表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

誰もが持ってる魔法の悲しい使い方。

作者: 霜波音葉

人一倍、体力がなく、人一倍、精神力も脆い私だけれど、攻撃性は割と高い。


殴る蹴るなどの実戦ではない。


もしそんなことをしたら、私はものの数秒で床に倒れ伏す。

返り討ちに合うのは目に見えている結果だ。


私の武器はくち。すなわち言葉である。


言葉には言霊ことだまという力が宿り、人を簡単に傷つけることが出来る。


それは誰もが使える魔法。誰もが紡ぎだせる呪文。


その傷は目に見えず、傍目からではどんなに酷い傷でも気付かれない。

他人がその痛みを理解することは出来ず、治療することも困難だ。


人一倍、臆病で弱い私は、

『自分を擁護する』呪文と『誰かを傷つける』呪文を持っている。


その呪文は事実を真実に塗り替えることが出来る。



例えば私が『誰かを傷つける』呪文を唱え、加害者となる。


けれど自分がどうしてこんなことをしたのか、

私が『自分を擁護する』呪文を唱え続ければ、最終的には私が被害者で守られる立場に立てる。


そうして私の呪文に傷ついた相手は、

気の毒なことに、『悪』というレッテルを貼られるのだ。



なんて最低な私。

事実を真実で塗りつぶしては、怖いものから逃げる弱い私。


けれど、これが私が身に付けてしまった処世術。

これが私の生き方。


…あぁ、私はなんて悲しい生き物なんだろう。

まだまだ私生活は落ち着きを取り戻せないまま、

ふいに開いたひと休みの時間。


連載中の話を書きたいとも思ったけれど、

頭が回らず、話の方向性もなんだか暗い方に…。


でも、せっかく時間が出来たので短編でUPさせていただきました。


ここまで読んでくださりありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