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ハーレム王と新しい世界 8

ズシャっ!


俺の鎌の一振りで、ゴブリンは声をあげる間もなく崩れ落ちる。


「おー、すごぉい。」


パチパチパチと手を叩く小さな女の子。


この場合の「小さい」というのは年齢が低いというものではなく、()()()に小さいということだ。


「はぁ、その装備、ある意味似合ってるわよ。」


呆れた様に言う、もう一人の小さな女の子。


ちなみに、似合うと言われた俺の装備は、今回新調したものだ。


要所要所を金属で補強してある、真っ黒なレザーメイルに、黒色のマント。得物は、禍々しい差を前面に押し出した大鎌……死神の鎌をイメージしてみた。


俺の戦闘スタイルだと、クロたちが敵を引き付けている間に、背後からこっそりと仕留める、というのがあっているらしく、くりむが「まるで暗殺者みたいだね」というので、なんとなくそれっぽさをイメージしてみたのだ。


因みに、生産大好きノッカーさん達が、三日三晩徹夜して造り上げた業物である。


初めて装備をした姿を見たクリムは『厨二病全開だねっ』と絶賛し、個人的にもそれなりに気に入っているのだが、もう一人の女の子……アンジェにはあまり受けなかったらしい。


そう、今現在、ここにはアンジェとクリムがいる。


再構築も進化も無事に終わり、こうして、アンジェとクリムが以前と同じく、俺の傍にいる……こんなに嬉しい事はないっ!


ないのだが……。


「…………。」


「どうしたのソーマ?黙り込んじゃって。」


「変なもの食べた?まさか、拾い食いしてないわよね?」


クリムとアンジェが心配そうにのぞき込んでくる………。


「……だぁっ!なんでそんなミニマムサイズなんだよっ!」


「何でって……。」


「そりゃぁ……ねぇ?」


アンジェとクリムが互いに顔を見合わせ、そして声をそろえて言う。


「「自業自得?」」


「だぁっ!だってこんなことになるなんて知らなかったんだよぉっ!」


俺は、少女二人の前で頭を抱える。


「まぁまぁ。」


「こういう日もある。」


アンジェが右肩に、クリムが左肩に乗って交互に俺を慰めてくれる。


そう、今の彼女たちは、俺の肩に腰掛けることが出来るぐらいに小さい。


クリムは、ハイピクシーになったはずなのに、以前のピクシーと変わらぬ大きさ。


アンジェは、リリスという種族に変異。だけど今はクリムとほぼ同サイズ。


儀式が失敗したわけではない。


儀式直後は、クリムは以前の人間の時と同じ位のサイズに、アンジェも、以前とそう変わらないサイズだった。


ミューナを助け、その母親と共にターミナルに連れ帰ってきた後、しばらくして二人は目覚めた。


因みに、ミューナの母親は二人と入れ替わるように儀式の間で横たわっている。


衰弱及び生命力の低下が激しく、普通の方法では救えないという事が分かったため、魔石投与による強化で生命力を底上げすることによって一命を取り留めることが出来た。


現在は、体力回復のために深い眠りについていて、ミューナは傍について目覚めるのを待っている。


話が少しそれたが、クリムもアンジェも、この時までは普通の女の子サイズだったのだ。


俺はアンジェとの再会に喜び、クリムが元のサイズに戻ったことに喜び、その喜びのまま二人を寝室へと連れ込んだのだ。


そして、嫁と寝室に行けば、やることは一つだろ?


