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3章「路地裏の救い主」
ああ、どうすればいいんだ。
猫になってしまった私。
このままでは家に帰ることも出来ない。
・・・いや、人の声は判断出来るかもしれない。
そう思った私は人通りの多い住宅街に向かった。
・・・おお、動きが軽やか。
塀に向かってジャンプすると、そこを歩くことも出来る。
私は折角なので塀を歩き向かった。
絶望。
今の気持ちを表すならそんなところだろう。
人の声が一つ一つ判断出来ず、ただの喧騒にしか聞こえない。
1人でも同じだった。
ああ、これからどうすればいいんだろう。
食料もいるのに・・・
今まさに腹が減っている。
私、このまま死んじゃうのかな・・・
初恋の人に、告白も出来ず・・・
「お前、大丈夫かニャ?」
唯一判断出来る声が聞こえた。
「この辺だと見ない顔だニャ。お前、ロジウラ国の猫かニャ?」
近くに残飯が差し出される。
そしてその声の持ち主が私の目の前に降りてきた。
かなり年老いた強面のトラネコだ。
「さあ、食べるニャ」