夏休みの図書部 part4-1
最終章になりました。図書部!番外編
今回のpart4で終わります。しかし、全てを一回にまとめると大変なので4-1という状態にしてあります。
第四章
「掃除終わったー」
非常に疲れた。ぐったりした感じで僕は椅子に座る。そうするとやっぱり菜月が
「何が疲れたよ。先生の目の届かないところで休んでたくせに」
痛いところを突かれる。
「おい。あまり大きな声で言わないでくれ」
「じゃあしっかり掃除するの!」
また、痛いところを突かれる。
「よーし。帰りの会始めるぞー」
先生の一声でバラバラになっていたクラスメイト達が、自分の机に戻っていく。あ、やばい。準備してないや。まぁ、終わった後でもできるからいいか。
そんなことを考えながら日直の仕事をやりはじめた。
帰りの会が終わった後。
みんながざわざわと教室から出て行く中、ただ一人、教室後ろの黒板に次の日の時間割を書いていると担任の御橋先生が珍しく僕に声をかけてきた。先生はうっとうしそうに髪の毛を後ろに払いながら
「図書部、活動できてる?」
そんなことを聞いてきた。
「え、あ、はい。できてます。相変わらず部員は増えませんが」
当然、急に図書部のことを聞かれたら戸惑う。だって、生徒の間ではあまり知られていない部で、菜月との会話の時でさえ話題に上らないのだから。まぁ、どこに入部したー?くらいなら話になったがそこは嘘をついてしまった。
「そっかー。部員、増えるといいね。そのうち私も時間があれば、お邪魔するかもしれないから」
「わかりました」
先生、やけに積極的だな・・・。入部してから二ヶ月ちょい。本来なら入部した際にこういうのは話すだろうに。まぁ、忙しかったのかな。その時は。
僕は黒板の作業から張り紙の作業に移る。時間は、四時半か。この調子なら部活に間に合いそうだ。ちょっとペース上げよう。
黙々と作業を続けること五分。先生は授業で使う資料を持って職員室に向かっちゃったし、クラスメイトはもうみんなはけていた。
生徒がいない教室・・・静かだな。学校ってこんなに静かだったっけ。トントントン。遠くに誰かが廊下を走っている足音が聞こえる。普段はこんな音かき消されるだろうに。ん、近づいてきてないか?忘れ物でも取りに来たのだろうか。
「やまのぞちゃん!」
「えっ!?」
驚いた。あの先輩がこの時間帯にここに来るとは。いつも書庫で本を熟読しているというのに。
「驚きましたよ。どうしたんですか先輩。いきなり。しかも教室まで」
棚から降りながら僕は言う。先輩はいつもより走ったせいか息が上がっていた。まぁ、図書室まで距離があるから無理はないと思うが。
「驚きましたよじゃないでしょ!今日は夏休み中の計画を決める最後の日でしょ!なんで来ないのよ!」
「いや、日直の仕事が・・・」
「日直の仕事なんてサボっちゃえばいいのよ!私なんかいつもサボってるんだから」
僕の言葉を最後まで聞かずに、しかも仕事をさぼるということを隠さないで言えるこの人は何者なのだろうか。よくもまぁ、仕事をサボっているということを簡単に言えるな・・・。
「先輩、仕事をサボるのはやめておいた方がいいですよ。もう怒られたんだと思いますが、いちいち叱られるのもめんどくさいでしょう?」
「それは確かに」
先輩はやたら納得したようにうなずいている。
「わかったならこれからはしっかり、仕事しましょうね」
「了解!」
先輩はふざけて敬礼をする。こんなやり取りにももう慣れた。仕事も終わったし、先輩が迎えに来てくれたことだし、部室に向かうか。
「先輩、仕事終わったんで部室に向かいましょう。ところで、丸橋さんはいますか?いると話が早く済むので楽なのですが」
「大丈夫。いるわよ。さーレッツゴー!」
「今日も元気ですね・・・」
この人の体力はどこから出ているのだろうか。不思議なまでに一日元気だ。
休日なんかあったら大変そうだ。まぁ、近々会うけどな。夏休み中に。
・・・階段きつい。
文節、大丈夫だったかな?
これからラストスパートですので頑張って書いていきたいと思います。
※サブタイトルを統一してなかったため、サブタイトルを修正。