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ハーレム王、町へ行く? 6

「ただいま……って、ちょっとなにっ?」


深夜、こっそり戻ってきたアンジェに飛び掛かる。


「ちょ、ちょっと、……あっん……ダメ、激しぃ……、んっ………、チュッ……。」


むさぼるようにアンジェの唇を奪い、その体を蹂躙し始める。 


もう、理性が抑えきれなかった。


「ン、ちゅ……。ちょっと、落ち着いてよ。ちゃんとしてあげるから……んっ……。」


アンジェの口内を蹂躙し、その体を思う様弄るうちに、だんだんと落ち着いてくる。


「はい、どうどうどう……落ち着いた?慌てなくてもいいからね?」


何度も何度も口づけを交わしながら俺をなだめるアンジェ。


「いったい何があったのよ?」


先ほどとは逆に、アンジェが優しく俺の身体を愛撫しながら聞いてくる。


「アンジェぇぇぇ、聞いてくれよぉぉぉ。」


俺はそのやさしさに甘えて、今までのことを話し出す。



「はぁ、その姫様が、事あるごとに誘惑してくるのね。」


「そうなんだよ。でも利用しようとする下心見え見えじゃん?だからそんなのに引っかかるわけにもいかず……。」


「で、慰めてもらおうにも、クリムでは、欲求不満が募るばかりだと?」


「そうなんだよ。キスまでしか許してくれないんだよぉぉぉぉ。俺のハーレムメンバーのはずなのにぃぃぃぃ。」


「それで私の帰りを待っていたのね?」


「そういうこと。アンジェとやれるなら死んでもいい。」


「うーん、ちょっと複雑な気分だわ。でも、少し無理したからお腹すいているし、いいかぁ。んー、チュッ、チュッ……。」


説明を終えた後は、本能の赴くままにアンジェとのイチャイチャターイム。


俺は今までのアンジェとのイチャイチャで学習した。


とりあえず俺がイかなければ、アンジェに生気を吸いつくされることはない。逆に言えば、イったらそこでおしまいということだ。


つまり、俺がイくのを耐えている間は、アンジェと好きなだけイチャイチャできるというわけだ。


だから俺はアンジェへの前戯に時間をかける。キスと愛撫だけで軽く2~3回はイかせてやる。


……ソーマは知らなかった。ここで、ソーマが時間をかけ焦らすからこそ、耐えきれなくなったアンジェが加減できずに吸い尽くしていることを。


そして、最後までしたいのであれば、軽い前戯の後、そのまま本番に突入すればいいということに気づかない。もっとも、これは、女性経験のないソーマにとって、唯一の教科書がAVであり、その構成に従って、前戯→フェ〇→本番というのが正しい手順だと思い込んでいるからであり、また、そのことを訂正してくれる相手がいなかったからだ。そして、ソーマがそのことを知るのはずっと先のことだった。



……ぁン、ソーマぁぁ、せつないよぉ……。


アンジェは、何度目かの絶頂の後、ソーマのモノを口に含み、思いっきり吸い込む。


みずみずしいエネルギーが、自分の体内のあらゆる場所へ巡っていく。


……あぁ、至福の瞬間。


恍惚とした快楽とともに体中に力が湧いてくる。夢を通しての吸収では、ここまでの満足感を得ることは出来ない。これを一度知ったら病みつきになってしまう。


口からの吸収だけでここまでの気持ちが味わえるのだから、本番の時にはどうなってしまうのだろうか?


そう考えると、少し怖くもあり、楽しみでもある。


でも、自分がそれを味わうためには、彼にもっと頑張ってもらわないと……。上位魔族の間で伝わる精力剤。アレを試してみるのもいいかもしれない。


普通の人間であれば、その強力すぎる作用に耐えきれずに、身体が崩壊してしまうけど、アンデット並みのしぶとさを持つソーマなら、いけるのでは?


下で横たわり、息絶えている、ソーマを見ながら、そんなことを考えるアンジェだった。



「お目覚め?」


意識を取り戻すと、目の前に飛び込んでくる可愛いアンジェの顔。思わず抱きしめる。


「まったく、強引なんだからぁ。」


「あー、うん、さっきは少し理性が飛んでた。ごめんな。」


「別にいいけどねぇ。でも、ソーマ本当に大丈夫?」


「大丈夫って何が?」


「ソーマのその能力のことよ。ちーとって言ってたっけ?そのあたりのことよくわからないけど、何の代償もなしに、無制限にそれだけの力が使えるっておかしいわよ。甦る回数に限りがあるとか、そのうち何らかのペナルティが課せられていくとか、ソーマが知らないだけで、何らかの制限があるんじゃない?」


「うーん、それはわからないなぁ……というか、この能力そのものが分からないことだらけだし。とはいっても、最近気軽に死にすぎてるよな。」


刺されたり、斬られたりして死ぬのは痛いし苦しいので、出来るだけ避けてはいるが、アンジェに生気を吸われて死ぬ分には、何の苦しみもないため、結構頻繁に死んでいたりする……というか、今落ち着いて考えてみると、俺がこの世界に来てから死んだ回数のうち8割は、アンジェ絡みだ。


