんだ!

肉弾戦には自信がある!


僕の拳はクレアの腹に突き刺さり、返しの蹴りも顔面をとらえた。


「………これならまーくんの方が強いわねえ」


しかし拳は腹に突き刺さる前に手の平で受け止められており、蹴りすら腕で防がれていた。


「ちょっといい夢見てきなさいな。」


腕を絡められ、鳩尾に膝蹴りを叩き込まれて延髄に肘がめり込んだ所で僕は意識を失うのだった。









「さて邪魔者は放り出したところで今回の件、よくやってくれた。」


意識を失った編入生に近づき、魔眼を回収したご満悦なリリムさんときっちりとしたロゼさん、そしてクレアさんと一緒にディアン様の前で跪く。


「エイトが神竜になった事は嘆かわしいが奴は自身の弱さに負けたのだ。だが堕ちた同胞を他国の学生に手をかけさせたのはすまなかったな。」


「いえディアン様。お気になさらないでください。」


俺はちらっとロゼさんを見るとちょっと難しい顔だった。何かミスったらしい。

後で教え直して貰おう。


「褒美として何かをくれてやりたいがガルディでもいるか?」


「お戯れを、あれはエルデのものです。」


「すまない、冗談が過ぎた。ガルディの目も怖いし、ここはひとつこの国の永住権と金を褒美としてやろう。」


「分かりました。ありがたく受け取らせていただきます。」


永住権かぁ、なんか役に立つかな。

金はまあ貰っておいて損はないし。


「目に見える形の褒美はこれでいいだろう。目に見えぬ褒美の方が価値が高いからな。」


目に見えない褒美?何のなぞなぞだ?


「それでは騎士団のニックは後で私の所に報告に来い。今日の立役者であるマコトとそのパートナー達は今日は泊まっていくといい。」


「お父様、エルデも宜しいですか?彼がこの国に来てからまともに歓迎も出来てませんので。」


「そうだな、わかった。ではまた夕食時にでも詳しい話を聞かせて貰おう。」


ディアン様はそのまま消えていき、残された俺たちは頭を上げる。


「じゃあ俺は帰るから、ロゼさん。すまないがうちの息子を頼んだぞ。」


「お任せ下さい!」


ロゼさんが胸を叩き、約束を交わす後ろで俺はさっきの言葉の意味をクレアさんに聞く。


「アレは遠回しに言えば借りがあるって言ってるのよ。分かりやすく言えばまーくんが危機の時は必ず助けるという意味でもあるわ。」


「マジか………でも神竜を倒しただけでそこまで?」


「国際問題に発展するくらいなら信頼できる龍人のパートナー1人に恩を着せられたとする方が楽なのよ。だから、まーくんがもしへんなふうにこの恩を使おうとしたらお姉さんが止めさせてもらうわぁ。」