俺は二人を相手に、張り切って、念願の卒業を果たしたのだ。


……うん、アレはいいものだ。世界が変わって見えるようになったよ。……まぁ、実際、世界が変わってるんだけどな。


……そこまでは問題なかったんだよ。だけど、次の朝起きた時、二人の姿がどこにも見えずに慌てて探し回ったものだ。


結局、二人は小さくなっていて、俺に視界に入っていなかったっていうオチだったけど。


色々確認した結果、俺とのエッチが原因だったらしい。


俺とのエッチで限界近くまで消耗してしまい、身体を維持するためのマナを節約するために身体が小さくなったとの事。


って言うか、俺そこまで頑張ったつもりはないんだけど。


「よく言うわよ。朝まで私たち二人を代わる代わる……。」


「もぅヤメテェ、って言っても聞いてくれず、それどころか獣のように……うぅぅっ……。」


二人がオーバーアクションで泣き真似を始める。


「そ、そんなこと言ったって……。」


「昔はあんなに体力なかったくせにぃ……ケダモノ。」


アンジェが泣き真似をしながらそう言う。


「クスン、初めてだったのにぃ、やめてって言ったのにぃ………ケダモノ。」


クリムが同じく泣き真似をしながら言う。


……どうやら、ケダモノの称号を得てしまったようだ。


自分ではわからなかったが、どうやらゴブリンキングの魔石を取り込んだことで、予想外にも体力・精力が増しているらしい。


「「とにかく、ソーマとのエッチはしばらくお預け。」」


「そんなぁ……。」


ガクッと、その場に崩れ落ちる俺。


「まぁまぁ、だから、愛人持つことを許可してあげたじゃない。」


「そうそう、だからサキュバスを捉えに来てるんでしょ?」


落ち込む俺の顔に、両側から挟み込むようにすり寄ってくるアンジェとクリム。


「そうだよっ!早くサキュバス捕まえてエッチ三昧するぞぉ。」


俺は立ちあがり、周りの気配を探り出す。


(餌与えておかないと、あの小さい子に手を出されても困るしねぇ。)


(ミューナって言ったっけ?ソーマが連れてきた娘。あの子10歳くらいよね。3~4年後ならともかく、今はちょっとねぇ。)


(うんうん、かと言って、さすがに私達だけじゃぁ相手するの辛いしね。)


(サキュバスたちなら、エネルギー補給も出来るから互いに理があるから文句はないでしょう。)


(そうだよねぇ。)


二人が背後でそんな事を小声で話し合っていることなど、俺は当然知らなかった。



ずらーっと女性が並んでいる……サキュバスたちだ。


森の中を探し続け、いい加減諦めようかと思っていた時に、罠にかかっていたサキュバスを発見。


「見つけたぁ、見つけたぞぉっ。」


罠にかかり動けないのをいいことに、エッ……じゃなくて、拷も……でもなくて、大人の御話し合いをしたところ、サキュバスは快く仲間の居場所を教えてくれて、現在、こうしてサキュバスたちの隠れ家にいる。


目の前にいるのは全員で20名。そのほか、森の中で彷徨っている者が10名ほどいるという。


「それで、私達に降るという事でいいのか?」


アンジェがサキュバスたちにそう声をかける。


「はい、我らに、上級魔族様に逆らうだけの力も気概もありません。軍門に下り、盾となり鉾となる代わりに、一族の庇護をお願いしたく存じます。」


小さくなってもその身体から溢れる威圧に、サキュバスたちがやや気圧されながらもはっきりと答える。


「私のマスターはこっちのソーマよ?軍門に降るという事は、ソーマに絶対服従を誓ってもらうことになるけど、その意味は分かってる?それでもいいの?」


「はい、元々私たちは誰かに従属しなければ生きていくのが難しいので。それに強きお方から精を分けていただけるのであれば、これ以上ない悦びですわ。」


「まぁ、その辺りは正妻の私の采配に従ってもらうわ。けど、悪いようにはしないから精々励みなさい。」


「はいっ、仰せのままに。」


大仰に頷き頭を深々と下げるサキュバスたち。


(それでね、拠点に戻ったら4~5人程ソーマの相手してくれる娘を見繕って欲しいの。できれば空腹の娘を優先にしてあげて。)


そんなサキュバスのリーダーにアンジェが何やら囁いている。


俺はそんなことに気づかず、これからのエッチ三昧に夢を大きく広げるのだった。




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