幻水の管理人
吸い込まれた青色のゲートの中は、波紋が広がり
水中にいるような空間になっている。
どのくらい経っただろうか。
急に目の前に青光が出たと思ったら、又吸い込まれていく。
柚蘭【ん…あれ? ここどこ?】
あたりを見渡し、ゆっくりと立ち上がる。
立ち上がった瞬間足が滑り転んでしまった。
柚蘭【いったた…な、なんで?】
地面を見てみると地面に水が広がっていた。
それは、今いる場所だけではなくどの方向、ずっと先まで広がっていた。
???【タッタッタ…】
誰かが走ってこちらに来ようとしてくる。
柚蘭【え?だ、誰!?】
???【ふふ…】
???【やぁ、こんにちは。話は白飛から聞いている
よ。災難だったね。】
柚蘭【え?あ、あの…誰ですか?】
???【え?あぁ聞いてないんだね。
私のことは暁と呼んでくれ】
柚蘭【えっえと…暁さん?】
暁【うん。何だね?】
柚蘭【えっと、ここはどこですか?それに、貴方は何でここに?】
目の前にいる人は、いかにも貴族っぽいような姿をしている。
そんな人は暁と名乗る。先ほどの空間にいた白飛と呼ばれる男のことも知っているようだ。
暁【えーっとね…ここは幻水と呼ばれていてね、私はここの管理をしているものだ。】
暁【それで、君には今すぐ着いてきて欲しいんだけ…ど?】
少し間が空いた。
それは、私の顔を見て、何も理解できていないのがわかったのか、別の理由なのか、
まぁ、ともかく。元々いた場所とは全く常識が違うということが分かった。
この先。どうなってしまうのだろう。
そして、私はこの世界でやっていけるのだろうか
そんなことに思考を巡らせていた。