使い所に気をつけよう。

もし俺が危機に陥った時以外は使わないようにしよう。


「それでは皆様、夕飯時まで時間がありますし、汚い格好で夕食を食べられるよりも綺麗な格好にしたらどうですの?」


「む!それはつまり温泉か!温泉なのか!妾は入るぞ!場所はどこであるか!」


「ご案内しますから落ち着いて下さい、後、今回の神竜討伐に貢献したから見逃しているので夕食を食べたらさっさとこの国から出て行って下さい、義賊王」


「考えておくぞ!」


つまりこれはアレか。

2度目の温泉編スタートか。







「体から痛みは消えたか?マコト。」


「まあな。ロゼさん、リリムさんの腕がいいからな。」


ペタペタと床を裸足で歩きながらたどり着いた先は男と女で別れた暖簾がかかった入り口。


どこか思わず日本を思い出し、懐かしんでいるとエルデが当然のように女子の暖簾をくぐろうとしたので俺は殴って引きずりながら男子の暖簾をくぐる。


「えー、何がいやでオマエと風呂に入らなきゃいけないんだよ。」


「そんなに嫌だったら女風呂入ってこいよ、今度は止めないから。」


「それは遠回しに死ねと?ガルディにバレたらやべえだろ、ったく。」


男2人しかいない脱衣所でいそいそと服を脱ぎ、裸となった俺は何故か半けつ状態で動きを止めたエルデを眺める。


「………………」


「どうかしたか?」


手には紙が握られており、それをぐしゃりと握りつぶすとエルデはただ一言


「マコト………俺たち、友達だよな?」


「急にどうした?訳がわかんねえ。」


「いやとにかく入ろう。そうしよう。」


その顔は静かに覚悟が決まっていた。





「凄いであるぞ!凄いであるぞ!ここまで芸術的な風呂が今まであっただろうか!?いやないであろう!」


「ルナールさん、タオルを巻いて下さい!品格が疑われますよ!」


「そうよお、仮にも姫様もいるんだからもう少し落ち着いて貰える?」


「義賊王に品格などいらぬ!無論!妾の芸術的な美しさを誇るこの体に貴様らのような贅肉がいらぬように!そうは思わぬか!魔女よ!」


「私は真の姿になれば胸はロゼくらいにはなるから構わない。」


「ぬう!裏切り者が!」


「相変わらずクレア元団長は大きいですね。姫様」


「私もロゼさんとは同じくらいはありますのに何故、こうまで差が生まれるんですの?」


「何を言ってるの?姫様だって体型均整が取れていて綺麗じゃない。」


「クレアさんもスタイル悪くないから皮肉にしかなってませんよ。」


きゃっきゃと男禁制の女風呂で姦しく騒ぐ女子たちの中でただ1人目を光らせる者がいた。


「むう、しかし、せっかくの裸の付き合いだぞ!タオルなどを巻いていては意味がないと思わないか?」


そう、ルナールである。


「待ちなさい、嫌な予感がするわぁ。」


「右に同じ、貴方動かないで。」


「やめて、お願いだからやめて!」


勘付いたロゼ、クレア、リリムが自身のタオルを腕で抑えるが


「ふむ、だがやめろと言われてやめたら義賊王の名が廃るのでな!」


そんな紙装甲、彼女には関係ない。

彼女達の間を一瞬にして駆け抜けた彼女の手には人数分のタオルが握られており、タオルは纏めて男風呂の壁の向こうへ投げられた。


「いやぁ!」


「ほれほれ!良いではないか!同じパートナーのよしみであろう?」


「まだ私はパートナーだと認めてないわよ!助けてクレアさん!」


全裸で格闘術の応戦が始まる女子風呂、ただ1人リリさんは空気についていけず疲れたようにため息を吐くのだった。







「………黙って風呂にも入れないのか」


「でもよ、悪くねえよな? 風呂のあっち側から聞こえる黄色い声って」


「その点は同意する」


脱衣所を出るとそこには余計な光が存在しないおかげで見ることができる月の綺麗な夜空。


どうやら露天風呂らしく、立ち込める湯気の先には乳白色の湯が見えた。


俺たち2人はゆっくりと湯に浸かり、温かさが体を巡るとほうっと息を吐く。


「あー効くわこれ。たまんねえなー」


「おっさんかよ。ところで神竜の紅玉ってどうしたらいいと思う?」


「あ?面倒なら売っ払うか。アーティファクトにでも変えてやれ。獣人族なら錬成できるはずだぜ?」


「ならそうするわ。」


手ぬぐいを頭に乗せてしばらくぼうっとしてるとエルデが沈黙を破る。


「マコト、お前ってロゼとヤったの?」


「何を言い出してんだ!お前は!?」


「えっ!?まさか手、出してねえの!?じゃあまだ能力1段階のまんまか!!」


「ちょっと待て!能力!?はっ?」


「知らなかったのか?能力の覚醒法はな………恋人となったパートナーと体の関係を結ぶんだよ。」









「なんですとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」


「なんだかマコト君が叫んでるわ。どうしたのかな?」


「信じられない事実に直面したみたいな声ねえ。」


(2人とも胸が湯に浮かんでる…)


