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4話

「ろろろろ」第4話更新!

まずい。これはまずい。何がまずかと言うと、疲れてきた。

そろそろ足が動かなくなりそう。

もうかれこれ1時間は走ってるのではなかろうか(そんな事は無い)。


「グルァァァァアアア!!」


「ぎゃぁぁぁぁああああ!!?」


熊はまだついてきている。しかもさっきちらっと見た限りだと若干楽しそうに走っていた。これは俺に懐いたのではと思わなくもないが、普通に怖いし、めっちゃヨダレ垂らしながら走っているので定かでは無い。

てかもし懐いたとしても飽きたらすぐ食われそうなのでそっちにかける気にはならない。


「くそっ!マジでなんなんだよこれ!俺が何したって言うんだ!」


そもそも今日は朝から運が悪かった。時計が壊れトースターが壊れ、差しっぱなしのはずのケトルのコンセントが抜けてて、極めつけは唐突のワープとしかいいようのないこの事態。どうやったら東京から唐突に草原に飛ぶんだと言いたい。俺の頭をよぎった可能性は二つ。タイムスリップか最近流行りの異世界転移とかいうアレ。正直憧れていないと言ったら嘘になる。ああ言う作品を知ってから乗馬クラブとか行き始めたし、「いつか俺も呼ばれたりしないかな」と現実逃避した受験期もあった。けど、だけど!呼ばれて早々熊さんと追いかけっこってどういう事よ!

俺の知ってる話だと美人の王女様がいて勇者様って呼ばれたり、見目麗しい女神様にチートさずけて貰ったり、ゲームのアバターで最初っから俺最強とか!そういうのじゃないの!?

もしかしてあの熊が俺の召喚主だったりするの!?あの「グルァ」って言ってるのはこの国の言語なの!?もしそうならなんで最初襲ってきたの!?もうほんと意味わかんない!


「誰か説明してくれぇぇぇ!!」


「ガアアアア!」


「いやあああああ!」


俺の叫びに答えるように熊が叫んで来るが正直恐怖しか感じないし、悲鳴しか出てこない。

何とか逃げ切らなければ・・・!


ガキンッ


「へ?」


嫌な音がして唐突にペダルが軽くなった。


「やばっ!?」


スピードはトップスピード。

だがペダルが軽くてバランスが取れない。


「うわああああああああ!?」


結果俺は草の中にダイブする事になった。


「ガウ!?」


自転車から放り出され、空中をひっくり返る俺の視界に映ったものは、宙を舞う自転車とそれに突っ込む熊だった。


「がはっ!!?」


背中に激しい衝撃と、フラッシュでもたかれたかのように明滅する視界。

何とか首から落ちることは免れたが背中から思いっきり落ちたせいで呼吸が上手くいかない。

それでも逃げなければならないので、なんとか立ち上がろうとするが、先程までの酷使と、突然の停止のせいで足に上手く力が入らない。

やばいやばいやばいやばい。

俺の視界には、頭を振りながら、辺りを見回す熊の姿。

とその時、


「我に風の力を!風陣剣!!いやあああああ!!」


と、突然厨二臭い女性の声と共に、一陣の銀色の風が走った。

実際にはそう感じただけだが、正しく銀色の風の様な、美しい光景だった。


そして、俺をずっと追い回していた熊の頭が飛んだ。


「ぎゃーーーーーー!?」


あまりの展開の速さについていけず一瞬ほうけた俺だが、目の前に熊の首が降ってきたこともあり、また極度の緊張がとけたせいもあり、視界が真っ暗になって気を失ってしまった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「・・・じ!・・るじ!(あるじ)!起きて下さいって!」


「んぁ?」


俺は薄暗い部屋の椅子の上で目を覚ました。


「全く。こんなところで寝ないで下さいよ。寝るならここじゃなくて寝室にして下さいっているも言ってるじゃないですか。」


俺、いや私にそう言ってくるのは目の前を飛んでいる、直径40cm程の瞼のついた眼球からコウモリの羽と鳥のような足の生えた生物だった。


「懐かしい、夢を見た。」


「はぁ?」


その生物は、瞼を歪ませて胡散臭そうな表情を作ると、


「夢を見てもいいですけど、ここで寝ないでくださいって何度も言ってるじゃないですか!いい加減玉座で寝るのは辞めてください!」


「全く。おぬしらが何でもない時でも玉座に座っていろと言うから座っているのに・・・。」


「座っていてくださいとは言いましたが寝ないで下さいって!」


全く、注文の多いやつだ。


「座れと言ったり寝るなと言ったり、ならば私は玉座で何をしていればいいんだ?」


「別に何もしなくていいですし、寝ることだけはやめてください。」


はぁ。またこれだ。こいつは私に何もするなと言う。


「イビーよ。私だって意思ある存在だ。何もしなければつまらんし、ただ座ってるだけでは眠くもなる。」


俺はそう目玉コウモリことイビーに言うが、


「いや、主は別に寝る必要ないじゃないですか。」


イビーは呆れ顔(顔は無いが)で言ってくる。


「そうは言うがなぁ。確かに私は寝る必要のない身体だ。だが、それでも寝る事は可能だし、前からの習慣で眠くもなるのだよ。」


「難儀な身体ですね。」


イビーは自分が寝る必要が無いからと、かなり他人事だ。


「何度も言いますが、主はこの迷宮の王。頂点に立つ存在なのですから、玉座に座って偉そうにして、部下に威厳をみせればいいのです。」


イビーはそう言ってくるが、玉座に座っているだけというのは本当に暇なのだ。


「それだと言うのに、寝るだけでは飽き足らず、いびきをかいて、あまつさえ寝言まで!」


イビーのやつは小言が長いのである。いつも通りに話半分に聞きながら、先程みた夢を思い起こす。「そもそもですね。主は前から威厳が足りなんですよ!もっと減り張りというものをつけてください!眷属様がたに対してももう少し厳しくしてもいいと思いますよ!少々自由にさせ過ぎでしょう。だからいつまで経っても迷宮が完成しないのです!眷属様がたや私たちに優しいのは確かに主の美点ではありますが・・・。」


イビーの小言をBGMに私は再び深い眠りにつくのであった。

ついにヒロイン登場\\\\ ٩( 'ω' )و ////

そして急展開!

意味わからんでしょうが許して下さい。

暫くは意味わからない感じが続きます。

近いうちにわかると思います。


誤字脱字指摘点などありましたらお願い致します。

また感想募集中です。

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