「あ、うん、少しだけ自重しようか、俺。」


「何を反省しているか知らないけど、報告聞く?」


布団に顔を突っ伏して反省している俺に、アンジェが声をかけてくる。


「あーうん、どうしようか?」


隣では、すやすやと寝ているクリム。起こすのは忍びない。


「ま、クリムがいてもいなくても変わらんな。今から寝直す気にもなれないし、報告聞こうか。」


俺たちは場所をテントから馬車へと移動する。


馬車といってもリズたちが寝ている馬車ではなく、俺たちが乗ってきた馬車だ。


荷物がほとんどなく、それなりに中が広いので、野営時には休憩場所代わりに、クリムのアイテムボックスから取り出して利用している。



「はいよ、ハーブティ。」


魔道コンロにかけたお湯をティーポットに注ぎ、少し蒸らしてからカップに注いでアンジェに渡す。


「ありがと……おぃしぃ。」


自分の分も用意してからアンジェに報告を促す。


「あ、うん。まずどこから話そうか?」


「んー、そうだな。とりあえず適当に。気になるところがあればその都度聞くよ。」


「そう?じゃぁ、まず、この先にある街の名前はベスパ。領都と王都の中間に位置する街で、また、国境近くでもあるせいか、規模の割にはにぎわっているわ。」


「流通の要の街ってところか。それで。」


「うん、街の代表は、王都より派遣されている代官で、評判も悪くないみたい、それでね……。」


アンジェの報告によれば、ベスパの街は王家直轄地の一部で、代官が中心。だけど、流通の要というだけあって、商人の発言力が高く、その勢いが強く反映されていて、たとえ代官と言えども、無視できるレベルではないらしい。


細々としたことはあるものの、概治安は悪くなく、そこそこ繁栄している、活気のある街、とのこと。


ただ、利権が大きく動くこともあって、貴族たちが裏で色々画策していることが日常茶飯事に起きているそうだ。


「それで、あの『姫様』については何かわかったか?」


「ん-、少なくとも、あの街所縁の貴族じゃないってことはわかったわ。」


姫様……リズが、何らかのトラブルを抱えていることは、出会った時の状況から分かっていたことだった。


その後の、あからさまなアピールなどから推測するに、俺たちの力を利用しようとしていることも。


リズが何を考えているかわからないが、困っていて、それが俺たちが手を貸すことで何とかなるのなら、そして、それほど危険ではなく、俺たちに災いが降りかかってこないのであれば、手を貸してやってもいいと思うぐらいには、あの姫様のことを、俺もクリムも気に入っていた。


ただ、そうはいっても、命の危険が及びそうなことや、犯罪紛いのことに関わるのであれば、そこはやっぱり自分たちの安全を優先したい。


このまま馬車を進めれば、明日にはベスパの街につくだろう。


街に着いたら、謝礼をもらってリズたちとはお別れ……。何かあるのであれbな、その前にアクションを起こすはず。だから、その時に備えて情報を集めておきたいところだったのだが……。


「ほかに、何か気づいたことは?どんな些細なことでもいいから、気にかかることはあったか?」


「ん-、確定情報ではないんだけどね?王都でクーデターが起きたって噂が流れているわね。」


「クーデター?それってかなり大事じゃないのか?」


「それがね、街中ではそんなに深刻にとらえられていないみたいなのよ。」


「そうなのか?」


「うん、王都から距離があることもそうだし、この町では商人たちの発言力が強いから、国のトップが変わっても、あまり影響ないって、みんなが考えてるみたいなのよ。」


「マジか。」


「マジよ。」


「……まぁ、そういう体質の街なら、しばらく拠点にして資金稼ぎをしてもいいかもな。」


「……そうね、反対はしないわ。(……この規模の街なら素材も手に入りやすそうだしね。)」


「あとは、リズの思惑だけか……何か想像つくか?」


「そうねぇ、結婚が嫌で逃げてきた、敵対勢力に襲われた、護衛の中に裏切り者がいた……今のところ分かっている事実はこれだけよね?」


「そうだな、あと付け加えるなら、リズは貴族の中でもかなり高位だと思う。多分伯爵令嬢辺りじゃないか?」


「うーん、お家騒動……、リズに結婚されたら困る……矛盾するわね……。」


「結婚相手先の貴族が、実はリズの実家を敵視していて、リズを攫って結婚出来なくしておきながら、「恥をかかせた」とか言い掛かりをつける……、なんか弱いかぁ。」


「弱いわねぇ。」


「「…………。」」


「……あー、もうわからん!リズに直接聞こう。」


「そうね、それがいいわね。それに、そもそも、何か持ち掛けてくるというのもこっちの勝手な推測だし、蓋を開けてみれば、ベスパの街について、謝礼金もらって、ハイさようならって可能性も消えたわけじゃないしね。」


「……そうだよな。よし、この話はいったんここまで。」


「そうしましょうか。」


話にキリをつけた俺たちはほぼ同時に立ち上がる。


「ってことで、朝までもう少し時間もあることだし……。」


俺はアンジェの肩を抱き寄せる。


「ダァーメ。朝までに生き返れないでしょ?今日はここまで。」


チュッと軽くキスをしてアンジェはそのまま出ていった。


……チキショー!エッチもやりたい放題の恋人がほしぃ!!!!


俺の魂の叫びが、天に届くことはなかった。

・……あー、もうタイトル詐欺でいいです。街につくことはないんですよ、きっと。



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