マコトが信じられない現実を見せられている間、そのパートナー達はゆったりと身体を洗い、のんびりと湯に浸かっていた。


「く、クレア元団長!一つ聞いてもよろしいか!」


「なぜニックじゃなくて私が団長なのか?でしょう?」


リリの顔色が変わる。どうやら図星だったようだ。

クレアは髪を耳にかけながら彼女に笑いかける。


「私が団長に求めたのは強さじゃないわ。欲したのは誰よりも慎重に事を進める人。」


魔王がいた時代には強さが必要だった。

けど今の平和な世の中なら人の命を守る方が必要だった。


「だからあなたを選んだのよ。誰よりも慎重に、安全に、人命を配慮し、無駄に戦闘を行わない。そんな貴方だから私は貴方に騎士団の未来を預けたの。」


「クレア団長………!!」


リリは泣き出す。

自分はいつだって命を大事に。

避難を優先させて来た。


だが以前、城内に入り込んだ男から臣下達を守る事に注意を払い過ぎて逃してしまった。


その後、そいつはイグニスによって頭を撃たれて絶命した状態でディアン様の前に連れてこられた。


『駄目じゃないか。やれる時にはやらないと。』


彼はその後も私達騎士団よりも成績を残して気づけばリリは団員からも慕われない、蔑まれる団長になってしまった。


『彼女には合わないので僕の知り合いがやった方がいいと思うんです。』


そしてディアン様がそれを聞き入れニックが団長になった。

ニックは強さはあるが多少問題行動が目立ち、クレアが団長の時には騎士団の訓練に来なかった人物だ。


リリは副団長に降格し、自分がとった行動は間違っていたのかと私は団長として相応しかったのかと日々を悩みながら過ごす事になる。


「話はディアン様から聞いたわ。貴方は間違ってなんかないわ。よく頑張ったわね。」


憧れだった団長からの言葉にマジ泣きしてしまい、ガルディに背中をさすられてしまう。


「うむ!暗い話はここまででであろう!ではここからは笑い話だが重大な話だ!」


「そうね、ルナールさん。真面目に話し合いましょう。マコト君について。」


ばしゃりと2人の女の子が話し合いとは到底思えない迫力を持って向かい合う。


「妾のこと、認めてもらうぞ!」


「認めてたまるもんですかぁ!!」










「くははは!妾の動きを追えるかな!!」


「数撃ちゃ当たるわ!くらいなさい!」


「すげー音してんだけど大丈夫か?」


「平気、平気、俺が創造した壁とか使ってるからそう簡単には壊れやしねえよ。」


身体を洗いながら光やら爆発音が聞こえる壁の向こうに思いを馳せながら………駄目だ、さっきの言葉が頭から離れねえ………


『心武器の覚醒には恋人、又は思いを交わしたパートナーと体の関係を持つこと。つまり、より一体化することで強化されるってことだな。』


やべえよ………やべえよ。

じゃあイワンさんもやることやってたって事かよ。


「んだよ、今にも死にそうな顔して。そんなにロゼとやるのが怖えのかよ。」


「むしろそこに持ってくのが怖いんだよ!………ん?おいエルデ、なんでお前心武器出してんだ?」


若干火照る身体を冷や水かけて冷ましながら見た先にはエルデの心武器の剣と何処かで見たことある眼鏡。


「おいエルデ、お前。」


「………なあ、マコト、俺たち友達だよな?」


「また、それか!一体何しようとしてんだ!」


「答えろ!俺たちは友達か?親友か?」


ふざけた雰囲気は鳴りを潜めて真剣な面差しのままエルデはそうきいてくる。


「本気か?」


「ああ、2番くらいに本気だ。」


両者の間に沈黙が流れる。


「ああ、そうだな………俺たちは親友だ。」


「ああ良かった、安心したぜ。」


安心したように息を吐き、彼は剣を閉まって眼鏡をかけて立ち上がる。

その目は確固たる信念が宿っていた。


「いいかマコト、よく聞け。これは俺の命に関わる事だ。」


「お、おう。」


「俺は今、脅されている。やらなければ死がやって来る。」


敵か!?

あ!さっきの手紙になんか書かれてたのか!


「エルデ!協力する!何をしなきゃいけないんだ!」


俺の言葉にエルデは全てを背負っているような、奇妙な運命を歩んだような背中越しに笑った。



「………今からこいつで女風呂をのぞいてくる。」

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